カテゴリ:2011.11 欧州出張( 56 )


2013年 01月 10日

【パリの駅シリーズ:1】モンパルナス駅

パリには行き先方向別に大きなターミナル駅がいくつもある。

東京でも東北なら上野駅、甲信なら新宿駅、東海道だったら東京駅みたいに
行く方向によって発着駅は異なるけど、パリはそういうターミナル駅が
(イ課長の知る範囲では)6つある。以下の6つ。

サン・ラザール駅、北駅、東駅、リヨン駅、オーステルリッツ駅、モンパルナス駅

2009年のパリ旅行のときはパリからちょっと遠出するたびに、アミアン→北駅から
シェルブール→サン・ラザール駅から、シャルトル→モンパルナス駅から
ランス→東駅からって具合にアチコチの駅から乗らなきゃいけなかった。

2011年の欧州出張でパリからナント、リール、リヨンといった街に行ったときも
使う発着駅は毎日違った。何でいつもこうなるんだろう?(笑)
そのたびに駅までの時間や経路を調べるのは面倒だったけど、外国の駅が好きな
イ課長としては、3日間で3つの異なる駅を見るっていうのはソレはソレで楽しい。

せっかくだから、ロンドンの時と同様に「パリの駅シリーズ」企画でいってみよう。
まずは、ナントに行くための列車に乗ったモンパルナス駅。

この時は何せモンパルナス駅7時発の列車に乗る必要があったからねぇ。
例のホテルで5時前に起き、ヒゲを剃ったり着替えたりして、5時半に朝食。
6時にはモンパルナス駅に向かって地下鉄に乗った。11月下旬のパリの朝6時なんて
まだ真っ暗で完全に夜だし、眠いし、しかもクソ寒いときた。素敵な気分だぜ。

リヨン駅前のホテルから地下鉄を乗り継いで行ったけど、けっこう時間がかかったなぁ。
それでも海外出張では異常に用心深いイ課長だから、ちゃんと余裕をもって
発車30分前くらいにはモンパルナス駅に着いたのである。
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うーーん…暗い。早朝っつうより完全に夜の駅だ。
駅正面の高層ビル、モンパルナス・タワーも真っ暗で何も見えん。実につまらん。
少しは何か面白いモノを見せてくれたらどうなのだ。
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駅の中はこんな感じ。
ホームはけっこう高いところにあるみたいで、ずいぶん階段やエスカレーターを登ったなぁ。
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やれやれ。やっとホームのフロアに着いた。
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駅構内には黄色いSNCFの機械が並んでるけど、これは…ナンなんだ?
予約チケットの発券機っぽいけど、何だかよくわからない。
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まぁね、こちとらSNCFの切符のネット予約のことは、ちったぁ知ってるお兄ィさんだ。
すでに切符は持ってるから何も心配する必要ないんだよん。ふん。てやんでい。

モンパルナス駅はモダンな建物だし、近代的な機能を持った駅なんだろうけど、
この時のイ課長は「眠い」「寒い」「まだ夜じゃん」「ああ海外出張なんてイヤ」といった
後ろ向きの気持ちが強くて、あまり芳しい印象が残ってない(笑)。
しかし、こうしてSNCFのマークをつけたTGVやらナニやらがズラリと並んだところを見ると、
いかにもフランス・鉄道の旅って気分になってくるね。
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ナントからパリに戻った時も当然モンパルナス駅に着いた。すっかり夜だったけどね。
こっちは疲れてるし、暗いモンパルナス駅は朝タップリ見たし、トットとメトロに乗って
トットとホテルに戻りましたよ。

まぁ「ロンドンの駅シリーズ」の1回目と同様、最初はやや印象の薄い駅から始めるのだ(笑)。
2011年欧州出張で利用した「パリの駅シリーズ」。
次回はパリ北駅をご紹介します(最後だけ『世界の車窓から』風に)。
  
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by tohoiwanya | 2013-01-10 00:16 | 2011.11 欧州出張 | Comments(0)
2012年 12月 23日

リールの街で食った甘いワッフル

去年の今頃はクリスマス連続企画を敢行していたイ課長ブログ。
今年も何かクリスマスっぽいネタがあるかなぁ?と思って、やはり去年の欧州出張で
フランスのリールという街に行った時のことを書く気になった。

リールに行ったのが去年の11月30日の話。
街を見る間もなく、駅からすぐ訪問先に行って、午前中ずっとミーティング第一部。
その第一部が終わったところでイ課長と通訳さんは帰ることになっていた。
同行のエラい人だけ残って第二部が続き、我々は街を観光しながら彼を待つ予定だった。

先方のフランス人がイ課長と通訳さんに「リールでこの後予定があるのか?」と聞いた。
別に予定はないけど、街を散策しながら待ってます、みたいなことを答えたら、
彼がやけに熱をこめて、あるお菓子屋さんに行ってワッフルを食えと推薦してきた。

フランスのお菓子に詳しい方ならここでもうピンとくるはず。

しかしイ課長にはサッパリだ(笑)。リール名物のワッフルねぇ…。
考えてみたら、リールってベルギー国境に近いから、ベルギーみたいにワッフルを
売る店が多いのかもしれない…などと考えて街を散策してた。

