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カテゴリ:2011.06 ウィーン旅行( 82 )


2012年 04月 27日

ウィーン美術史美術館②「名画の森」

まったく個人的なマルガリータ・リベンジも達成したから、少し冷静になって(笑)、
「美術史美術館ガイド」っぽく、他の絵や館内のご案内をいたしましょうかね。

ここの美術館は館内でのカメラ使用が禁止されてない。
ストロボ・フラッシュを焚かなきゃ写真撮っていいのだ。欧州の美術館には多いね。

そういや、スペイン絵画展示室でマルガリータを見てた時、どこかの外国人女性観光客が
「この絵と一緒にワタシを撮って」って記念写真を頼んできた。
もちろん撮ってあげたけど、彼女が一緒に撮ってもらいたがった絵ってこれなんだよ。
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うーん・・・いや確かにこれは巨匠ベラスケスが描いたフェリペ4世の肖像画だから、
大変な名画であることは間違いない。間違いないが…どうせ記念写真撮るなら
もうちょっとイケメンの肖像画にした方が…(笑)。

この頃のスペイン王家はこの長いアゴとしゃくれた受け口っていうのが顕著な遺伝的特徴で、
フェリペ4世は特にそれが目立つ(マルガリータにも若干その遺伝がみられる)。

そのうえ何代も近親結婚したせいか、障害者や病弱な王子も多くて、こんな風に見るからに
ビョーキって感じの王子もいたようだ。名前は知らないけど、この様子だとおそらく
若いうちに死んじゃったんじゃないかな?もちろん、極端なほど細長いアゴと受け口っていう
特徴だけは見事に受け継がれている。
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さて、スペイン絵画のところを離れて他の展示室を周ろう。
アナタはいよいよ「名画の森」の奥深くに足を踏み入れるわけだ。

おっと出ましたブリューゲル。
ウィーン美術史美術館の所蔵品の中でブリューゲルのコレクションは群を抜いてる。
美術の教科書や画集で見たブリューゲルの作品のほとんどがあると言っていいくらい。
世界中のブリューゲル研究者はこの美術館に住みたいと思ってるはずだ(笑)。
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おっ、こちらにはフェルメールがあるぞ。
今や大人気のフェルメール作品の中でも最高傑作の呼び声高い「絵画芸術」だ。
1991年の新婚旅行で来た時、この美術館でこの絵を見つけてびっくりしたっけ。
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こちらはクラナッハの作品の中でも特に有名な1枚。
「ホロフェルネスの首を持つユディト」はすごく残酷な絵ではあるんだけど、
クラナッハ作品の例にもれず、このユディトも切れ長目のウッフン系美女として
描かれてるもんだから男心をグッと誘うらしい。でもイ課長はあまり誘われない(笑)。
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同じ生首シリーズということで、これは…えー…ゴリアテの首を持つダビデだっけか?
カラバッジオの有名な絵だ。同じ「首チョン斬りの絵」でも、カラバッジオの方は
ぐっと映画的構図って感じがするよねぇ。
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…てな具合に、歩いてると「ああ、あの絵はココにあったんだ!」って発見の連続。
写真はあまり撮らなかったけど、実際にはもっともぉ~っと「名画の森」は深いのだ。
しかし絵はこのくらいにして、こんどは美術館の建物の方をご紹介しよう。

展示室も豪華絢爛だけど、絵のない部分も実に絢爛豪華だ。正面に大理石像を見ながら
階段を踏みしめて豪華絢爛な空間の中に入っていく(要するに展示室の方に昇る)わけだ。
「豪華」と「絢爛」っていう形容詞が多いけど、他に適当な言葉がないからしょうがないのである。
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さらに、この美術館のドーム真下にあるカフェがまた豪華絢爛で素晴らしい。
美術史美術館に来たらぜ、ひこの豪華なカフェで一休みすることをお勧めしたい。
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それまでそれぞれ単独で鑑賞してたイ課長とトホ妻はこのカフェで合流した。
鑑賞スピードに大きな差があるから、美術館では別行動すべき夫婦なのだ(笑)。
イ課長はここでのんびりとメランジェ(ウィーン風の泡立ちコーヒー)を飲んだっけ。
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・・・と、ウィーン美術史美術館に関する記事はこれで終わりだと思うかい?
ところがギッチョン。あと1回続くのである。新婚旅行の時はマッタク知らなかったけど
今回は美術史美術館に行ったらぜひ観たかったモノがあるのだ。写真も撮ったから
次回はひとつソレをご紹介いたしましょう(さらにつづく)。




by tohoiwanya | 2012-04-27 00:17 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(4)
2012年 04月 25日

ウィーン美術史美術館① 「マルガリータ・リベンジ」

今年6月の旅行までに、昨年6月のウィーン旅行ネタをどこまで消化できるか。
厳しい戦いだがとにかく書くぞ。二日連続更新だぞ、頑張るのだイ課長。
仕事が一区切りついたのをいいことに、会社で書きまくれ(笑)。

さて、ウィーン美術史美術館。
ここはフランスのルーブル、スペインのプラド、イタリアのウフィッツィ、英国の
ナショナル・ギャラリー等々と並んで、欧州屈指の美術館と断言できる。
1991年に新婚旅行で来たときも当然たっぷり見た。

だがしかし…だ。
このブログで1年近く前に書いた、こんな記事をご記憶の方はいるだろうか?

