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2019年 06月 24日 ( 1 )


2019年 06月 24日

マンホールのフタからドイツ史を知る

スコータイ関連ネタが終わったところで、ひとつ欧州ネタをはさもう。

2月の出張でデュッセルドルフには1泊した。しかし街をゆっくり見る時間なんて
全然なかったのである。最初に行った2007年は午前中だけの滞在だったけど、
1泊した今回も自由時間の少なさに関しちゃ似たようなモンだったのだ。

なにしろ到着が夜で、その夜はそのまま関係者と会食だからどこも見ずじまい。
翌朝は10時から面談で、12:21発のICEでミュンヘンに移動っていうんだから、
街を見た時間なんて朝の面談の前と後、それぞれ20分くらいのもんだったのヨ。

そんなデュッセルドルフで、フと気が付き、ヘンな図柄だなぁ?と思って
撮った写真がある。これ。
f0189467_15135355.jpg
 
子供二人が・・・逆立ちしてるのか?何のために?そんな図柄がマンホールのフタとは?
逆立ちする子供とデュッセルドルフって何か関係あんの?帰国してから調べてみた。

これ、逆立ちじゃなくて側転してるんだって。側転する子供。
ラートシュレーガーっていう、やたらドイツ語的語感を持った名称まで与えられてて、
これはデュッセルドルフのシンボルらしいんだよね。だからマンホールのフタ以外に
噴水とかモニュメントとか、街のあちこちにラートシュレーガーがあるんだって。

ヨーロッパの街の紋章とか象徴っていうと鷲とか獅子とか、動物モノが多い。
同じドイツのベルリンは熊が街のシンボル。ことほどさように動物の図柄が多いはずだ。
それがまた何だってデュッセルドルフでは側転する子供なのだ?さらに調べた。
話は何と13世紀にまでさかのぼる。

当時、デュッセルドルフを首都とするベルク公国ってのがあった(らしい)。
その領主アドルフが、この辺一帯を権力下においてたケルン大司教と対立。市民軍を組織し、
ケルン大司教軍と戦い、1288年ヴォーリンゲンの戦いでみごと大司教軍を打ち破った。
その結果デュッセルドルフは都市の自治権を獲得したっていうんだから、大変な勝利だ。

当然、市民は凱旋兵士を大歓迎したわけだが、その時、町の子供たちが大喜びして
側転して兵士を出迎えた故事があるらしい。「側転する子供」って、はるか中世の昔、
デュッセルドルフの輝かしい勝利の歴史を象徴するオメデタい図象だったのである。

なーるほど。マンホールのフタからドイツ中世史にまでつらなっていく知の連鎖。
読者の知的欲求に応えるイ課長ブログ。しかし、この話を読んでイ課長は
もう一つのことを考えた。それは何かというと・・・


デュッセルドルフとケルンって、13世紀から仲悪いのかい!ってことだ。

この両都市、ライバル意識が強いというか、ほとんど犬猿の仲として知られる。
現在は同じ州で場所も近いのに。まぁ近いからこその仲悪さ、とも考えられるが。
その仲の悪さを表すエピソードで有名なのはこの話だ。

ケルンの酒場でアルトビアを(デュッセルの名物ビール)くれとか、逆にデュッセルの酒場で
ケルシュビアを(ケルンの名物ビール)くれなんて決して言ってはナラヌ。ヘタすると店から
つまみだされる(それ以前に、そもそもお互いに相手のビールは扱ってないらしいが)。


お互いに「けッ、あいつらごときに・・」って思いあってる仲みたいなんだよね。
2007年の出張ではデュッセルに午前中だけ滞在したあと、ケルンに移動して一泊した。
距離的には電車でせいぜい20分くらいしか離れてない。そのくらい近いのにねぇ・・。
ケルンでは有名な大聖堂も見学した。でもイ課長としてはケルンとデュッセルドルフ
どっちかが特に好きとかキライってことはない。当然だが。(写真は2008年のもの)
f0189467_454326.jpg
  
ライバル意識の強い二つの都市っていう例は世界にけっこう多い。
豪州のメルボルンとシドニー、ベトナムのハノイとサイゴンとかね。しかし
ケルンとデュッセルドルフの場合、13世紀から続く歴史的遺恨があったという
ことを今回知って、今さらながらに感じ入ったわけですよ、イ課長は。

ケルンとデュッセルのサッカーの試合なんて、一種の代理戦争でもう大変らしい。
調べてみると、デュッセルドルフは現在ブンデスリーガ18チーム中、10位。
一方ケルンはというと、ブンデスリーガ2部の1位。に、2部ぅ??

まぁいま2部のトップってことは、来年1部にカムバックする可能性は十分ある。
イ課長としてはどっちかの街に肩入れしてるわけじゃないし、来季はブンデス1部で
ヴォーリンゲンの戦い・サッカー版」が復活しねぇかな・・なんて無責任に思っちゃう。

デュッセルドルフが試合に勝つと、やっぱ町の子供は側転するのかな?(笑)

 


by tohoiwanya | 2019-06-24 00:10 | 2019.02 欧州出張 | Comments(0)