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カテゴリ:2011.06 ウィーン旅行( 82 )


2012年 02月 22日

ウィーンでメリー・ウィドウを観よう

ウィーン国立歌劇場で「サロメ」を観たのは2011年6月6日月曜日。
その二日後、6月8日水曜日にイ課長とトホ妻は、こんどはウィーン・フォルクスオパーに
オペレッタを観にいった。演目は「メリー・ウィドウ」だ。
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オペラとオペレッタの厳密な定義の違いはイ課長もよくは知らない。
確かなことは、オペラが多くの場合「悲恋」「死」「運命」「悲劇」…等々の重厚な物語を
題材にしているのに対し、オペレッタは「喜歌劇」という日本語訳からもわかるように、
お話はめっぽうお軽いノリの恋愛喜劇と相場が決まってる。他愛のない恋愛喜劇に
歌と踊りが満載のエンタテイメント性が徹底してて、これが楽しいんだワさ。

25年前くらいになるかなぁ?まだ結婚前、フォルクスオパー来日公演で、NHKホールの
「メリー・ウィドウ」を初めて観た時の、あの楽しさは生涯忘れられるもんじゃない。
あの時は、第三幕のフレンチ・カンカンの場面があまりに楽しくて、観客が何度も何度も
アンコールをおねだりしたんだよ。

何度もカンカンを踊ってくたびれたヴァランシエンヌ役のメラニー・ホリデーが笑いながら
「もう勘弁してよ〜」って哀願する。
しかしダニロ役のセラフィンは無慈悲に「もういっぺんアンコールだー!それ!」って観客を煽動。
喜んだ観客がますます手拍子を鳴らしてアンコールをおねだりすると、何と指揮者が
踊りの準備も出来てないのに前奏を鳴らし始めるから、舞台上のダンサーたちは右往左往。
それを見た舞台の歌手たちも観客も大笑い…てな状態で、あの時はあまりに楽しすぎて
いつまでたってもフレンチ・カンカンから先に話が進まなかった(笑)。

おかげで本来のストーリーとは全然関係ない舞台になっちゃったように見えて、実はその状況こそ
まさに舞台設定どおり、「パリ・マキシムでの陽気なバカ騒ぎ」に見事になってるじゃん!
しかもそのバカ騒ぎには歌手やオケだけじゃなく、観客までもが参加してる!

あんな経験、後にも先にもあの時だけで、若きイ課長は本当に心底感動した。
オペラとは別種の、オペレッタならではの感動ってあるんだよ、しかもものすごく(笑)。

そのメリー・ウィドウだよ。しかも本場ウィーンのフォルクスオパー劇場で、だよ。
これ観ずしてどうする!…というわけで「サロメ」同様、チケットは何ヶ月も前に日本で
ネット予約し、ウィーン到着早々に実券と引き換えておいたのだ。
万難を排して準備したから当日の夜は余裕ブッこきってもんだぜ。ふふん♪
(上がサロメのチケット、下がメリー・ウィドウのチケットね)
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ところが、この日は以前に書いた、午後にドシャ降りの夕立があった日だったんだよ。
雨はやんだけど、いざイ課長&トホ妻がフォルクスオパーに向かおうとして、市電の
ショッテントーア駅に着いた頃には、ふたたびヤバげな空模様になってきた。
うう…ちょっと待って雨。我々が劇場の中に入るまで降りだすのは待ってくれアメ。
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これがフォルクスオパー劇場の前。市電や地下鉄(高架)がガンガン走ってる近くに建ってて、
劇場の中にいても気をつけてると電車の通る音が聞こえたりする(笑)。
なんとか雨が降らずにいてくれたのは幸いだった(この後、土砂降りになった)。
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このメリー・ウィドウ。期待の新演出だそうで、旅行中にポスターを何度も見かけた。
メリー・ウィドウって、ドイツ語ではDie Lustige Witweっていうんだな。
発音が難しい。「ディー ルスティゲ ヴィットヴェ」。陽気な未亡人って意味だ。
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劇場の中はこんな感じ。実はここには20年前の新婚旅行の時にも来てるはずで、
「微笑みの国」を見たはずなんだけど、ハッキリ言ってあの時は疲労困憊してて、
休憩中+上演中の90%は爆睡してた(笑)。ほとんど「初めて来た」に等しいよね。
ちなみに席は赤絨緞の個室だよコシツ!プラハ以来じゃないかな?個室って。
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オペラ座に比べると小ぶりで、その分「ひとつの空間をみんなで共有してる」感じが強まる。
おそらく今日来ている観客の半分以上は我々と同様「メリー・ウィドウは何度も見て、
内容も曲もよく知ってる」っていう人じゃないかと思う。まぁ歌舞伎なんかでもそうだけど、
イイ作品は何度見てもいいのだ。しかも新演出。期待は高まる。

実は今年の5月にフォルクスオパーはまた来日するみたいで、イ課長たちがウィーンで見た
新演出のメリー・ウィドウも演目として持ってくるらしい。
その来日公演の招聘元サイトにあった写真で舞台を想像していただきたい。
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今回の新演出。曲の順番を入れ替えたり、幕の切れ目を通常とは別のところに置いたりして、
超定番演目メリー・ウィドウに新しい試みをいろいろ取り込んでる。
有名な「女・女・女の歌」を幕の切れ目に持ってきて、次の幕は、ついさっきまで
「女・女・女の歌」を歌ってたヤロウどもが超泥酔状態で全員舞台にブッ倒れてるところから
始めるなんていう趣向はけっこう笑えた。

召使いであるニエグシュの登場シーンも大ウケだったなぁ。
舞台に自転車に乗って出てくるんだけど、何と雨ガッパを着て自転車コイでたんだよ。
土砂降りがあり、雨に濡れて来た客もたくさんいる日の公演だからフザケたわけだろうけど、
こういう意外なおフザケが満ちてるところがオペレッタならではの楽しみ。
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公演が終わったのは9時半くらいだったかなぁ?幸いにして雨はやんでくれていた。
劇場から出てきた観客はみんな「あーーー楽しかった」って幸せそうな顔をしてる。
もちろんイ課長とトホ妻の顔もそうだったと思うよ。あー楽しかったなぁ。




by tohoiwanya | 2012-02-22 00:15 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(0)
2012年 02月 20日