いやもう、あの時のショックと落胆は本当にヒドかった。トラウマになったといっていい。
ジンセイで一度あるかないかのウィーン訪問。その千載一遇のチャンスに合わせたように
よりによって一番見たいスペイン絵画展示室だけ閉鎖という、不運のピンポイント爆撃。
悪意に満ちた運命の女神に弄ばれたイ課長の切歯扼腕・悲憤慷慨ぶりを想像してくれ。

あれ以来「もしまたウィーンに行くことがあったら…」と想像するたびに、
マルガリータ3部作のことを思い浮かべたもんだ。口惜しさが強かった分、思いも募る。
プッチーニのオペラ「トスカ」の名悪役、スカルピア風に言うならこんな感じか。
「あの時、私は誓ったのだ。マルガリータ、いつか必ずお前を私のものにすると」

あれから20年。イ課長はこうして再びウィーンの地を踏むことが出来た。
ウィーン美術史美術館の再訪、そして「マルガリータ・リベンジ」を完遂することは
今回のウィーン旅行における極めて重要なミッションの一つだった。さぁ今日こそ行くぞ。

美術史美術館はホテル・ベートーヴェンからぶらぶら歩いて…10分ってとこかな?
すごく近いのだ。真ん中の広場をはさんでこっちが美術史美術館。
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こっちが自然史博物館。え?区別がつかない?イ課長にもつかない(笑)。
建物の見た目ではなく「ドッチ側にあるか」で区別するしかないのである。
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両方のミュージアムの間にある広場の真ん中にはマリア・テレジアの巨大な銅像がある。
ハプスブルグ王家絶頂期の女帝であり、「アマデウス」に出てきたヨーゼフ2世や
マリー・アントワネット等々、16人(!)の子を産んだスーパー・マザーでもある。
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考えてみたら、マルガリータはスペインからハプスブルグ家にヨメに来たわけで、
両者の間にはつながりがあるわけだが・・・まぁいい、とにかく今は絵だ、絵。
マルガリータ3部作を求めて美術館内を早足で探し回る。

こういう時のイ課長は例によってまことにセッカチ極まりない。
実際のところはセッカチというより、早く実物を見て「もし見れなかったら…」という
不安から解放されたいわけだが…え?それがまさにセッカチ?さいざんすか。
この時は単独行動で、トホ妻が一緒じゃなかったのは幸いというべきで、もし一緒だったら
イ課長のセッカチぶりに絶対腹を立てたに違いない(ヤツはやけにゆっくり観るのだ)。
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ソコかしこにある名画に「後でまたゆっくり観に来るからさ」と無言でお詫びしつつ、
とにかくまずはスペイン絵画のある部屋を目指す。20年ごしのリベンジなるか…?

やった!あった・・・ハァハァ ついにお前を見ることが出来たよマルガリータ。
これまた「トスカ」のスカルピア風に言うなら
「マルガリータ!フィナルメンテ ミア!(マルガリータ!とうとうお前は私のものだ)」
と言いたいところだ。嬉しかった…というより、ホッとしたよ…見られて。
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この3つの肖像画は巨匠ベラスケスが描いた、いわば「見合い写真」としてスペインから
ハプスブルグ家に送られたもので、彼女が3歳・5歳・8歳の時の肖像画とされている。

実は一番右の8歳の肖像画だけ、日本に来た時に見たことがあるんだよ。近くで見ると
濃紺のドレスの金のフチどり部分なんかホントに無造作な筆でササッと描いてるんだけど
ちょっと離れて見ると金のフチどり以外のナニモノにも見えない。後の印象派にも影響を
与えたといわれる、ベラスケスの絵画技法の到達点だ。

「8歳」にくらべて「3歳」と「5歳」の方はマルガリータが小さかった分、ベラスケスも
若かったわけだから、作画技法も「まだ成熟途上」って感じが残ってるのかな?と興味があった。
画集で見るとほとんど差が感じられないけど、実物を近くで見ると違いがあるんだろうか?

結論から言えば、少なくともシロウト目に差はないね。
要するに「3歳」を描いた時点でベラスケスの技術はすでに完成の域にあったんだよ。
なるほどねぇ。考えてみたらマルガリータがやはり5歳頃に傑作中の傑作「ラス・メニーナス」が
描かれてたわけで、この頃のベラスケスは完全に円熟の巨匠だったわけだ。
(ご参考。下がラス・メニーナス。真ん中にいる少女がマルガリータ。プラド美術館にある)
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ああやっぱり実物を近くからジックリ見られるって、素晴らしいことだなぁ…。
ウィーン美術史美術館は観光客がいっぱい押し寄せる美術館ではあるけど、
そんなにメチャ混んでるってほどじゃなく、絵をじっくり観察できるのが嬉しい。

さてだ。「マルガリータ・リベンジ」も果たし、20年ごしの溜飲も下がったところで、
さっき「後でまた来るから」と言い捨てて通り過ぎた名画たちをジックリ拝見しましょうかね。
(②につづく)




by tohoiwanya | 2012-04-25 15:32 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(10)
2012年 04月 23日

バロック過剰摂取

ウィーンを象徴する建築様式といえばバロック様式だ。

最近はもう一つの有力な候補としてユーゲント・シュティール=世紀末建築に対する関心が
高まってはいるけど、そうは言ったってウィーンに来た観光客がまず見るのは
ホーフブルクとかシェーンブルンとか、絢爛豪華バロック建築の数々。

これは教会とて例外ではない。
ウィーンに教会はいっぱいあるけど、おおむねどれもバロック教会。
ザンクト・シュテファンは一応ゴシック様式ではあるけど、意味不明の極彩色照明で
内部が照らされているのを見たイ課長としては、あのザンクト・シュテファンを
ゴシック教会の仲間に加えるのにはいささか抵抗感がある(笑)。

…と、ここまでの書きっぷりでもわかるように、極めてマイルドな教会建築オタクである
イ課長は、バロック教会というのが正直言ってあまり好きではない。
これはある意味当然の成り行きで、バロック教会の最大のウリ?は内部の豪華絢爛すぎる
装飾にある(と思う)わけで、建築という側面ではコレと言って見るべきものはないんだよ。
(まぁ内部装飾だって建築のうち、と言われればそうなんだけどさ…)