リールの街はもうX'masムード一色だ。
街の中央広場には巨大な観覧車まで設置されて、お祭り気分が高まってる。
そのワキのツリーもデッカいねぇ。
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歩いてるうちに、さっきのフランス人が推薦した店を通訳さんが発見してくれた。
MEERTっていう店だ。「メールト」って読みたくなるけど、最後のTは発音しないらしい。
つまり「メール」。Rをフランス語風にノドの奥で鳴らすと「メーグ」に近い。
店もX'masデコレーションなんかしちゃって、もうすっかり年末ムードだ。
まぁせっかく勧めてくれたんだから買ってみるか。そのワッフルとやらを。
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ベルギーで売ってるデコボコしたワッフルと違って、小判みたいな型で焼かれたもの。
間にはさまるクリームがいろいろあるらしいんだけど、イ課長はベーシックなバニラにした。
1枚ずつ紙袋に入れてくれて、まだ暖かいワッフルを歩きながら食うわけだ。
値段は忘れたけど、全然高くはなかったことは確かだ。
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うーむ、確かに美味しい。はさまったバニラクリームがおいしいよ。
全体としては「濃厚」というより「やさしいお味」って感じだけど、おいしい。
これなら1枚といわず、2枚、3枚と食えちゃうね。

イ課長は知らなかったけど、「メールのワッフル」と言やぁフランスでは相当なもんらしい。
イ課長がここでワッフルを食った翌年、2011年には「リールの名店MEERTがパリに店を出す」って
話題になってたくらい。MEERTで検索してみたら、こんな動画まであった。よほど有名なんだな。



X'masムード高まる北フランス・リールの街で食った甘いワッフル。
そんなに有名なものと知ってればもう少し味わって食えばよかった(笑)。

というわけで、ちょいとしたクリスマス関連ネタ(でもないか…)でした。
この記事をお読みの皆様、どうぞよいクリスマスを。


 
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by tohoiwanya | 2012-12-23 23:13 | 2011.11 欧州出張 | Comments(0)
2012年 12月 19日

アーヘン大聖堂というところ

昨年11月の欧州出張について粛々と書き続けるイ課長。
パリネタが続いたけど、本日はドイツネタ、場所はアーヘンなのである。
去年の出張の、せめてドイツネタくらいは年内に消化しておこうと思うわけヨ。

あの出張の前半、ドイツでは連日 ①夜到着→②メシ&ビール→③寝る→④翌日朝から仕事
→⑤終わるとすぐ次の街に移動→①に戻る っていうパターンを繰り返すばっかりで
ロクに街を見る余裕もなかった。

それでもアーヘンは一人でX'masマーケットに行ったり、大聖堂を見学したりして、
多少は「アレを見てきた」という記憶がある街なんだよ。

X'masマーケットは到着した夜に見に行ったけど、大聖堂は翌日の明け方に行った。
まだ真っ暗でクソ寒い冬のアーヘン早朝散歩。相変わらずモノ好きなイ課長よのう。
向こうに見えるトンガリ屋根はたぶん大聖堂だろうな。暗いから写真が見事に手ブレておる。
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2007年の初の欧州出張以来、ごくマイルドな教会建築マニアになったイ課長。
アーヘン大聖堂も以前に何かの本で写真を見た記憶があるんだけど、記憶はオボロ。
少なくともゴシック様式の建築っていうのとは違ってたって気がするが…記憶はオボロ(笑)。
まぁせっかく早朝散歩に出たんだし、他に行くとこもないから行ってみよう。
(それに、寒いからとにかくどこか、室内に入りたかったし…)

早朝は閉まってるかな?と思ってたら、意外なことにアーヘン大聖堂の扉は開いてた。
中には照明もついてて、一応「入ってもいいですよ状態」ではあるようだ。

中に入って仰天したね、イ課長は。

うっわーーーーーーー。スゴい。こりゃスゴいモザイク装飾だ。
アーヘン大聖堂の中ってこんなんだったんだ!知らなかったよ。素晴しいじゃん。
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建物としては確かに見慣れたゴシック建築とはだいぶ違ってる。
交差リブ・ヴォールトで天井を支える形みたいだけど、ゴシック建築お得意の、あの
見る者の視線を上に誘うような構造じゃない。天井は低く、壁は厚く、柱もずんぐりしてる。
しかしロマネスクって感じともまた違うように思えるが…?

しかしここの場合、天井が低いことが嬉しい。天井モザイク装飾がよく見えるからね。
それを計算して天井低くしたのか?いやぁ、とにかくこのモザイクは見事すぎる。
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こういう華麗な装飾を見てると、自分がイスラム寺院の中にいるような気分になってくる。
縞模様のアーチ構造もスペインのコルドバで見たメスキータを思い出させる。ここが
キリスト教の大聖堂だってことを忘れちまうぜ。すごいトコだったんだな、アーヘン大聖堂って。
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この明け方の訪問が非常に感動的だったので、仕事先からアーヘンの駅に戻る途中で、
通訳さんと一緒に再度この大聖堂に入ってみた。暗い明け方の神秘的な大聖堂も良かったが、
明るい日中の光だとどうなんだ?