ハリー・ライムが立っていたあのドア

映画ヲタクが行く、ウィーン「第三の男」ロケ地めぐり。久々の登場。
今回は大変だよ。映画ヲタクとしてはこのネタを書くと思うだけで心は高ぶる(笑)。

映画「第三の男」で有名なシーンは数え上げたらキリがないんだけど、その中でも
最も有名な、ソコだけでもあの映画を不滅たらしめるような決定的に有名なシーン。
それこそが「ハリー・ライム登場シーン」に他ならない。

ホロ酔い加減のジョセフ・コットンがアリダ・ヴァリのアパートを出てウィーンの暗い坂道を
歩いてると、ネコの鳴き声に気付く。暗いドアのカゲに男が立ってて、その足元に
1匹のネコがまとわりついてる。足元しか見えないけど、誰かがいるのは間違いない。
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警察が自分を尾行していると思い込んだジョセフ・コットンが酔いに任せてわめく。
「お前、そんなんで尾行してるつもりか?ほら出てきやがれってんだーー!!」

寝静まった夜のウィーンに響く酔っ払いの高声。
近くのアパートのおばさんがジョセフ・コットンに文句を言って部屋の灯りをつける。
ドアの陰にいた男の顔がその明かりで照らされる。男の顔を見て驚愕するジョセフ・コットン。
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ああ…もうね、映画史においてこのハリー・ライム登場シーンがどれだけの価値を持ってるか
イ課長の乏しい筆力ではとても説明できない。まさに名画中の名画「第三の男」における
名シーン中の名シーン。親友に見つかるのを予想していたかのようにオーソン・ウェルズが
不敵にニヤリと笑う、このワンショットだけでもオーソン・ウェルズの名は映画史に永久に残る。
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世界中の映画ヲタクに「映画史で最も鮮烈な人物登場シーン」というアンケートをとれば、
21世紀のコンニチでもこのシーンを挙げる人が多いだろう。イ課長もその一人だ。
観た者に強烈な印象を残す、この登場シーンについては、演じたオーソン・ウェルズ自身も
「あれこそまさに千両役者の登場場面だろ?」みたいなこと言って、鼻高々だったらしい(笑)。

一応、興味のある方のために、You Tubeで見られるそのシーンを。

いやぁ~…アップになったオーソン・ウェルズに重なって流れるあの音楽。たまらんね。
これぞ映画。映画とはこれ。皆さん、今これを語っているのがイ課長であることに
感謝しましょう。これがもし淀川長治さんだったらあと1時間は話が止まらないよ?(笑)

あのハリー・ライム登場シーンの場所に自分が行く。
ハリー・ライムと同じドアに自分が立つ…うううう…(←キテる)。
映画ヲタクにとっては嬉しい体験だ。ぜひ行ってみたかった。

その体験が可能になったのは、以前にご紹介したこのサイトのおかげだ。本当にありがとう。
このサイトを知らなければ、あのロケ場所がどこだったか知るスベはなかっただろう。

有名すぎるこのシーンが撮影されたのは、ウィーンのメルカー・バスタイというところ。
このメルカー・バスタイの「バスタイ」って、日本語では「稜堡」と訳されるみたい。
だから、この坂道はおそらく人工的に作られたものなんだろうな。
要するに軍事用に作った高台というか、土手というか…ここに砲台とか置いたらしい。

リンク大通りをフォルクス・ガルテンから北に向かって歩くと、右にブルク劇場があり、
それを通り過ぎるとランツマンっていう有名(らしい)カフェがある。
問題のロケ場所はそのカフェ・ランツマンを右に入った路地の奥の坂道らしいなのだ。
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ほら、道の奥に坂道みたいなのが見えるでしょ?どうもあの辺ぽい。
ちょっとドキドキしてくる…。
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これだ。この坂道。
うわあああ素晴らしい。道がフタマタになってるところの建物、その奥の建物…キレイには
なってるけど、こうやって比較しても映画と全然変わっとらんやん。
奥にウィーン大学の屋根がちょっと見えるところも、何もかも変わってないよーー!

そしてこのドアだ。ハリー・ライムが立っていたこのドア。それはここだ。
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いやもう感激だよ。ここだ。間違いなくここ。
映画史上最高のシーンのひとつが撮られた、あのドアにイ課長は今いるのだ。
え?ドアの前に立たなかったのかって?もちろん立って記念写真も撮ったよ。
しかしそれは恥ずかしいから掲載禁止(笑)。

「オーソン・ウェルズはここにいた」「ジョセフ・コットンはこの辺に立ってた」とか何とか、
イ課長とトホ妻がこのドアの前でやけに熱心に記念写真を何枚も撮ってるから
道ゆく外国人観光客が「ここって有名な建物なのか?」と思っちゃったみたいで、
何人かは、明らかによくわからないまま、イ課長たちにつられてドアの写真を撮っていた。

たぶん彼らは自分の国に戻って、ウィーン旅行中の写真を見て
「なんでこんなつまんねぇドアの写真、撮ったのかなーー?」と思ってるはずだ。
このドアはねぇ、映画史的には大変なイワクインネンのあるドアなんだよキミたち!!
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メルカー・バスタイに来る観光客のほとんどは、近くのベートーヴェンの博物館(があるらしい)が
お目当てのはずで、映画「第三の男」でハリー・ライムが立ってたドアが見たいなんて
不健全?な目的でここに来て騒いでる観光客はイ課長とトホ妻だけのようだったよ(笑)。




by tohoiwanya | 2012-02-20 00:15 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(4)
2012年 02月 15日

ブダペストの銀座線でメキシコへ

ブダペスト地下鉄の続き。

最初に乗った地下鉄が赤で表示されるレッド線だったっていうのは前回書いたけど、
ブダ地区から再びデアーク・フェレンツ広場に戻ってきたイ課長とトホ妻、次は
路線図で黄色で表示されてるイエロー線に乗り換え、ペスト地区を探検しにいった。
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このイエロー線がまたちょっと特殊なんだワさ。
レッド線と比べると格段に駅が古そうで、天井も低く、駅も対岸式ホームが多い。
しかもその駅ってのがすごく浅いから、ホームと地上を結ぶ階段はものすごく短い。
もちろん、長大・高速エスカレーターなんてものはカゲもカタチもない。