世界で最も美しい図書館Part1、およびPart2、さらにメルク修道院の礼拝堂なんかを見て
すでに満腹すぎるくらいバロックを詰め込んだイ課長なんだけど、そうは言っても
ウィーンの街をブラついてれば、そこかしこに立派そうな教会があるわけだし、そういう教会に
入れば当然のごとく、さらなるバロック装飾攻撃にさらされるわけだ。

本日はそんなコテコテのバロック教会を二つご紹介しよう。
「すげぇ過剰装飾の渦だった」ってこと以外ほとんど覚えてないのだが…(笑)

まずはペーター教会からいってみよう。
ここは旧市街の中心部、ザンクト・シュテファンにも近くて、以前に
外見だけは写真でご紹介したことがある。で、中はどうかというと…

うっひゃ〜・・・ゴテゴテキンキラキンで早くも目がくらみそうざます。
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しかしこの教会、それでも巨大ドーム構造はなかなか見事で、上を見上げると
はるか天上に天井画が描かれてる。真ん中にハト?みたいな鳥がいるのがわかる?
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しかし祭壇はと見れば・・・うう・・5秒以上みたらゲップがでそうな過剰装飾。
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ほの暗いゴシック教会の中で祈りを捧げる人影がロウソクに照らされる…なんて姿は
信仰のないイ課長が見てもそれなりに襟を正したくなる光景といえるけど、
こういうのはちょっとねぇ…まぁそれでも欧州で教会に入った時のお約束。
帰路の無事を祈って1ユーロ払ってロウソクだけは立てておこう(左下がイ課長ロウソク)。
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次はフランツィスカーナ教会だ。
ここはクライネス・カフェっていう有名なカフェ(何で有名なのかは不明)の近くの
教会で、外見はドウってことない普通の建物みたいなんだけど、中に入ると…

うーん…ここもかなりイッちゃってる。
さっきのペーター教会よりマシと思うかもしれないけど、細部をみるとむしろ逆。
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ほら見てよこの柱。「普通のまっすぐな柱じゃつまんない」ってんでこうしたのかも
しれないけど、ヘビが巻き付いたようなこんな柱の何が有難いのだ?
これを見た時にはもうはっきりと「うわ悪趣味…」と思っちまったよイ課長は。
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この祭壇の(たぶん)マリア様だって、ナンと言ったらいいのか…。
これを見たときは反射的に、日本橋の三越本店にあるアレを思い出しちまったぜ。
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ご参考までに、三越本店のアレってコレね。天女像とかいうらしい。
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いやもうホント、この過剰装飾にはホトホト食傷した。もういいざます。
「1回の旅行での適性バロック摂取量」を大幅に超過したのは間違いない。

こういうのは好みの問題だから、バロック教会が好きな人も当然いるだろう。
しかしイ課長の中では、バロック教会は「結婚式場としては最適だが祈りの場ではない」
という思いが強くなったのは確かだ。申し訳ないけど。

過剰バロック摂取に胃もたれしながらウィーンの路地を歩くとこんなものがある。
左は以前に書いた馬車よけだと思うけど、右の金属製のヤツもそうかな?
こんな凝ったデザインの金属製の馬車よけもあるの?興味深いねぇ…
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…てな調子でさ、少なくともバロック教会の中よりはウィーンの路地の方が
はるかにイ課長の興味をひくものが存在しているわけですよ、ええ。




by tohoiwanya | 2012-04-23 00:39 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(8)
2012年 04月 20日

ホテル・ベートーヴェンの続き

さすが音楽の都ウィーンと言うべきか。
ホテル予約サイトでウィーンのホテルを探しをした時に
「やっぱ作曲家にちなんだホテル名が多いんだなぁ」と実感した。

たとえばホテル・モーツァルト。ウィーンならではのホテルって感じだよね。
ホテル・シューベルトっていうのもあった。
ホテル・シュトラウスも見たような気がする。
ホテル・ブラームスもあったんじゃなかったかなぁ?(だんだんアヤフヤ)

その中で我々が泊まったのはホテル・ベートーヴェンというわけだ。
ウィーンで「楽聖」の名のついたホテル名を名乗ることは大きなPR効果があるだろうし
ホテル側としても「ウチはホテル・ベートーヴェンなんざますッ!」ってことを
力を込めてアピールしたいはずだ。まぁその気持ちはわかる。
そうなるとBeethovenっていうロゴだけじゃ弱い。ビジュアルでガンガン訴えよう。

…と、経営者が思ったのかどうかは知らないけど、とにかくこのホテル、そこらじゅうに
ベートーヴェン様の顔があるのだ。メッチャ気難しくて不機嫌そうな、あの顔で(笑)。
宿泊客はホテル・ベートーヴェンに泊まったら、毎日いたるところでベートーヴェン様の
不機嫌そうなご尊顔をイヤッてほど拝することになるのである。
そのいくつか(全部は到底ムリ)を写真に撮ってきたからご紹介しよう。

まずホテルの看板のテッペンにベートーヴェン様の顔だ。
まぁこの程度はどうってことはない。道路からだと顔に気づかないかもしれないし。
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部屋のカード・キーにだってベートーヴェン様の顔だ。このあたりもまだ序の口だ。
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ロビーにもこうしてベートーヴェン様が口をヘの字にして不機嫌そうに立ってらっしゃる。
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基本的にこのホテルのロビーや廊下はベートーヴェン様だらけと言っていい。
ちょっと歩くと必ずどこかでベートーヴェン様とお目にかかることができる。
ほら、ココにだってこうして胸像が。
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ここにも。これは見たことある絵だけど、もちろん複製画だよな。
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うおっ、これはスゴい。これは上の複製画と違ってオリジナリティにあふれてる。
しかしこれだけ殴り描きみたいな絵でもベートーヴェン様とわかってしまうあたり、
画家の力というよりモデルのキャラと言うべきだろうな。
ペンを持ってる手元が子供が描く絵みたいでオカシい。
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もちろん客室に入ってもベートーヴェン様から逃れることはできない。。
これはイ課長&トホ妻の部屋にかかってた絵だけど、しかしこれは…有名な肖像画を
加工したわけだろうけど、金色とか使ってはいるけど、重厚感はまるでないな。
おそらく全客室にこうやってベートーヴェン様の肖像画がかかってるに違いない。
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おおっ、なんとッ。
部屋のハンガーでもベートーヴェン様がニラミをきかせてるではないか…こんなトコにまで。
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ひー。風呂上り用のガウンにまでベートーヴェン様が。恐れ入りやした。
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…といった具合に、見事なほど「ベートーヴェンづくし」だったホテル・ベートーヴェン。
しかしまぁアン・デア・ウィーン劇場の隣にあるんだから、このホテルには
ベートーヴェンを名乗る資格はあるだろうな。いいホテルだったよここは。