確かにドームの中は朝見たときより少し明るくなってる。
このドームの感じは何となくビザンチン建築っぽい。パリのサクレ・クール寺院も
ドーム内側に大きなキリストの絵が描かれてたよなぁ。
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ただ、その周りにある天井の低い周歩廊(といっていいのかな?)は相変わらず
薄暗く、神秘的なムードを漂わせている。
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ドイツ在住の通訳さんもアーヘン大聖堂には初めて入ったらしいけど、
このモザイク装飾の美しさにはイ課長と同じようにビックリしてたよ。

こういう、いかにもゴシック教会らしいタテ長のステンドグラスもあるけど、
この大聖堂にはむしろこんなステンドグラスはいらないんじゃないかと感じちゃう。
というより、この部分は明らかに後に増築したものっぽいね。
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ドイツでキリスト教の教会を見ているんじゃなく、グラナダでアルハンブラ宮殿か何かを
見てるような気分に、ちょいとばかりさせてくれるアーヘン大聖堂。好事家?の間では
有名なんだろうけど、イ課長はこんなに美しいモザイク装飾で埋め尽くされた教会とは
全然知らずに行ったから、やたらに驚き、やたらに感動してた(笑)。
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アーヘンって街はドイツ観光スポットとしては比較的ジミなところといえるだろうけど、
この大聖堂は一見の価値がある。もしアーヘンの近くまで行く機会があるなら、
これを見逃す手はありませんぜ?オクサン。

ちなみに、このアーヘン大聖堂、もちろん世界遺産ですぜ?ダンナ。


 
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by tohoiwanya | 2012-12-19 10:36 | 2011.11 欧州出張 | Comments(2)
2012年 12月 17日

イ課長ミシュラン・ホテル評価 No.19

さて、パリで泊まった二つ目のホテルいってみよう。
日曜の夕方に東駅そばの All Seasons Paris Gare de L' Est から
リヨン駅真ん前の、こちらのホテルに移動した。


Terminus Lyon

ホテル名に「Hotel」って入らない。テルミヌス・リヨンだけ。
その名の通りリヨン駅の正面で、駅前に出るとすぐに見つかる。これは迷わない。

立地から考えても建物から考えても、ホテルの歴史はけっこう古いはずで、
イ課長が考える「ヨーロッパの気のきいた小ホテル」って風情が残ってたなぁ。
早起き・夜戻りが多くてあまりゆっくりできなかったけど、このホテルは好きになった。

利便性★★★★★
何せターミナル駅の真ん前。利便性は文句なく星5つあげられる。
駅前だから周囲にレストランも多くて、メシを食うにも便利。しかも感心したのは
駅前にもかかわらず、夜は非常に静かだったんだよね。部屋が通りに面してなかった
せいかもしれないけど、便利でいながら静かなホテルというのは嬉しい。

部屋★★★☆☆
まぁ広くはない。むしろ狭いといっていいけど、3つ星ならこんなもんじゃない?
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赤を貴重とした室内は狭いけど落ち着いてたし、無線でネットもちゃんとつながったし、
問題ナッシング。狭いから星4つってわけにはいかないけど、居心地のいい部屋だった。
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浴室★★☆☆☆
浴室はバスタブなしのシャワーだけ。まぁこんなもんだよね。
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ここでちょっと変わってたのはトイレットペーパーだ。
トイレットペーパーはない…というか、少なくともイ課長のイメージするソレはない。
で、代わりに何があるかというと…
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これ、最初はティッシュだと思った。しかしこれがトイレットペーパーらしいのだ。
もしかすると、ティッシュとトイレットペーパーの兼用なのか?

いや違う。その証拠に、下の写真に見るように、ティッシュはティッシュで別にあるからだ。
置かれた位置関係からいっても、あれがトイレットペーパーなんだよ。へぇ~。
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ってことは、だ。
洗面台ワキに置かれたこれが「替えロール」に相当するトイレットペーパー備蓄ってことか。
ふーーむ…。こういうティッシュタイプ?のトイレットペーパーって初めて使ったけど、
不慣れなせいか、使いづらかった(笑)。
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朝食★★★★☆
このホテルで特筆すべきは朝食じゃないかと思う。

特筆①なんといっても朝食開始時間がすごい。朝5時半から食える。
大きな駅のそばのホテルって、早朝出発の客に合わせて朝食も早くて、ドイツのホテルで
6時からっていうのはイ課長も経験した。しかし5時半とは!