駅の感じは銀座線の上野~浅草間みたいだ。ブダペストで最も初期に出来た路線に違いない。
鉄製の柱の列の向こうを黄色い地下鉄が走るサマなんて、銀座線の上野駅を思わせる。
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駅の内装もタイルの飾りなんかがあってレトロな感じ。モダンなレッド線の駅とは大違いで、
こちらも何となく銀座線の駅を思わせる。路線表示や車体の色が黄色ってところも
昔の銀座線と一緒で、やけに共通点が多いねぇ。

というわけで、イ課長たちはこのイエロー線を便宜上「銀座線」と呼ぶことにした。
ブダペストの銀座線で、我々が行きたい方向に行くにはナニ行きに乗ればいいかというと…
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これはまたナンとしたことか。メキシコだ(笑)。
ハンガリー語は読めなくてもこれはさすがにわかる。メキシコだよ絶対。
ブダペストにはメキシコなんとかっていう名前の駅があるんだ。おもしろいねー。
それじゃブダペストの銀座線・メキシコ方面行きとやらにさっそく乗ってみようじゃねぇか。
(本日の題名の意味がご理解いただけましたでしょうか?)

このブダペストの銀座線、車内のシート配置なんかもレッド線とはちょっと違うようだ。
手すり棒がやけにいっぱいあって、それが全部黄色に塗られているっていうのは
車体の色と合わせたトータルファッションと言うべきか?
とにかくこの路線、車体がまっ黄色だった頃の銀座線を知ってる人間にはミョーに親近感が湧く。
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ちなみに、このブダペストの銀座線、アンドラーシ通りっていう大通りの下を通ってる。
さっきも言ったようにトンネルはすごく浅いから、ホームから短い階段をちょっと登ればそこはたちまち
陽光あふれるアンドラーシ通りだ。ここは並木もきれいに整備されてて美しい大通りだったなぁ。
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…と、少なくともブダペストの銀座線に乗った当日の印象はこんな感じだった。
しかしこの記事を書くためにブダペストの地下鉄のことを調べていたイ課長はビックリ仰天した。
このブダペストの銀座線、そんじょそこらのチンピラ地下鉄とは違ったんだよ。

この路線、実は世界最初のロンドン地下鉄についで、世界で2番目に出来た地下鉄であり、
電気式(ご存知のように、ロンドンの最初の地下鉄は蒸気機関車だった)としては
世界初の地下鉄だったんだと!!
ロンドンに次ぐってことは、つまりユーラシア大陸では最初の地下鉄というわけだ。
(イスタンブールの地下ケーブルカーの方が開通は早いらしいけど、ありゃ地下鉄とは言わんべ)

いや驚いたねこりゃ。世界で2番目の地下鉄で、世界初の電気式地下鉄だったとは。
まさかそんな由緒ある地下鉄とは思ってもみなかったっすよ。お見それいたしやした。

しかしオドロキはこればかりじゃない。この黄色いブダペストの銀座線、世界で2番目に
できた地下鉄ってだけじゃないのだ。さらなるすごい肩書きを持っている。それは…



世界遺産に登録されているのだ。


上を通るアンドラーシ通りの街並みと一体で登録されてたんだよ。これには二度びっくりだ。
世界で唯一の「世界遺産に登録された地下鉄路線」らしいが、そりゃそうだろうなぁ。

いやもう感服いたしやした。
本来ならアッシらみてぇな町人フゼイは畏れ多くて乗せていただけねぇような、
ご立派な地下鉄だったんじゃねぇんですかい?そんな高貴なご身分とは存じ上ず、
「ブダペストの銀座線」だなんて失礼なことを申しやして、どうぞ勘弁してくだせぃ。
(なぜ急に落語口調になるのか自分でもよくわからない)

ただのジイさんと思ってた人が、実は「水戸のご老公様」だったと知ったようなもんで
ホントにびっくりしたよ。え?たとえがヘン?でも他に思い浮かばないんだもん…

世界遺産を「歩く」「見る」ならともかく、世界遺産に「乗る」なんて経験は
なかなかできないよねぇ。ブダペストの銀座線、実は大変な路線だったのだ。
そうと知ってりゃなぁ…もう少し有難がって乗ったんだが…(笑)。
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いやぁ~、ブダペストの地下鉄はタダモノではなかったのである。
もしアナタが今後ブダペスト観光するなら、世界で2番目の地下鉄にして、世界最初の
電気式地下鉄にして、さらに世界遺産でもある「ブダペストの銀座線」にぜひご乗車あれ。

 


by tohoiwanya | 2012-02-15 00:09 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(6)
2012年 02月 12日

ブダペストの地下鉄

話はトツゼン、ブダペスト日帰り観光の話に飛ぶ。
イ課長の脳内の状態を反映して、ブログ記事内容も分裂症ぎみなのである(笑)。

ブダペストには地下鉄が3路線通っている。
東駅からデアーク・フェレンツ広場まで乗ったのが最初の乗車機会だったわけだが、
その後も半日の間にあちこち、何度も乗った。

ガイコクの街で、地下鉄みたいな公共交通機関に乗るのは楽しい。
それが生まれて初めて訪れる街の地下鉄だったりすると、駅も、車両も、
車内アナウンスも、切符の販売機も、何から何まで珍しくてしょうがないから、
(不安なんだけど)ドキドキしてよけい楽しい。
イ課長にとってブダペストの地下鉄もそんな楽しさに満ちていた。

地下鉄の入口はこんな感じ。ちょっと中は暗め。
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ハンガリー語では地下鉄のことをフォルダラッチと言うのであろうか?
でも大きなMの字がサインになってるから、やっぱメトロっていうのか??