ホテル・ベートーヴェン、お勧めできます。
ここに泊まれば、こんな「ベートーヴェンづくし」がアナタを待っているのである。




by tohoiwanya | 2012-04-20 23:36 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(10)
2012年 04月 18日

イ課長ミシュラン・ホテル評価 No.17

去年のウィーン旅行で7泊したホテル。もうそろそろいいかげんにやらないとな。
このホテルについてはいっぱい書きたいこともあるし、写真も多いのだ。

ウィーンでのホテルはいつものホテル予約サイトで見つけた。
いろいろ候補はあったんだけど、ソコに決めた主な理由は以下の3つ。

①地下鉄の乗り換えターミナルであるカールスプラッツ駅から歩いて数分。
②1泊約14,000円。1泊がこの部屋代と考えれば相当高い。しかし一人あたりなら
  7,000円だ。そんなに高くないじゃん。
③ウィーンで大作曲家の名前がついたホテルに泊まるという誘惑に負けた。

ウィーン滞在のすべて、7泊全部ここに泊まった。
4ツ星ホテルで、しかも同じダブルの部屋の中でもグレードの高い「デラックスダブル」。
上にも書いたようにトホ妻と二人連れだと、こういうやや高い部屋に泊まっても
一人当たりコストパフォーマンスはいいよねぇ。単独出張だったらとても泊まれなかったよ。

Best Western Hotel Beethoven
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ここはねぇ、もうサイコウと言っていい。
ほとんど文句のつけようもなくて、ほめるばかりになるけど、まぁ書いていこう。

利便性:★★★★★
まず文句ナッシングと言っていいだろ、ここは。
上にも書いたようにカールス・プラッツ駅からは近いし、カールス・プラッツ駅は
東京で言やぁ地下鉄の大手町駅みたいなとこだから、どこに行くにも便がいい。
飲食店の多いナッシュマルクトにも近いし、ちょっと歩けばスーパーもある。

交通の便がいいってだけじゃなく、分離派会館とかアン・デア・ウィーン劇場とか、
ウィーンの歴史を感じさせる観光スポットが近いのも嬉しいよね。アン・デア・ウィーン劇場の
歴史あるパパゲーノ門なんて徒歩0秒。窓から見えるくらいだし(笑)。
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部屋:★★★★★
これまた文句ナッシング。一人だったら絶対泊まらない「デラックスダブル」だけあって
パパゲーノ門に面したガワに部屋が丸く張り出してたりして、立派な部屋だったよ。
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バス・トイレも何の問題なかったし、明らかにイ課長&トホ妻には贅沢すぎたな(笑)。
部屋ン中にはエスプレッソマシンがあって、好きに飲むことができるサービスもナイス。
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朝食:★★★★★
朝食に関しては気分的には星6つあげたいくらいだ。
美味しかったし、パンもおかずも飲物も種類が豊富で、毎日食って全然飽きない。
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ドイツ的な質実剛健さに加えて、ウィーンらしくスィーツ系菓子パン類が充実してるのが
個人的には特に嬉しい。これはある日のイ課長の朝メシ。
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ホテル・ベートーヴェンはこうやって狭いながらも屋外テラスもあるから、ここで
朝食を食うことも出来る。これがまたいいんだ。最終日はここで朝食を食った。
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さぁ、上の写真の左右どちらがイ課長メシで、どちらがトホ妻メシでしょうか?
正解はイ課長が左側(ゆで卵のある方)、右がトホ妻。ここの朝メシが美味しいもんだから
二人とも日を経るごとに飽きるどころか、むしろどんどん食う量が増えていくアリサマで(笑)、
最後の頃はとうとうトホ妻はイ課長より食う女になった(ヤツはこの後お代わりもしたのだ!)
いや~ホントによかったよ、ここの朝食は。文句なく星5つ。

従業員:★★★★☆
ここ、おそらく昔は家族経営に近い規模でやってたホテルで、そこが何かの理由で
ベスト・ウエスタンのフランチャイズホテルになったんじゃないかなぁ?
フロントスタッフなんかの印象が日本の旅館っぽい親切さがあって、
「仕事でやってるんデス」的な冷たさがない。非常に感じよかったね。
まぁあまりに褒めすぎるのもナンだから★4つにしたけど、不満は全然なかったよ。

というわけで、とにかく良かったんだよホテル・ベートーヴェン。
ベスト・ウエスタン系列とはいえ、画一的なインターナショナルホテルっぽくない、
「ウィーンのホテル」っていう感じが濃厚に残ってるところが非常にヨロシイ。

一人で泊まるには高いだろうけど(シングルの料金がいくらか知らないのだが)、
お二人連れなら一人当たり約7000円/日で快適なウィーン滞在になるんだから
断然お勧めですよ、ホテルベートーヴェン。

このホテルは非常に良かったので、続篇も書く予定なのである(笑)。

 


by tohoiwanya | 2012-04-18 00:39 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(14)
2012年 04月 15日

オーストリア国鉄(ÖBB)切符購入ガイド

イ課長ブログが時々ご提供する海外旅行お役立ちガイド情報。
本日はオーストリア国鉄(ÖBB)の切符をネット予約する方法をご紹介しよう。
イ課長は去年、ここで予約&出力した切符を持って無事ブダペストに行ってきた。
自分自身による実証試験を経たガイドだから一応は説得力がある…はずだ。