しかしこれは我々にはチョー有難かった。なぜなら、フランスでの仕事は毎日6時頃には
ホテルを出なきゃいけないスケジュールだったからだ。「朝食はムリだな…」と
あきらめてたけど、出発前、5時半からホテルで朝メシが食えるのは嬉しかったよ。

特筆②それはこのホテルの朝食に供されるクロワッサンだ。焼きたてなのである。
自家製…とは思えないから(もしかするとそうなのか?)、近くのパン屋が出来立てを
持ってきてくれるんだろう。写真が食いかけでごめんよ(笑)。
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上にも書いたようにイ課長たちはほぼ毎日「最も早く朝メシを食いに来る客」だったから
その分、アツアツを食えたのかもしれないけど、これは美味しかったなーーー。
バターの風味がきいてて、柔らかくて、しっとりしてる。ああ、クロワッサンってこんなに
美味しいものだったのか思ったよ。こんな美味しいクロワッサン、生まれて初めてだ。
つかむと手が(パンに塗ったバターで…かな?)べたべたになるのが難点だが(笑)。

従業員★★★★☆
従業員の感じもすごく良かった。
イ課長がネット接続方法を尋ねて、(英語で)教えてくれたチャーミングな女性従業員。
この人、実はカタコトの日本語もできる人で「ドウイタシマシテー」なんてにこやかに言う。
うう…くそ、かわいい上に性格もいいのか、パリジェンヌ、まったくもう。


ちなみに、料金は1泊134ユーロ。当時のレートで14000円くらいか。
前回ご紹介した東駅ワキのホテルの1.5倍。安くはない。しかし連日の早起きを強いられた
スケジュールで、毎朝ホテルで朝飯食わせてもらったし、部屋は静かだったし、
サービスは良かったし、また泊まってもいいな、という気にさせるホテルだった。

パリで、リヨン駅から朝早い列車でどこかに移動したいから、駅近ホテルでどこか
いいとこないかなぁ?なんて人にはお勧めできますテルミヌス・リヨン。
朝食のクロワッサンはとにっかく美味ざます。


 
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by tohoiwanya | 2012-12-17 00:07 | 2011.11 欧州出張 | Comments(2)
2012年 12月 15日

イ課長ミシュラン・ホテル評価 No.18

もう1年以上前の話になってしまったではないか。
昨年11月の欧州出張ホテル評価。あの出張では計7つのホテルを利用したことになるけど
ドイツの4つは済ませたから、今回はパリの二つのホテルを評価しよう。

そもそも、同じパリに連泊で滞在していながら、なぜ二つのホテルに泊まったのか?

①金・土はイ課長ひとりでパリ宿泊。だから安いホテルで良かった。金曜夜は夜遅く
 パリに到着するから、最初の2泊は東駅に近い安ホテルを選択。
②日曜の夜からは同行者が合流する。もうちょっとだけマシなホテルにする必要があり、
 しかも早朝移動が多いから、利用するターミナル駅の近くがいい…というわけで、
 その後の4泊はリヨン駅前のホテルを選択。

というわけ。まずは東駅近くの安ホテルの方からいってみよう。
例によって、星5つシステムで評価させていただきます。

★★★★★  サイコウ
★★★★☆  ケッコウイイ
★★★☆☆  マァマァ
★★☆☆☆  イマイチ
★☆☆☆☆  ダメダメ
☆☆☆☆☆  ウンコ


All Seasons Paris Gare de L' Est

これ、発音がよくわからない(笑)。
オール シーズンズ パリ ギャル ド レスト でいいのかね?

ここ、イ課長が泊まったときは1泊81ユーロ。まぁ8000円ちょいというところか。
相場の高いパリでは安宿と言っていいけど、一応三ツ星ホテルらしい。

利便性★★★★☆
シュツットガルトからTGVに乗り、週末ウキウキ気分でパリに着いた、あの日に泊まった
ホテルなんだよ、ココ。夜遅い到着だから駅近くのココにしたわけだ。
当然のことながら、東駅からは徒歩5~6分程度と近い。メトロのシャトー・ランドンの駅に至っては
ホテルから階段まで徒歩30秒くらい。利便性はまず問題なしだろう。

周囲にメシ屋とか、買い物できる店もあって買い物にも不便はないはず。
もっとも、イ課長は外を遊び歩いて、ホテル周囲の店はほとんど利用しなかったが。
しかし利便性に関しちゃ星4つは十分あげられるだろ。

部屋・設備★★★☆☆
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部屋は広くない。つうか、狭い。しかしホテル相場の高いパリで、この料金から考えれば
こんなもんだろうなぁ。ここは事実上、土日のパリ観光の拠点として泊まったようなもんで、
部屋で仕事なんて全然しなかったから、特に不満はなかった。
自分自身の足を入れたアングルで(笑)バスルーム方面を撮った写真もご覧に入れよう。
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朝食★★★☆☆
朝食には全然期待していなかった。パリの安ホテルなら、どうせクロワッサンとジュースと
コーヒーくらいだろうと思ってたからね。
しかし、実際はその予想よりはやや良かったんじゃないかな?
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ハムやなんかも美味しかったし、オレンジを自分で絞ってフレッシュオレンジジュースを
飲めるのも嬉しい。それに何より、食堂がモダンなんだよ。皿の色もカラフルだったし
椅子やテーブルもやけにデザイン性が感じられる。フランスらしい、と言うべきか。
ここの朝食タイムはなかなか印象に残るものだった。
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従業員★★☆☆☆
イマイチだね。そもそも夜の10時半頃にドイツから到着して、クタクタになって
チェックインしようとしたら、「予約が入ってない」とはどういうことだ?
確認証を手元に持ってたから良かったようなものの、危ないところだった。
チェックアウトの時も、予約時の料金より高い宿泊料を請求されて、「違うんじゃないの?」って
抵抗したら、本来の81ユーロ×2泊に訂正された。大丈夫か?おい。