最初に東駅から乗ったのは路線図で赤で表示されてるレッド線。だが車体は青い。
総じて車両は古め。サビてたり汚れてたりして、メンテナンス良好とは言いがたい。
しかし他の国の落書きだらけの車両のことを考えれば、どうってことはないよね。
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ただね、ドアの閉まりっぷりはすごいよ(笑)。
両側から突進してきた左右のドアが真ん中でドガンッ!と音を立てて激しく衝突して閉まる。
もし間に腕とかはさまれたら相当痛いはずだ。指だったら骨折くらいするかも。
ブダペストの地下鉄では日本なんかよりはるかに「閉まるドアに注意」する必要があるのだ。

レッド線の駅の感じはプラハの地下鉄を思い出したね。
広々したホームは島式。レッド線では対岸式ホームは見なかったんじゃないかな?
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しかしブダペストの地下鉄の駅でホームより重要な見もの…というか、乗りものは
何と言ってもあの超急勾配・高速・長大エスカレーターなのである。
これ、旧東側諸国の地下鉄に共通した設計思想みたいで、プラハにもあった。
2007年出張で、プラハで初めて乗ったときはインパクト強かったよなぁ。

ブダペストにもあるかなと期待してたが、やっぱりあった。
すさまじく長い1本の斜坑に敷かれたすさまじく長いエスカレーターで乗客は移動する。
しかもそのスピードがめっぽう速い。乗るときは少し助走で“加速”してから乗りましょう。
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旧東側地下鉄名物(?)の超高速エスカレーター。久しぶりでワクワクしたよ。
上の写真、手前の人がブレてるのはプラハの時と同じく、スピードのせいなのだ。

ようやく上のフロアに到達…と思って油断してはいけない。
ココからがブダペスト地下鉄の真骨頂が待っているのだ。
プラハじゃ一度も見たことがない、有人改札がソレなのである。

最初はたまたま、その駅だけ特別に検札してるんだろうと思った。
しかし乗る駅・降りる駅すべて、エスカレーターの降り口や乗り口で
2人くらいの駅員が全乗客の切符を点検してる。ほとんどの駅にいた。

昔の日本みたいに切符にハサミを入れるってこともなく、ただ目で見てチェックするだけ。
今は技術も進んだんだからさ、人間にやらせんでも機械を使えば…と思うけど、
「改札機を入れると人間の雇用が奪われる」という事情もあるんじゃないかって気がする。
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車内検札にさえ遭遇しなければ無賃乗車できる地下鉄ってのは珍しくないが、
ここブダペストではこんなイカメシい有人改札がある以上、無賃乗車は不可能なのである。
みなさん、ブダペスト観光では正しく切符を買いましょうね。

有人改札の写真を撮りたかったけど、地下鉄の駅は暗いからブレてうまく撮れん。
何度か試して、最後に東駅で降りる時に撮った写真がこれ。いまいちだなーーー。
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ブダペスト地下鉄に隠された?有人改札システムの写真を外国人が撮ってたりすると、
たちまち秘密警察に連行されるんじゃ…なんて、冷戦当時の幻想にちょっとビビッた(笑)。
まぁこんな写真で勘弁してちょうだい。

いやぁ、ブダペストの地下鉄は面白い。
ブダペストの地下鉄についてはもっと書きたいから、続きを書くぞ、イ課長は。

 



by tohoiwanya | 2012-02-12 23:53 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(18)
2012年 02月 10日

ウィーンで食った外メシ・内メシ

ホテル評価とか飛行機の座席指定だとか、出張ガラミの話が続いたから、
今日はのどかにウィーン旅行ネタ。

ウィーン旅行ん時のネタ、まだまだ残ってるんだよなー。書くべきことはたっぷりある。
ブダペスト日帰り旅行に限ったってまだ書くことも写真もいっぱいあるぞ。
さらに去年の欧州出張ネタをまだロクに書いてない。加えて3月の欧州出張でまたまた
書きたいことが新たに貯まる…

自ら望んだことじゃないとはいえ、こんなにネタの在庫積み上げてどうすんの?
今年の6月頃になって、まだ「1年前のウィーン旅行ネタ」を書いてるというおバカな事態も
現実味を帯びてきたよ。ヒドいブログだなーー(笑)。
展開が遅くて申し訳ないけど、よろしくお付き合いください…しゅいましぇん…。

さてだ。今日は気楽に食い物の話題でいこう。

海外旅行or海外出張中のメシって、基本的に外メシしかあり得ないわけだけど、
今回のウィーン滞在では「外で買ってきたピザとかサンドイッチをホテルの部屋に
持って帰って食う」という、まぁ何というか“準内メシ”で済ませることが多かった。

別にレストランで晩メシを食う金がなかったわけではない(十分あったともいえないが)。
ホテル自室での準ウチメシが多かった理由は別にあるのだ。

ウィーンではオペラだのオペレッタだの音楽会だのと夜の娯楽が多くて、終演時刻は
大体9時半とか10時近くだ。ブダペスト日帰り観光から戻ってきたのも夜の10時過ぎ。

さすがにゆっくり晩メシって時刻でもないし、疲れてるし、翌日が早起きって日もあった。
じゃあピザでも買って部屋でビールでも飲みながら簡単に済ませようか…と、
どうしてもそう考えたくなっちゃうわけヨ。

そんな時、よくお世話になったのはウィーンにいっぱいあるパン屋チェーンStrück。
こういう店でサンドイッチやなんか(たしかピザもここで買った)を仕入れて、
ホテルの部屋でつつましく食うということになるわけだ。
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もちろん、外メシも何度か食った。到着初日の土曜日の晩飯はこれ。
ドイツ・オーストリアではおなじみのWiener Waltっていうファミレスで食った。
ここはトリ料理が売りだからトリを頼んだんだけど、相当のボリュームだった。
この初日の晩メシはウィーンで食ったメシの中ではかなり高級な部類に属する。
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そろそろ帰国が近づいた木曜の晩メシはこんな感じ。
カフェテリア方式の、つまり自分でトレーを持って好きな料理を選ぶ方式の店で、
イ課長が食ったのは(たぶん)牛肉のシチューと野菜サラダ。
トホ妻に至ってはサラダ2種とパンという、極めてタンパク質不足な内容。
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しかし、せっかくウィーンに来たんだから、やっぱウィーナー・シュニッツェルくらい食いたいじゃん?
というわけで、帰国前日のプラター公園のレストランでやっとこさウィーナー・シュニッツェルを食った。
もっとも、これを食ったのはイ課長だけ。トホ妻は何かのスープかを頼んだはずだ。
相変わらずタンパク質不足なヤツ。
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このウィーナー・シュニッツェル。
名前からしてウィーンの名物料理っぽくて、イ課長もこれまでに何度か食った。
以前載せた「皿からはみ出すシュニッツェル」の店ほどじゃないけど、ここで食ったものも
パッと見はやたらと広大なカツに見えて「うわ、すげぇボリューム」と最初は思う。

しかし、肉はたたいて薄くするのが一般的みたいで、面積が広いわりに厚みはないから
意外にパクパク食えちゃう。ビールにも合って美味しい。ウィーンに来たら一度は食いたい。