さて、オーストリア国鉄の切符をネットで予約し、自分で印刷するためにはまず
ここにアクセスすることから始まる。表示がドイツ語だったら、右上のenglishを
クリックすれば英語になってくれる。こんな感じね。
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とりあえず去年のイ課長と同じ、ブダペストまでの切符を買うとしよう。
(そう、ÖBBのサイトで隣国ハンガリーまでの切符も買えるんだよ。少なくとも往路は)
出発駅ウィーン、到着駅ブダペスト、ヒニチは4月30日、朝7時以降の列車という設定で、
それではsearch connectionをクリック。何時のどんな列車があるのか確認しましょう。
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やっぱ途中の乗り換えが少ない方がいいよねぇ(乗り換えはChg欄の下の数字)。
ここはイ課長たちが乗ったのと同じ7:09ウィーン・マイドリンク駅発、
9:49ブダペスト ケレティ・プ(東駅)着の列車をチョイスしみよう。
その列車の欄の右の方にある Ticket and prices の赤字をクリックだ。
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そうすると、こんな風に選択していない列車も含めてドバーッと料金が表示される。
without reduction(割引なし)でも19ユーロっていうのが多いから、7:09発の列車の
19.00 Euro book...ってとこをクリックしようじゃないの。しかし19 Euroってやけに安い。
そうすると今度はこうなる。
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下の方にPayment type(支払い形態)っていう選択欄があるから、ここで
どのクレジットカードで払うかを選択する。masterやVISAはもちろんJCBもあるよ。
すると次は決済画面になるかって?いや、もう少し関門があるのだ(笑)。
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07:09発の列車を一度選択してるのに、次の画面でまたこうやって他の時間帯の列車も
提示してくるところがどうもよくわからない。07:09だってさっきから言ってるのに~。
「他の列車でも有効な2等席」なら36ユーロ、「その列車限定」なら19ユーロだ。
07:09発って決めてるんだから、安いほうの19ユーロを迷わず選択だ。
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やっと個人情報入力画面になった。ふう…。
席を予約するかしないか、予約するならどの辺かを指定して、
名前やメアド、カード番号を入力すれば決済画面に進むというわけだ。
I accept the〜(何とやらに同意します)のクリックをお忘れなく。

ドイツのDBの予約画面と比べると、途中で指定した列車以外のオファーがあったりして
ちょっと戸惑うけど、全体としてはまぁまぁ使いやすいシステムだと思うよ。
フランス語ばっかのアフォなSNCFに比べればずっとマシだ(←よほど恨んでるらしい)

ドコの国もそうであるように、ここも切符は郵送か、PDFによるe-ticketかを選べる。
もちろんe-ticketを選択だ。登録したメアドにÖBBからすぐメールが届いて、
そこに書かれたURLで自分用のPDFチケットをダウンロードできる。

鉄道(特に長距離移動)の切符を外国で、現地に行ってから買おうとすると
「そもそも切符売場はドコなんだ?」
「長蛇の列で、待たされるかも…早めに買っといた方がいいよな?」
「うまく言葉が通じるかな?間違えずに買えるかな?」
…てな調子で、いろいろ不確定要素がつきまとう。
実際、ブダペスト東駅で帰りの切符を買った時はこれに近い状態だったもんね。
(さっきも言ったように、ブダペストからの帰りの切符はネットでは買えなかったんだよ)

「すでに切符はある」という状態は、それが出張であれ旅行であれ、非常に助かる。
そういう点ではオーストリアに限らずドイツフランスベルギーもみんな助かった。
日本のJRも早く「自分で切符をプリントアウトできる」方式を導入してほしいよなぁ。

ちなみに、ÖBBチケットってこんな感じ。
上の方だけお見せしてるけど、実際にはA4サイズ。イ課長は自宅にプリンタがないから
せっせと会社のプリンタを使って出力したのである(いいじゃんかよ!!)。
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さぁこれでアナタもオーストリア鉄道の旅に怖いものなしだ。
オーストリアには世界遺産になってるゼメリング鉄道みたいに、鉄っちゃんが泣いて喜ぶ
鉄道路線もある。ばんばん切符をネット予約してオーストリア鉄道の旅をお楽しみあれ。




by tohoiwanya | 2012-04-15 22:53 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(47)
2012年 04月 13日

フランツ・リスト記念館

ハンガリー出身の作曲家・演奏家はたくさんいる。
東欧って弦楽器奏者の産地ってイメージが強いけど(ヨーゼフ・シゲティとかね)
ピアニストも多い(アンドラーシュ・シフとかね)。でもハンガリーが生んだ史上最高の
ピアニストといえば、やっぱフランツ・リストってことになるんだろう。

作曲家としては「そこそこ」だったかもしれないけど(ヲイヲイ)、ピアニストとしては
とにかくスゴすぎる人だったらしい。リストの死後120年以上たっても演奏技術という点で
彼に比肩し得るピアニストはいないといわれてる。常軌を逸して「上手すぎる」人だったんだよ。

どんな難曲でも初見で完璧に弾き、2回目以降からは勝手に装飾音とか付け加え、さらに
難度をあげて弾いたっつうんだから、こうなると「あまり上手すぎるのもいかがなものか」
って感じになってくる(笑)。

まぁいい。別にリストの人生について語りたいわけではない。
ブダペストにあるリスト記念館に行ったという話を書きたいんだよ、今日は。

前に書いた、ブダペストの銀座線が下を走っているアンドラーシ通り。
駅一つ分離れた距離にコダーイ記念館とリスト記念館という二つの建物があった。
コダーイって、リストほど有名じゃないけどハンガリーのエラい作曲家なんだよ。
どちらも、作曲家がかつて住んだ屋敷を今は記念館にしているらしい。

イ課長はどっちでも良かったが、トホ妻はコダーイの方に行きたいと主張した。
そこでコダーイ記念館に行ってみたはいいが、どうも改装・閉館中みたいだったんだよね。
仕方ないから世界遺産アンドラーシ通りを地下鉄ひと駅分歩き、リストの方に行ってみた。

建物に入って、暗い廊下の途中みたいなところに受付がある。
そこでヘンなものを渡された。何かっていうと、靴を覆う特製の布袋みたいなもの。
入場者は全員コレを装着しないといけないのだ。土足厳禁。
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入口のチケットもぎりネエちゃんに「中で写真撮っていいの?」って聞いてみたら
別に写真代というのが必要なんだと。しかも(いくらだか忘れたけど)その写真代は
入場料より高かった。えええーーー??それってちょっとアコギな商売じゃないか?