眺望★★★★☆
このホテルの場合、眺望という要素は無視できない。
東駅に近いから、窓から東駅全体がだーーっと見渡せて、パリ旅情を誘う。
前にも載せた写真だけど、夜見るとこんな感じなのである。
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昼間見るとこんな感じ。部屋の窓から左(南)にある駅の方を見たところ。
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これが正面。この向こうあたりに北駅があるんじゃないか?
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右を見るとこんな感じ。北駅に行くにはこの鉄橋をわたって行くのかもしれない。
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客観的に見れば、まぁそこそこの駅近ホテルっていう評価になる。
しかし、イ課長にとって、ここには「出張で泊まったホテル」ってイメージがない。
金曜の夜に到着し、例の巣ごもりの夜を過ごし、パリで週末を遊んだホテルだからね。

このホテルにいる間は仕事のことは全く考えず、ルーアン観光だの夕景スポット撮影だの、
ジャズ鑑賞だの、遊ぶことに夢中で、ホテルは眠れさえすりゃいいって感じだったよな。

その証拠に、このホテルでネットがつながったかどうか、記憶がないのだ。
有料でネットが使えるシステムだったかもしれんが、いずれにしろ申し込まなかった。
遊ぶのに忙しくて、メールチェックしようって気にもならなかったんだろな(笑)。

そこそこの駅近ホテル、All Seasons Paris Gare de L' Est。
でもイ課長にとって、ここは「出張中の土日をパリで自由に過ごした」という思い出と
密接に結びつてて、なかなか思い出深いホテルなんだよ。

 

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by tohoiwanya | 2012-12-15 04:50 | 2011.11 欧州出張 | Comments(2)
2012年 12月 12日

ラップ街29番地のアパート その2

さて、前回クイズの正解を発表します。


・・・っていっても、もうみなさま重々よくご承知のようですが(笑)。
この入口がヒワイでワイセツでエロであるわけを一応確認しておこう。
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中央の扉をよく見てほしい。

扉の上の方、左右に一つずつ楕円形の装飾があるのがわかるよね?
この二つの楕円が要するにその・・・まぁ早い話、キンの玉ってわけですよ。

これがキンの玉とわかれば、あとは早い。その下に・・・続いてますね、ティム○が。

で、その先端、ドアの一番下の部分が・・・はいそうです。そういうことなんです。
もう一度、少し寄った写真で確認してみましょう。
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そう言われると、もうソレにしか見えないよね(笑)。
しかしイ課長も言われる(というか読む)まではマッタク気づかなかった。
これを一目で見抜いたとすれば、やっぱダリはすごい。

しかし、ラヴィロット氏もまた別の意味ですごいヒトだと思うよ。
よくまぁこんな入口を作ったもんだ。このアパートの住人は毎日このワイセツな
扉をあけて出入りしてるわけだよなー…。

ちなみに、この入口が女性の秘所をあらわしてるとも言われるけど、それは
全体的な・・・その・・・感じというか、左右にモワンと広がったカーブが
ソレを「思わせる」ってだけで、ドアのティ○ポほど露骨には表現されてないよね?

それとも、イ課長が気づいてないだけ?
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上品・高潔なことで有名なイ課長ブログだが(ほんとかよ)、
まぁ時にはこういうネタを扱うこともあるのだ。みんなラヴィロット氏が悪いのだ。

さて、建物の裏に行ってみよう。
このラップ街29番地のアパート、裏にもう一つラヴィロットの作品があるんだよ。

入口はいかにもさっきのワイセツ扉と同じ人のデザインって感じだ。
しかし、こっちは(おそらく)抽象模様で、ワイセツ性はない(んだと思う)。
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裏の建物の見どころはむしろ、この壁に作られた線画の「だまし絵」かも。
一体なんの意図があってココにこんなものを作ったのか?
単にラヴィロット氏の気まぐれな遊び心の産物?ミョ~だよなぁ。
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このラップ街29番地のアパートは「パリ・日曜マニアックツアー」の中でも
ぜひ見たかったものだから、しばしアパートの前に佇んで何枚も写真を撮ってた。

そのうち、うしろのラップ通りがにぎやかになってきた。
何かと思ったら、うーーわーーーおウマさんの大行進だ。何の催しなんだろう?
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すごく長大な馬列で、通過に要する時間も長い。
その間、イ課長はずっとおウマさんと、ラヴィロットの作品を交互に眺めてた。
しかしまぁパリってとこも、いろいろ見るべきものの多い街だぜ、まったく(笑)。