…と、まぁこの辺が何らかのレストランでスプーンとフォークを使って食ったメシで、
後はほとんど上で書いたように、買ってきたピザやサンドイッチを部屋で食うパターン。
記録として写真に残しておくほどのシロモノでもなかったのである。

でも部屋で食ったものの写真が1枚だけある。テイクアウトの焼きそば。

この日は昼間はメルク修道院~ドナウ川クルーズ~デュルンシュタインと周り、
夜はウィーン国立歌劇場でサロメ。実にめまぐるしく観光した日だった。
率直に言って、イ課長もトホ妻もクタクタに疲れていた。

オペラが終わったのは夜遅かったから、閉まってる店も多い。
でもちょっと腹減ったし、何か温かいものを食いたいなぁ…と思ってたら、
ホテルの近くのナッシュマルクトで開いてる中華料理屋があったから、
テイクアウトしてホテルでトホ妻とむさぼり食った。おいしかったなぁ~。
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今回の旅行を通じて、しみじみと「あーーおいしーーー」と印象に残ったメシは
案外この焼きそばだったかもしれんなぁ。

貧乏性夫婦の海外旅行、食生活に関してはせいぜいこんなもんなのである(笑)。





by tohoiwanya | 2012-02-10 00:09 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(4)
2012年 01月 22日

聖母お助け通りのマクドナルド

マリアヒルファー通りって、ウィーンの中では大通りに属するといっていいんだろうけど、
コレといった観光物件はない。だから観光客でここに行こうって人はあまりいないだろう。

しかし、ここはイ課長にとって懐かしい通りなんだよ。
新婚旅行のときに泊まったホテルが実はこの通りの近くで、よく歩いたっけ。
当時はこの通りを西駅の方まで市電が通ってたはずだけど、今や市電はなくなって
通りの下を地下鉄が走るようになっちゃったんだねぇ。

新婚旅行の時、独文科出身のトホ妻がイ課長にこう教えた。
「マリアヒルファー・シュトラーセって、要するに“聖母お助け通り”って意味よ」。
ほほ〜。

それ以来、イ課長の中でこの道は「聖母お助け通り」として記憶されている。
観光客向けのケルントナー通りと違って、地元の人たちが利用するショッピング街的な
感じが強くて、イ課長好みの場所だったんだよ、聖母お助け通り。

前回書いたように、20年ぶりに聖母お助け通りに来たときは激しい夕立だった。
でも、ここで行きたい場所があったのだ。その店で雨宿りすることにして、
ええい、そこまでは濡れてもしょうがないから、走っていこう。
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イ課長が行きたかった聖母お助け通りにある店、それは実はマクドナルドだったのだ。
わざわざウィーンに来て、何でまたマクドナルドに?とお思いになるのは当然だ。

実はそのマクドナルドには20年前もトホ妻と入った。
入って、店内を見渡しているうちに、ゆっくりと驚きが湧き上がってきた。
なぜかというと、そのマクドナルド店内が実に“バロック風”だったからだ。
久しぶりに行ってみたかったんだよ、聖母お助け通りのバロック・マック。

店はすぐ見つかった。美術史美術館方向に向かって左側にある。
しかし何せ外はスゴい雨だ。雨宿りに代わりにマックに飛び込んだっていう客が
ワンサといて(自分もそうじゃん)、残念ながらバロック風の1階は満席。2階の、
ちっともバロック風じゃないテーブルでコーヒーとケーキを食うハメになった。ちぇっ。
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しかし帰りぎわに店内の写真はいくつか撮った。
あのバロックぶりを十分伝えているとは言い難いが、店内の様子をご紹介しよう。

照明がこんな感じ。なんだかシャレてるよなー。
天井の細部も精巧な装飾が施されている。
ハンバーガーやチキンナゲットを食う店の装飾という感じではない(笑)。
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大体だよ?店内の柱が円柱なのはいいとしてだ、その柱頭にこんなイオニア式の
柱頭装飾をつけるかフツー。マックだろ?ここは。
(イオニア式というのは両側に渦巻きが飛び出しているタイプの柱頭を言う)
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マクドナルドって世界のいろんな国に出店してるから、中にはその国独特の建物に
店舗を持っているケースもある。聖母お助け通りのマックもそのタグイなんだろう。
ウィーン風のマックとなれば、当然バロック風ということになるわけだ。

おそらく、マックがこの聖母お助け通りに店を出そうとした時、条件に合った空き物件が
こういうバロック風の店だったんだろうな。ウィーンならそれは十分あり得ることだ。
天井の、円形のフチの中には天井画があっても全然不思議じゃないけど、さすがに
天井画はちょっと…っていうんでマックがなくしたんじゃないかなぁ〜?

そういえば、2007年の欧州出張でプラハに行ったとき、まるで古代彫刻みたいな
石彫レリーフのある建物にマックがあるのを見て感心したけど(中には入らなかった)
このウィーンのバロック・マックもそれと同じような「元の建物の意匠を生かした店」という
考え方で作っているんだと思われる(下は2007年撮影の、プラハのマック)。
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聖母お助け通りのマック、雨が小降りになってもまだ混んでたから、あまり
たくさん写真を撮れなかったのが残念だけど、ヨーロッパではこんな具合に
「ローカル化したインターナショナル・チェーン店」を観察してみるっていうのも
なかなか面白いね。

さて…何だカンだで1時間くらい雨宿りしてたけど、雨もそろそろあがりつつある。
20年ぶりのバロック・マックも見たことだし、また移動を開始するとしよう。
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雨足が弱くなった聖母お助け通り。
相変わらず傘のないイ課長は、それでも小走りになって、地下鉄駅に急いだのでありました。





by tohoiwanya | 2012-01-22 22:24 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(6)
2012年 01月 18日

はげしい雨が降ってきた

ブダペスト日帰り旅行の話は一休みして、ウィーンの話に戻そう。

前にも書いたように、ウィーンではイ課長とトホ妻は時々別れて別行動したんだけど、
ちょうどウィーン・ボーイズにアンケート調査されたり、エンゲル薬局を見に行ったりして
単独行動していたときのハナシだ。