自慢じゃないが、こちとら貧乏性が骨の髄までしみついたオジサンだ。
いいよいいよ、写真なんて撮らないよ。というわけでリスト記念館内部の写真はない。
展示室から降りる時に撮ったこの階段の写真だけでご容赦いただきたい。
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ただ、入口にいたこのネエちゃん、気さくというかナレナレしいというか、いきなり
イ課長に「アナタのそのTシャツ、いいわね…」なんて英語で話しかけてきた。
イ課長をナンパしたきゃ、「アナタだけタダで写真撮らせてあげるわ」くらいのこと言えって(笑)。

展示物はリストが使ってた何台かのピアノ、リストの手のブロンズ像…。
まぁそんなに画期的・必見のモノがあるわけじゃないけど、それなりの展示内容だ。
展示物より、リストが住んでた家そのものの方が見ものかもしれない。

豪華だったねー。
ハイリゲンシュタットで見たベートーヴェンの質素な家とは雲泥の差。
欧州最高の人気ピアニストだけあって、おカネ持ちだったんだねぇ、リストって。

記念館の中にはリストの肖像画や胸像なんかもいっぱいある。
若い頃はイケメン天才ピアニストとして鳴らし、追っかけグルーピーもいたくらいで
女性関係の方もハデな人だったらしい。(以下の肖像画は全てネットからの拾い物)。
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こういった肖像画を何枚も見てるうちにトホ妻がボソリとつぶやく。
「リストってさぁ、肖像画描かせる時も『こういう感じでこの角度から描け』とか
 注文出してたよねきっと…」
リストの見た目&生きザマはトホ妻の好みには合わなかったものと推測される(笑)。

このリスト記念館で一番印象深かったのは、音楽が流れてたことなんだよ。
最初は館内BGMとしてリストのピアノ曲をかけてるんだろうと、何となく思ってた。
んーー??しかし待て…今度はバイオリン曲がかかり始めたぞ。しかもこの曲は
チゴイネルワイゼンじゃねぇのか?リストちゃうやん。

扉の向こうで見えなかったけど、明らかに隣室でレッスンやってたようだ。
BGMじゃなかったんだね。記念館を出る時に見たら、廊下には「レッスン順番待ち」の
少年少女たちがいた。大体中学生くらい。ココはリスト音楽院と何か関係あるのかな?

でもこの建物でピアノやバイオリンを習うってスゴいよねぇ。
何しろリストが住んでた家なんだから。そんじょそこらの音楽教室とは違うぜ?
ピカソの住んでた家にある絵画教室、千利休が住んでた家の中の茶道教室に通うようなもんだ。

展示内容にはあまり感銘をうけなかったけど、このリスト記念館に古い展示物だけじゃなく
「生きた音楽」が息づいてることにはけっこう感動した。
ここは「かつて有名音楽家が住んだ史跡」じゃないのだ。名も知らぬ音楽少年&少女たちの、
音楽的な喜びや悩みが現在進行形でいまも充満してるんだよ。

あの少年少女たちの中から、いずれ新たな「ハンガリー出身の名演奏家」が出るのかなぁ…
などと妄想しながら、リスト記念館を後にした我々なのでありました。





by tohoiwanya | 2012-04-13 14:54 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(0)
2012年 04月 11日

くさり橋を渡ってみたら…

過去に何度か触れたことがあるけど、イ課長にはマイルドな高所恐怖傾向がある。

高いところは例外なくオッカナいっていうならわかりやすいんだけど、
高所恐怖が発症するのは(細かくは省略するが)多少条件があって、同じような高さでも
平気な場合もあれば、怖くて手のひら汗ジットリになる場合もある。ケースバイケースなのだ。

このブログの記事でいえば、プラハの聖ヴィータ大聖堂の塔は「わりと平気だった」例で、
シャルトル大聖堂の塔は「オッカナかった」例だ。条件つき「まだら高所恐怖症」とでもいうか…。

まぁ高所恐怖っつうても、上に書いたように「手のひら汗ジットリ」にはなっても
足がすくんで動けなくなるようなことはない。だから、「高いところが得意ではない」と
自覚があるくせに、高いところに嬉々として登りたがる。これが最大の問題なのだが(笑)。

国内外の観光地で行く「高いところ」といえば、教会や市庁舎の塔なんかが代表的だけど、
意外なところでは橋っていうのもなかなかコワい建築物なんだよ。
大きい川にかかる橋って、下を船が通行できるようにかなり高い位置に架橋されてて
橋の上から下の川の水面を見ると相当高かったりする。これがけっこうコワい。

N.Y.のブルックリン橋を歩いて渡ったときはけっこう怖かったよなぁ…。
日本の明石海峡大橋の展望施設も高くて、下の水面見るとオッカナかった。
しかも橋って、けっこう揺れるのがわかるからなお怖い。