面白かったのは、このおウマパレードの関係者の中に、パレードを抜け出して
このワイセツ入口の写真を撮って、またパレードに走って帰る人たちがいたことだ。
警備のお巡りさんにも写真撮ってる人がいたくらいで、このラップ街29番地のアパート、
実はパリっ子の間でもけっこう有名な建築物みたいだ。
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当然のことながら、パレードの間中、ずーっとウマのヒズメの音が冬のパリの大通りに
パカポコとこだまして楽しかったね。
今でも、このアパートの写真を見るたびに、響きわたっていた馬のひづめの音が
条件反射的に幻聴で聞こえてくるよ(笑)。
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ラップ街の、このあたりからはエッフェル塔がすごく近くに、キレイに見える。
どれ、見たかった「隠れエロ建築」もたっぷり見たことだし、エッフェル塔でも散歩すっか・・・

出張の合間、街もイ課長ものどかなムードの、パリの日曜日なのでありました。

 
 
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by tohoiwanya | 2012-12-12 12:22 | 2011.11 欧州出張 | Comments(2)
2012年 12月 10日

ラップ街29番地のアパート その1

大丈夫。「その1」とは書いたけど、これは必ず「その2」で終わらせるから(笑)。

ムンバイから浅草、そして話はパリへと移る。
例によって世界を飛翔するイ課長ブログなのである。

2011年11月欧州出張、パリで迎えた日曜日。
ポストイット・アートを見に行ったり、インドパサージュでカレーを食ったり、
健全な観光客は行かない、いささかマニアックな場所ばかり見に行った、あの日曜日の話。
見に行った「モノ好きスポット」はもちろん上の二つだけじゃない。
他にもヘンなとこに行った。その一つがラップ街29番地のアパートなのである。

「ラップ街29番地のアパート」と聞いただけで、もしもアナタがピンと来たら、
アナタは西洋建築、それもかなりヘンチクリンな方向の西洋建築がお好きな方と
推測される。イ課長自身、ややその傾向があることは認めざるを得ない(笑)。

ラップ街29番地のアパートって、ジュール・ラヴィロットっていう建築家が作った
アパートなんだよ。

このラヴィロット氏、フランスのアール・ヌーボー建築ではあのギマールと並んで
巨匠といわれたらしいんだけど、今となってはやや「忘れられた存在」に近い。
ギマールのデザインが今でもパリのメトロの入口に残ってるのに比べると、
現代における評価の差はかなりあるんだろう。

だがイ課長は数年前、このラヴィロット氏が作ったラップ街29番地アパートの写真を
本で見てタマゲたんだよ。うああ、なんだこりゃぁ?!と思って、強烈に印象に残った。
とにかくかなりのシロモノで、パリに行ったらぜひ見たいと思っていた。

というわけで、朝イチでポストイット・アートを見た後、メトロに乗って
次に向かったのはラップ街29番地というわけだ。

地図を見ると、ラップ街(またはラップ通り)はセーヌ川にかかるアルマ橋から
南に伸びてるから、アルマ橋に一番近いメトロの駅で降りて歩くことにした。

ほぉ。地上に出るとエッフェル塔がよく見えるじゃん。
こうやって、晩秋の枯れた木々の向こうに見えるエッフェル塔もまたいいねぇ…。
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通りを南に向かって、左側の歩道を歩く。
事前にGoogle Mapで入念に調査し、例のアパートはコッチ側にあることは確認しておいたのだ。
だんだん近づいてるはずで、少しドキドキしてきたぞ…。
おお、もうあの辺じゃないか?もうそろそろのはずだぞ?
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うぉっと、ついに来ましたラップ街29番地アパート。
まずはその入口の全貌をご覧いただこう。
なんといっても、このアパートは入口のスゴさで有名なのだ。
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アールヌーボー的(と言うんだろう、たぶん)意匠をメッタヤタラに押し込んだような
この正面入口。耽美的っつうか、退廃的っつうか…もちろん「悪趣味」という評価もある。
しかし、バロック教会的キンキラキンの装飾過剰にはヘキエキするイ課長も
この建物には非常に興味をひかれる。
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入口の扉はアールヌーボーっぽく抽象的な曲線でデザインされてるけど、その周囲には
トカゲだの、カメだの、ウシだの、やたら写実的な造形がちりばめられてる。
いやーーー、実に異様だ。視覚的インパクトだけはあるってヤツだな(笑)。
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珍しく、ここでイ課長ブログ読者にクイズを出そう。

この正面入口のデザイン。実はすごくヒワイなのです。エロなのです。ワイセツなのです。
大画家サルヴァトーレ・ダリはこの入口を見て、すぐにそのヒワイ性に気付き、
「欲望が具現化したようだ」と評したといわれている。
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ラップ街29番地アパート建物正面。どうしてヒワイでエロでワイセツなのでしょうか?
アナタの考える仮説どしどしコメント欄にお寄せください。



わ か る か な ~?