街の写真を撮ったりしながら、グラーベンのあたりをウロウロしているうちに、
だんだん空が暗くなってきたような気がする…雨降るのかなぁ?
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実はイ課長たちはウィーンに到着した当日、土曜日の夜にすごい雷雨に遭遇した。
幸いレストランにいたから濡れずに済んだけど、6月のウィーンでは時として激しい夕立が
あるらしいことは何となくわかっていた。

この時、イ課長は「ウィーンのテーマカラーは緑と金なのかな?」みたいなことを考えながら
写真を撮ってたんだよ。ウィーンの街を歩いてると「緑の屋根に金の飾り」って組合せが
すごくよく目に付く。だから以下のような記事をこのブログに書けるかな思ったのだ。
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ウィーンで緑と金と言えば、最初に思い浮かぶのがカールス教会である。
この教会は新婚旅行の時にも目にし、今回泊まったホテルからも近かったから、
私にとってはウィーンで最もなじみの深い建物の一つと言っていいだろう。
この教会でひときわ目を引くのは緑色のドームと、金の飾りを載せた二本の円柱だ。

ところがこの日、トホ妻と別れて一人でウィーンの中心部を歩いてた私は、
見慣れたカールス教会と同じような建物が他にもあることに気づいた。

たとえば旧市街中心部からのぞむホフブルク宮殿。緑のドームに金の飾りがある。
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ペーター教会も同様である。同じような緑色のドームと金の十字架が特徴的で、
ドームの写真だけ見せられたらどれがどの建物か、区別がつかないほど似ている。
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緑と金。この組み合わせこそがこの街を象徴する色彩といえるのかもしれない。
そんな印象を心の隅に抱きつつ、私のウィーンの旅はつづくのである…。



…みたいなさ、そんな感じのネタになるかと思って写真を撮ってたわ・け・よ(笑)。
しかし、写真を見ればおわかりのように、最初のグラーベンの写真と比べてもますます空は
暗くなってきた。これはいよいよ夕立がきそうだ。緑と金どころじゃなくなってきた。
イ課長はこの時(というか、旅行全行程を通じて)傘なんて持ってなかったのだ。

なんて言いつつ、ほら、ここにも緑と金。この建物なんか窓枠も緑で統一している。
緑青の色みたいな緑だけど、窓枠に使ってるってことは別に銅が錆びたわけでもなく、
明らかに緑と金を選んで配色してると思われるのだが…
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う、う…しかしほんとヤバくなってきた。
こうやってホフブルク宮殿とさっきと建物を組み合わせて写真を撮ってる間にも
今にもポツッときそうで、おっかなくてしょうがない。
「緑と金」の考察はあきらめてどこかに逃げた方がいい。
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追い立てられるように、とりあえず地下鉄の駅に逃げ込んだ。
この後、マリアヒルファー通りのある駅まで行ったんだけど、降りてみたら
案の定、地上は激しい雨が降っていた。
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傘はないんだからどこかで雨宿りしないと…状況的にはさっきとあまり変わらない。
しかし、雨宿りには格好のところがある。というか、ソコを見たくてここまで来たのだ。
傘を持たないイ課長、結局雨にビショ濡れになりながら、目的の店に向けて
マリアヒルファー通りを走り始めたのであった。

(…そういう意図はなかったんだけど、これも何となく「つづく」っぽい)





by tohoiwanya | 2012-01-18 00:09 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(2)
2012年 01月 16日

ブダペストに行こう! -その5-

ブダ地区の観光名所である王宮やマーチャーシュ聖堂は丘の上にある。
だから、バスも途中グネグネと曲がる坂道を登って丘のてっぺんまで登ることになる。
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さぁようやく着きました。ブダ地区の中心、マーチャーシュ聖堂前。
ここは何となくあたりの風景や人通りの賑やかさ、そして何よりバスに乗ってる観光客が
たくさん降りるから、バス停の名前がわからなくても「ここだな」ってのがわかる。

おーーー…これがマーチャーシュ聖堂か。この塔の感じからするとゴシック様式やな。
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ここはブダペストに来た観光客なら誰しも来るところで、ガイドブックにも必ず取り上げられてる。
イ課長とトホ妻も「まぁナニはさておき、ここに…」と思って来たわけなんだけど、
実際のところ、この聖堂についての予備知識なんて全然なかった。

このマーチャーシュ聖堂って、13世紀に建てられた教会なんだけど、16世紀頃には
ハンガリー一帯がトルコに支配されてたもんだから、何と一時はイスラム教のモスクに
改装されちゃってたらしい。そういう意味ではイスタンブールのアヤ・ソフィアと似てる。

ただ、ココの場合はアヤ・ソフィアと違ってキリスト教軍がふたたびトルコ勢力を
追い出したから、キリスト教の聖堂として再改装されたという数奇な歴史を持ってる。
こういうこと、全部帰国してから知ったんだが(笑)。
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ここで注意すべきは、エントランスという表示にダマされてはいけないということ。
観光客の列があって、入口って書いてあれば誰でもここに並んで入るんだと思うじゃん?
ところが、入口のところで「入場券は?」と聞かれる。へ?ここで買うんじゃないの?

実は入場券売場は数十m離れた別のところにあるのだ。
まったくもーー、それなら Ticket→ とか書いといてくれればいいのに。
チケットを買って列に並びなおしてようやく中に入れた。やれやれ。
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おおーーー…外側はゴシック聖堂だけど、中はだいぶ雰囲気が違う。
細かいモザイク的幾何学模様が柱や壁にギッシリと描かれてるなんていうあたりは
何となく東方正教会的な雰囲気というか…むしろアラビック風にすら思えるよね。
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同じ東欧でもプラハの聖ヴィータ大聖堂はケルン大聖堂をモデルに作ったっていうだけあって、
内部もドイツやフランスのゴシック教会建築とそれほど大きな違いは感じなかった。
だがブダペストのマーチャーシュ大聖堂には「西にはない感じ」が濃厚にある。
同じ東欧圏の中でプラハとブダペストのこの差。地理的条件に起因するのか、歴史的要因なのか?
非常に興味深いところだが、イ課長にはもちろん理由はわからない(笑)。

マーチャーシュ聖堂を見学して外に出たら、漁夫の塔に向かおう…つうか、すぐそこにある。
ここは建物自体に見るべきものはないが、ここからドナウ川ごしに見るペスト地区の眺望は
サイコウで、中でもドナウ川に面して建つ国会議事堂の壮麗な姿は本当に素晴らしい。
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この国会議事堂もまたブダペストを象徴する建物で、今年のお正月映画として公開された
「ミッション・インポッシブル」でもブダペストの場面でこの国会議事堂の上を空撮で
撮ってた。観てたイ課長は「うぉぉブダペスト~!」と心の中で声をあげたもんだ。