さて、ここまで説明すれば、今日のくさり橋に関する記事がどんな内容なのか、
大体おわかりいただけると思うが…(笑)。

ブダペストのブダ地区でマーチャーシュ聖堂なんかを見学したイ課長とトホ妻、
帰りのバスを乗り間違えたために、徒歩でうーーーーんと遠回りして
やっとドナウ川をのぞむところまで戻ってきた。
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まぁせっかくだ。
ブダペストといえば必ず挙がる有名観光&撮影スポット・セーチェーニ鎖橋。
行きはバスの中から見ただけだけど、帰路はじっくり徒歩で渡ってみようではないか。

最初は何てことなくスタスタと歩いて渡り始めた。
昔の橋だし、ドナウ川の水面からの高さったって明石海峡大橋なんかとは段違いに低い。
渡り始めた当初はここでオッカナい思いをするなんてこれっぱかしも思わなかった。
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このくさり橋、かなり古い。開通は1849年なんだと。軽く160年以上前だ。
近くから見ると、橋の鉄骨部分が錆びてる箇所もけっこうあるし、スゴいところでは
サビて穴があいたりしてるところもある。その穴から下の水面がチラッと見えたりして…

ここでイッキにコワくなった。恐怖心が湧いてきた。
う…しかしまだ橋のせいぜい1/4くらいしか渡っておらん。引き返すわけにもいなかいし、
とにかく渡りきってしまうしかない。

景色もロクに眺めず、写真も撮らずにスタスタと早足で歩くイ課長にトホ妻が声をかける。
「どしたのよ?、写真撮ろうよ」
「いや…この橋、けっこうオッカナいから、早く渡っちゃおう…」
「オッカナい?コワい?この橋が?!あっはははは!おもしれーー!オッカナイの?!」

亭主をアザ笑うとき、世界中の妻が例外なくそうなるように、この時のトホ妻もまた
極めて残忍な女になった(笑)。

「ほら、ねぇ、キレイだよ、あっちの景色見てみなよ、見なってばホラ!」
「い、いいから早く…」
「おもしれーー!はははは!ほらほら、ここに立ちなよ、写真撮ってあげるからさ」
「うるせぇ、早くオレを渡らせろテメー」
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今になってみると、あの時なんであんなにコワかったのか自分でもよくわからんのだが
要するにまぁ「もし今この橋が崩壊したら…」という妄想に襲われたんだよね。
鉄骨がサビて穴があいてるところから下が見えたのがマズかったんだよ、たぶん。
くさり橋をご存知の人にすれば「アソコで高所恐怖?うそ~」とチャンチャラ大笑いなのは
間違いないだろう。イ課長だってまさかあそこで高所恐怖を感じるとは思わなかったさ。
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…というわけで、くさり橋の上から撮った写真の数は非常に少ない。
上の写真が唯一、橋の上からの景色を撮った写真で、下の写真は3/4くらい渡り終わって
少しホッとしてブダ王宮を振り返って撮ったもの。あとは地面の上から撮った写真ばっか。
上記のような事情があったことをお汲みとりいただきたいのである。
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しかしまぁ、くさり橋を渡るというだけのコトで、こうやってブログの記事が一つ
書けちゃったわけだから、高所恐怖も悪いことばかりではないのかも(笑)。




by tohoiwanya | 2012-04-11 00:18 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(6)
2012年 04月 08日

エニグマ・タトゥーの男

今日はウィーンネタの中から、ちょっと変な話を。

刺青について詳しいかと聞かれれば、全く無知であるとイ課長は答える。
しかし書くのである(笑)。

イ課長のバクゼンとした印象として、海外では刺青をした人を見かけることが
日本より多いんじゃないかって気がするんだよ。

「イレズミ率」なら日本も海外も差はないのかもしれない。
ただ、日本じゃ刺青を彫る場所として背中~肩あたりが中心のはずで、服を着てるときは
刺青してるかどうかはわからない。当然、目に入らない。遠山の金さんみたいに片肌脱いで
「この桜吹雪が目に入ぇらねぇか!」…となってくれないとわからないわけだ。

一方、海外のタトゥーってのはパンク系ファッションなんかに身を包み、鼻ピアスとか
つけてるニイちゃんネェちゃんたちの、過激なオシャレって側面が強い(んじゃないかと思う)。
そのせいか二の腕なんかに彫ってる場合が多い。服で隠れることが少ない部位だよね。
オシャレだから日常的に人の目に入る場所に彫る、必然的に目に入りやすい。

で、結局、海外での方が刺青目撃率が高くなるのではないか…と、まぁ例によって
これはアテにならないイ課長の仮説だけどさ(笑)。

こんなことを考えた理由はウィーンが悪いのだ。
ウィーンでは刺青をした人を見かけることが多かったと思うんだよなぁ。

一番スゴかったのはフロイト博物館に行った時に市電の駅で見かけたネエちゃんで、
クビから上、顔や頭皮にけっこうハデに刺青してたんでギョッとしたよ。
ただ、このネエちゃんは明らかに「過激ファッション系の人」で、刺青だけじゃなくて
服もメイクも髪型も全部スゴかったから、そういう意味では「ありがち」ともいえる。

ただね、ウィーンの場合、そうじゃない人、要するにごく普通の人が刺青してるのを
何度か見かけたんだよね。ちゃんとその証拠写真もあるのだ(笑)。

一つはコレだ。空が暗くなってドシャ降りになったあの日
イ課長がザンクト・シュテファンからマリアヒルファー通りに移動するために
地下鉄に乗ったら、前にいたネエちゃんが刺青をしてた。
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ちょっとわかりづらいけど、右足の甲に彫ってる。
「ははぁ~…足に刺青ねぇ…」と思った。日本じゃあまり見かけない部位だ。
でもこうやって刺青がよく見えるような靴を履いてるくらいだから、刺青を意識した
オシャレをしてるのは間違いない。