 
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by tohoiwanya | 2012-12-10 00:08 | 2011.11 欧州出張 | Comments(8)
2012年 11月 25日

夜のルーブル3時間一本勝負 その6

さぁ、今日で最後だぞルーブル。何がナンでも今日終わらせる。
一つのネタで「その6」まで行ったのはシェルブールの町に行ったとき以来だな(笑)。
「最終回大放出」ってことで、今までご紹介してない作品をガバッと載せちゃおう。

とにかくもうルーブルって恐ろしいところでさ、「疲れてきたなぁ…」と思いながら
ダルい足を引きずって歩いてるのに、ソコここにぎゃあ!と言いたくなる絵が次々現れて、
そのたびに、疲れきったイ課長の体内でアドレナリンが強制分泌させられる。
こんなトコに半日いたら死ぬ(笑)。

たとえばフラッと入ってみた展示室…ぎゃあ!ゴヤだ!
これはえーと…ナニ夫人の肖像画だったっけ?細面の、ちょっと病弱そうなモデルだ。
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おおおおお!こっちにゃレンブラントの自画像が!。
この頭巾みたいなのをかぶった老境の自画像は世界自画像史上に残る傑作として名高い。
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目を転じれば、同じレンブラントの名作「バテシバ」もある!これもルーブルにあんのかよ。
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この絵、バテシバの裸婦像自体はちょっとオナカもたるんでて、美の極致という感じでは
全然ないんだけど、その分やけにリアルで、「オレの女になれ」という王様からの召喚状を
受け取った女の、諦めとも放心ともつかぬ表情もまたやけにリアル。何ともいえない絵だ。
レンブラント屈指の名作の一つと言っていい。

いつの間にか、ドイツ・フランドル絵画の展示エリアに入り込んだみたいだ。
ほら、フェルメールの天文学者もあるし。
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もう残り時間も少なくなって…いやそれ以上に、この頃にはイ課長はとにかく疲れてた。
すごく早起きして昼間はリールまで往復してきた後なんだぜ?そのうえ、ルーブルでは
イヤッてほど大量のアドレナリンを強制分泌させられて、ホルモンバランスも崩れるし(笑)。

「あとはザッと見て帰るか」とは思うんだけど、それでもやっぱり
「この先にはどんな絵がかかってるんだ?」と考えるとヨタヨタ歩いていってしまう。

うわーーー若きデューラーの自画像があるじゃん。これも有名だよなぁ。
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またまたNHKの「ルーブル美術館」の話で申し訳ないが、あの番組の北方ルネサンスの回でも
当然この自画像は取り上げられてる。ナレーションは大女優・奈良岡朋子さんだよ。

この絵のアップ画面、バックにあの奈良岡さんの声で「自分がやがてドイツ最高の画家と
呼ばれるようになるとは、彼はこの時思ってもいなかった…」みたいなことを言うんだよね~。

…てな具合に、「ああ、あの絵がここに」っていう驚きと感激は尽きることがないんだけど、
その中でもイ課長が最高にビックリした絵を最後にご紹介しよう。
「ひえーーーッ!これもルーブルにあったの?!」ていう嬉しい驚きナンバーワンだった絵、
それはこれだ。
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真ん中に女性の肖像画がある。描いたのは巨匠ハンス・ホルバイン。
モデルは目もくらむような美女…というほどじゃないけど、まぁ清楚で大人しそうで、
上品な貴族のお嬢さんっぽく見えるよね?まぁ実際それはその通りなんだけど…

だいぶ前に書いた、この記事をご記憶の方はいるだろうか?
もしお読みでない方がいたら、記事の前半をザッと読んでいただきたい。
この中でヘンリーが肖像画を見て美人だと思い込んだ「お妃4号」のことを書いてるでしょ?

これこそまさにその肖像画なんだよ!彼女はドイツの貴族の娘だったはずだ。
見合い写真代わりにホルバインが描き、ヘンリー8世が見て「おお、いいねいいね♪」と
欲情した(笑)アン・オブ・クレーブズの肖像画、それがコレだ。

大画家・ホルバインだけに、実物より相当カワイく描いたんだろうなぁ。この絵のせいで
縁談をセッティングしたヘンリー8世の重臣は首をチョン切られたっていうんだから、
まさに「歴史を動かした絵」といえる。てっきり英国のどこかにあるんだと思ってたけど、
ルーブルにあったとはなぁ~…いや驚いた…と同時に、嬉しかった。

ふう・・・まぁこんな感じでルーブルとの長い長い3時間一本勝負は終わったわけですよ。
この勝負、率直に言ってイ課長は完膚なきまでにヤラレたと言っていい。
ルーブルをやっつけようと思ったら半年くらいパリに移住しないと無理っすね。

10時閉館ギリギリまで見ようと思えば見ることは出来た。
でもさぁ、さっきも言ったようにこの日は早起きだったし、翌日はもっと早起きして
ド・ゴール空港に行かにゃならん。そろそろホテルに帰らないとな。
ルーブルも22時近くにもなるとホントに人が少ない。ちょっとセーヌ川の方に歩いてみた。