ウィーンからブダペストには船でも行けるそうだけど、ドナウ川を船で行った場合は
ブダペストに北から入ることになるので、市内が近づいてくると進路に向かって右側の丘の上に
今我々がいるブダ地区の王宮が見え、左側にはこの壮麗な国会議事堂が迎えてくれるわけで、
それはもう実に感動的な眺めらしい。

漁夫の塔から国会議事堂を撮ると、上の写真みたいに手前に塔が入っちゃっうんだけど、
あきらめずにもう少し左側に移動すると、さらにグッドな撮影ポイントがあった。
そこで撮った写真も載せておこう。え?上のと変わらん?まぁそう言わないで…(笑)。
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いやぁ~…東駅の地下鉄で×印にアタフタしたり、デアーク広場で思考停止状態に陥ったり
ピンチはいろいろあったが、ちゃんとこうしてブダペスト観光できてるじゃん。
文盲&失語症のハンデを越えて、何とかなった。いや良かったよかった。

…と、ブダペスト旅行記1~5までは時系列的に、「経験した順」に極めて忠実に書いた。
とりあえず、イ課長とトホ妻がここに至るまでの様々な経験が、これからブダペストに
初めて行く人のために少しは役に立つかもしれないと思ったからね。

しかし、ここから先はいつものように時系列的にではなく、書きたいトピックを取り上げて
書いていこうと思う。ブダペストで書きたいことはまだまだある。
でもマーチャーシュ聖堂以降は、イ課長たちもだんだんブダペストでの移動に慣れてきて、
それほど大きなドジを踏むこともなくなったし(それでもバスに乗り間違えたけどさ)、
ここから先は「経験した順」じゃなく「書く気になった順」にブダペストのことを書いていくのである。

個人旅行で、初めて行くブダペストで、公共交通機関だけ使って観光しようという人に
(そういう人があまり多いとは思えないが)ここまでのイ課長たちのオタオタ経験が
多少なりともお役に立てば嬉しい。
ブダペストは美しい街です。頑張ってください。イ課長&トホ妻もこのあとまだまだ頑張ったんです。





by tohoiwanya | 2012-01-16 00:34 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(1)
2012年 01月 14日

ブダペストに行こう! -その4-

デアーク広場の駅を降り、16番のバスに乗るために地上に出てみた。
初めて見るブダペストの街並み。おおおー…ナニやら雰囲気のある街ではないか。
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だが、まずは16番のバスが出る場所を探さなくては。
さてバス停らしきものは一体どこに…

あたりを見渡して、イ課長は徐々に容易ならざる事態を理解しはじめた。
このデアーク広場って、地下鉄路線にとっても乗り換えの大きな駅だけど、
バス路線にとってもまた大きなターミナルみたいで、バス停はそこらじゅうにあり、
いろんな路線のバスがそこらじゅうで人を降ろしたり乗せたりしている。

これだけバス停だらけで、16番のバス停を見つけられるのか…???

これが大きな通りの両側にバス停がたくさん並んでるっていうなら、まだ救いがある。
自分の行きたい方向に走るガワのバス停を順々に確認していけばいいわけだからね。
しかしここは広場だから、そこらじゅうをバスがグルグル走りまわてて、
どのバスがドッチ方向に向かうのかすら、じぇんじぇんわからない。

ハッキリ言って、ここでイ課長とトホ妻は思考停止状態に陥ったね(笑)。
16番のバス停を捜さないとイカンのだが、ヒトコトも言葉がわからないガイコクで、
いったいどうやって捜せばいいのやら…まさに途方に暮れたという状態そのもの。

思考停止だったせいか、デアーク広場の写真も撮ってないんだけど、
この時、タバコすって呆然としているイ課長の写真があるから特別公開しよう。
表情が全然リラックスしてなくて「困ったな…」という内心の動揺がアリアリだ(笑)。
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とにかくバス停はそこらじゅうにあるわけだし、デアーク広場は広い。
生まれて初めてこの街にきたガイジンがヤミクモに歩いて捜すのはまずムリだろう。
しょうがない。地元のヒトに英語で聞いてみるか。

座ってバスを待ってた女性に「スミマセン16番ノバス停ハドコデスカ?」って聞いてみた。
だが彼女はプルプルと首を横に振るだけ。16番のバス停を知らないという意味なのか、
イ課長の話す英語がわからないという意味なのか、それすらもわからない(笑)。

どうしたもんかねぇ~?? 
コトここに至ってもタクシーで行こうという発想は湧かない貧乏性の夫婦。
こういうのもちょっとドウかと思うが。

しょうがないから、日本の図書館から借りてきたブダペストのガイドブックを見る。
地図を見ても16番のバス停がどこかなんて書かれてはいないが、本文の方を読んでたら
一つだけ、手がかりになりそうな記述があった。

ケンピンスキーホテル前のバス停から出る、16番のバスに乗ってウンヌン…

おお、少し光明が見えてきた。16番のバス停はケンピンスキーホテルの前にあると。
だからまずケンピンスキーホテルってのを捜してみよう。

広場の周囲にあるデカい建物を確認しながら歩いてたら、ほどなくケンピンスキーホテル発見。
その前の道路を捜したら、おおお!やった!16番のバス停がある!
嬉しかったから思わず写真まで撮っちゃったよ。
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路線図に書かれたバス停の名前はコレッパカシもわからない。
しかし途中にお城の絵があるから、この辺がおそらく王宮か教会か、とにかく
ドナウ川を望む丘の上にある、写真でよく見たあの一帯ってことなんだろう。
いやー…何とかマーチャーシュ聖堂に行けそうだ。よかったよかった。

観光バスが連れてってくれるツアーならこんな苦労はしなくて済むわけなんだけど、
個人旅行者が公共交通機関で何とかしようと思うと、こういう目に遭うのは避けられない。
まぁこういう危なっかしさもまた個人旅行の楽しさではあるんだけどね。