もう一人は男性。これは市電の中で見かけて「おお」と思った。
海外での「漢字タトゥー」が日本人から見て意味不明、もしくはギャグになってる例は
よく聞くけど、これは「謎」一文字。英語なら(おそらくドイツ語でも?)enigma(エニグマ)だ。
「エニグマ・タトゥーの男」というわけだよ(笑)。
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ただ、足の甲に刺青してたおネェさんや、このエニグマ・タトゥーのおニイちゃんは
上にも書いたようにごく普通の人に見える。顔中にピアスはめまくって、見るからにアブなそうな
「ドラゴン・タトゥーの女」のリスベットちゃんとは違うのである(笑)。

ウィーンで(あるいはオーストリアで?)ごく普通の人たちの間で刺青が特に流行ってるとは
考えづらいけどなぁ…それとも、実は流行ってるのかな?? 
まぁ明確な答えはないよね。あのおニイちゃんの刺青が言ってるように、この疑問は
「謎」のままなんだろう、きっと。


 


by tohoiwanya | 2012-04-08 23:23 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(14)
2012年 03月 29日

ウィーン郵便貯金局

突然ウィーン旅行ネタ。
ウィーン旅行記の王道(…でもないかな)を行くような話を書いてやろうじゃねぇか。
もう9ヶ月も前のことだっていうのに、書きたいコトはまだいっぱい残ってる。
この年度末激務の中、イ課長は敢然と書くのだ(ナニいばってんだヲマエ)。

本日はウィーン郵便貯金局の話。写真も多いよ。

カールス・プラッツ駅舎マジョリカ・ハウスを手がけた建築家オットー・ワーグナー。
彼の作品の中でも、郵便貯金局ビルは近代建築史に画期的な足跡を残す建物とされている。
もちろん建物はウィーン市内にある。実物を見たかったんだよ。

ただ、中を見学できるのかどうかがわからなかった。
この建物、写真で見ると外見も立派だが中がスゴいんだよ。外側しか見られないんじゃ
ちょっとつまんない。

仮に入れたとしても、一応オフィスなんだから、あんまりバチバチ写真とっちゃ
マズいんじゃないか?イ課長はむかし、スペインの郵便局の中を写真に撮ろうとして
係員に静止された経験があるからね。

まぁとにかく行ってみよう。オペラ座前から市電に乗ってリンク大通りを北東へ。
郵便貯金局はリンク大通りからちょいと内側に入ったところにある。

おお~~~・・・・ついに見る実物の郵便貯金局ビル。
このビルの大きな特徴は外壁パネルをネジで1枚ずつくっつけてるってところにある(らしい)。
石を積み上げるのが当たり前だった西欧建築においては画期的な建築法だったとされる。
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テッペンにあるこういう女神像も凝ってるねー。
近代建築の扉を開く建物と言われてても、ある意味「むかし風」の装飾が
残ってるあたり、時代の過渡期だったことを感じさせるなぁ。
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しかしとにかく中だ、中。ウィーン郵便貯金局の真髄は外見ではなく、中なんだよ。
入れるのかなぁ?と思いながら中の階段をのぼっていったら、チャンと入れた。
ここは今で現役の郵便貯金局(あるいは郵便局?)として使用されているみたいで、
外国人旅行者がフラフラ入っていってもイイんだな。これは嬉しかった。
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うっひょーーー。写真では何度も見たけど、やっぱスゴいねー。
この設計が建築技術的にどういう意義があるのか、イ課長にはよくわかんないけど
まだ19世紀の残り香ただよう1906年という時点で、この内装設計がいかに斬新だったかは
カンカク的にわかる。つうか、21世紀のコンニチ見ても「こりゃスゴい」と思う。
ちょっとキューブリックの映画のセットを連想しちゃうよ。素晴らしい。
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イ課長が特にスゴいと思うのは床をガラス素材にしたという点だよ。
天井の曲面ガラスから光が入ってくるのに加え、床面も透明感があるから、
開放感…というより“浮遊感”に近い感覚がある。ガラスを使った透明感のある床って
すごい発想だと思うなー。

細かい意匠がまたスゴいんだよねーーーー。
椅子やデスクなんかも、当時デザインされたままなんだろう。しかもこれは展示物じゃない。
今でもウィーン市民がここで郵便貯金の手続き書類とか書くんだからね、ほら。
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オットー・ワーグナーはこの郵便貯金局で、アルミニウムという素材を初めて
内装に大胆に取り入れたとされている。
これはおそらく空調の吹き出し口で、これと同じものが室内にいっぱいあるんだけど
それがまたすごく凝ったデザインで驚く。ほんとにSF映画のセットみたいだ。
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室内には一眼レフを持った若者の姿も散見される。たぶん建築を学ぶ学生なんだろうな。
「中で写真撮って大丈夫かな?」なんて心配はマッタク不要だったみたいだ。

このウィーン郵便貯金局。いまやウィーンでも指折りの観光名所になっちゃって、
こうして(我々を含めて)見学する人が後を絶たないから、商売っ気を出した?ウィーン当局は
奥の方にちょっとした「郵便貯金局ミュージアム」みたいなものを作ったようだ。
ここは数ユーロの入場料をとる(笑)。まぁしょうがない。払って入ってみましたよ。

ここは写真とか設計図なんかの資料も展示されてるんだけど、最大の見ものは
オットー・ワーグナーが設計した最初の室内空間を再現してるってところだろうな。
当時そのままに、受付カウンターが並んでる。
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カウンター窓口の枠が光沢あるアルミ素材っていうのは、当時としては最先端素材を
大胆に導入したデザインだったんだろうけど、今見ても美しいよね~。
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ミュージアムを出て、もう一度ホールに戻る。
フと上を見上げると、レトロな木製ブースの上に、これまたレトロデザインのボード式
カレンダーがかかって、その下に例の空調吹き出し口がある。郵便貯金局のデザイン的魅力を
凝縮したような一角だ。
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建築史に燦然と輝くウィーン郵便貯金局訪問記念に、この一角で記念写真を撮った
イ課長なのである。え?顔がよく見えない?だから載せたんだよ(笑)。




by tohoiwanya | 2012-03-29 23:31 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(2)