しかし、このイ課長ブログを読んだ人ならもう大丈夫だ。
地下鉄をデアーク広場駅で降り、地上でケンピンスキーホテルを捜せば16番のバス停がある。
我々みたいに思考停止状態に陥ることもなく、ブダペスト観光をスタートできるはずだ。
我が身を人柱にして、ブダペストの日本人観光客誘致に貢献するイ課長ブログ(笑)。

しばらく待ったらバスが来たから、エイヤと乗り込む。
普通のモダンなバスだ。手前のバーの方にピントが合ってしまっているが…。
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市内交通機関共通一日フリー切符を買ってるから、こういう時は何の心配もいらない。
不慣れな国であればあるほど、フリー切符の威力は増すのである。

イ課長&トホ妻を乗せた16番のバスはドナウ川にかかる有名な「くさり橋」を渡り、
対岸に向けて走っていく。くさり橋から見たブダ地区ってこんな感じ。
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ブダペストってドナウ川をはさんだ「ブダ地区」と「ペスト地区」が、まぁいうなれば
市町村合併して出来た街で、東駅とかデーアク広場とか、さっきまでイ課長たちが
いたガワが「ペスト地区」、これから行くドナウ川対岸が「ブダ地区」なのである。

ブダ地区には王宮とか教会とか美術館とか、観光スポットはいろいろある。
これまで地下鉄やバスに無事に乗ることだけでオタオタしてたイ課長たちだが、
ようやく観光客モードに入れそうだぜ。ぜいぜい。
(つづく)




by tohoiwanya | 2012-01-14 01:04 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(8)
2012年 01月 12日

ブダペストに行こう! -その3-

さてだ。
帰りの切符を確保し、現地通貨フォリントも両替して観光の準備は整ったわけだが、
ブダペスト市内を公共交通機関で観光しようとすれば、まだ重要なハードルが残っている。

さよう。交通機関の切符を買うという極めて高いハードルを越えねばならないのだ。
これについてはイ課長は用意周到に事前に情報収集していた。

こういうところ、海外出張で培ったノウハウが生きているという言い方もできるが、
逆に言えば海外出張で染みついた悲しいサガとも言える。
切符の種類や買い方、路線図なんかを事前に確認しておかなきゃってう強迫観念がある。

しかし文盲&失語症夫婦の旅行なんだから事前の情報収集はやっぱり重要だ。
事前調査に基づいてイ課長は「市内の地下鉄・市電・バス共通1日フリー切符」ってのを
買おうと思っていた。大きな街でよくある、市内交通機関共通券ってヤツだな。
現地通貨フォリントでの、最初の買い物ってことになる。

値段は下の写真にもあるように、1550ft。大体700~800円くらいってとこだと思う。
(フォリントの値段を半分にすると、大体オオマカな日本円に相当したはず)

イ課長たちはこのフリー切符を買っちゃったから、1回乗車券ってのは結局一度も
買うことはなかったんだけど、ハンガリー政府観光局サイトで確認すると、
地下鉄の1回乗車券が320ftだから、5回乗れば元がとれることになる。
ちなみに、イ課長たちは1日で地下鉄・バス合わせて7回か8回乗ったから十分元はとった。
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この1日フリー切符は窓口で買った(もちろん英語で、ワンデイ トラベルカード プリーズ!)
おそらく自動販売機では買えないんじゃないのかな?だってこんな風に駅員が使用開始の日時を
手書きで記入するわけだからね。こういうところもアナログ感たっぷりで大変よろしい。

ガイドブックによると、マーチャーシュ教会に行くには「16番のバス」が便利みたいで、
16番のバスっていうのはデアーク・フェレンツ広場っていうところから出てるみたいで、
デアーク・フェレンツ広場っていうのはケレティプから地下鉄で3つ目の駅みたいだ。
ふむ、それではまず地下鉄に乗ってデアーク・フェレンツ広場とやらに向かおうではないか。
切符はあるんだから、もう恐れるモノは何もない。
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これが東駅の地下鉄の駅。
旧東側諸国の地下鉄っておおむねそうらしいけど、ブダペストの地下鉄駅もなかなか広くて立派だ。
デアーク・フェレンツ広場駅はハンガリー語表記だと Deak Ferenc ter らしいから、
その駅名が書いてあるガワの電車に乗ればいいわけだが…あれ?あれれ??

変だぞ。このホームには確かにデアーク広場行きの電車が来るはずだけど、
次の電車はデアーク広場に停まらないみたいだ。だってホラ、×印がついてるじゃん。
ええー?デアーク広場駅って市中心部の大きな駅のはずなのに、停車しないの??
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ここで急速に悪い予感が広がる。
ひょっとすると工事か何かで、デアーク広場駅だけ閉鎖中なんじゃないか?
だからその駅はトバして停車しないという意味で×印が付いていると…
しかし、だとすると困ったなーーー。

イ課長とトホ妻がホームでアタフタと対応策を相談していたら、近くにいたオジサンが
トホ妻に「ドコに行きたいのだ?」みたいなことを尋ねてきた。
こういう時、ヤロウは必ず女性の方に声をかけるというのは万国共通なのだ(笑)。
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オジサンと話してたトホ妻はやがてイ課長に言った。
「なんかねぇ、乗って大丈夫みたいよ。どうやらあのバツ印はねぇ…」

何と!あの×印は crossing(交差)という意味で、要するに乗り換え駅の印らしいんだな。
なーーーるほど。他の←印は普通の停車駅、×印は乗り換え駅っつうわけか!!
なーんだ、わかってみれば簡単なこと…わかるわけねぇだろ

まったくもう~…意味ありげに×印なんかつけないで欲しいなーー。
イ課長にはウィーン旅行の約半年前の、ロンドン地下鉄の悪しき記憶が残ってる。
てっきり工事中・閉鎖だと思っちまったじゃんよーー。

さすがはガイコク感たっぷり、未知の街・ブダペスト。
初の地下鉄乗車からして、すでにもうヒジョーに危なっかしい(笑)。
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初めて乗ったブダペストの地下鉄、もちろんちゃんとデアーク広場駅に停車して、
何の問題もなく降りることができた。あーよかったよかった。あとは地上に出て
16番のバスに乗ればいいんだ。

地下鉄に乗るという試練を無事に乗り越え、目的の駅に到着したイ課長&トホ妻。
だが地上ではさらなる試練が待っていることを、この時はまだ知らなかったのである。
(つづく)





by tohoiwanya | 2012-01-12 00:05 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(0)