うーーむ…ルーブルとの戦いに敗れ、ボロボロになったイ課長を、魅惑的なまでに美しい
パリの夜景が慰めてくれるってもんだぜ。ちっくしょう…やってくれるよな、パリ。
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ルーブル、オマエをたっぷり堪能させてもらった…というには程遠い。
さらーっと表面をなでた程度の鑑賞だったのに、アドレナリンだけは強制分泌させられすぎて、
もう一滴も残ってないよルーブル。世界に名だたるオマエのスゴさには参ったぜ。
でも、もし許されるなら、いつかもう一度オマエとじっくり戦ってみたいと思うよ、イ課長は。
 
  
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by tohoiwanya | 2012-11-25 22:33 | 2011.11 欧州出張 | Comments(2)
2012年 11月 23日

夜のルーブル3時間一本勝負 その5

ついに「その5」に突入したルーブル美術館とのタタカイ。

大まかに言って、イ課長の美術的教養の半分はNHKの「ルーブル美術館」シリーズで、
残り半分は朝日新聞社の「名画の旅」シリーズで形成されている。
大手マスコミに毒された男なのだ(笑)。

ルーブル3時間一本勝負に際しても、この二つの影響がイ課長の鑑賞行動に
色濃く反映されてるわけで、特にNHKの方の影響が強いのは致し方ないところ。
あの番組を見てなきゃ、今回の勝負はもう少し違った展開になったんじゃないかなぁ?

あの番組のバロック美術の回は、案内役がやっぱりシャーロット・ランプリングと
ダーク・ボガードのコンビで、冒頭まず「マリー・ド・メディシスの間」から始まる。
そもそも「マリー・ド・メディシスの生涯」っていうスゴい連作が存在することを
イ課長が初めて知ったのもあの番組だったのだ。

しかしこれがねぇ~…。
確かにバロック絵画を代表する連作ではあるんだろう。あるんだろうが、
描いたのがルーベンスだからねぇ~(笑)。

ド派手テンコ盛り絵画の巨匠・ルーベンスが描いた、ド派手テンコ盛り絵画の連作。
それだけで一部屋全部が埋まってるとなると、もう“そこだけド派手な異空間”というか、
ほとんど「ルーベンスランド」というテーマパークに近いんじゃなかろうか?(笑)
まぁそれはそれで、ルーブル美術館の重要な見どころの一つだ。ぜひ見ておきたかった。

おお、こんな感じなのか。絵はともかく展示室は意外にシンプルじゃん。
ゴテゴテした派手な絵を生かすために、逆に展示室の方はシンプルにしたんだろうな、きっと。
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マリー・ド・メディシスって、その名の通り、実はイタリアのメディチ家の娘で、フランスの
ナントカ王が持参金目当てで結婚した相手。フランス語もしゃべれずにフランス王家に
嫁入りし、やがて権力を握るようになるけど、最後は息子に失脚させられる。
要するに激動の一生を送った人なわけだけど、その激動の一生をド派手なルーベンスが描くと…

これはマリーの幼少時だな。お勉強してるよ。しかしそこはルーベンス。
ギリシャの神様たちがマリーに本を読ませたり音楽聞かせたりして家庭教師やってるぜ。
その後ろにはなんだか知らんが三美神がウッフン…いやぁ~シュールだ(笑)。
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これはマリーの見合い写真(絵画)をフランス王が見て「おお、いい女」ってことで
一目惚れしてるトコってことだろう。上にも描いたように、実際には持参金目当ての
政略結婚だったらしいけど、真実なんてどうでもいいのだ(笑)。お見合い写真を
見るときも周囲には神様やら天使やらがウヨウヨで、ルーベンス・タッチ全開。
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連作の中で一番有名なのはマリーが船でフランスに到着したところ。
船の下でバシャバシャと歓喜の水しぶきあげてる女神たち…うーん…スゴすぎる。
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NHKの「ルーブル美術館」でこの絵を前にした案内役のダーク・ボガードがこう言う。
どうだい?この女神たちのたくましい肉体・・まさにはちきれんばかりじゃないか。
 ・・・でも、マリーは僕の好みじゃないな


イ課長としてはマリーはもちろんだが、この女神たちもちょっとご遠慮したい…。

下の絵ともなると、もうマリーの生涯のどの場面なのか、知りたくもなくなってくる(笑)。
とにかくルーベンス一流の、過剰なほど派手な人物が、過剰なほどたくさん複雑に絡まった
ド派手な構図とド派手な色彩に圧倒されるばかりだよ…げっぷ。
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しかし、さすがはルーブルの「名物展示室」というべきか。見学客はけっこう多い。
こうやって床に座って模写?に励む人が多かったね。彼らにすれば、昼間は混んでるから
落ち着いた夜に来て、このド派手絵画の模写やら勉強やらするんだろう、きっと。
しかしキミたち、勉強するなら他の絵にした方がよくはないか?(笑)
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夜のルーブル3時間一本勝負。
この「マリー・ド・メディシスの間」を見終わった頃はすでに残り1時間を切ってたはずで、
あとはもうテキトウにふらふらと館内を見てまわることにした。
長かったこのシリーズも次回で完結させます。必ずさせます。はぁはぁ…。

 
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by tohoiwanya | 2012-11-23 00:00 | 2011.11 欧州出張 | Comments(10)
2012年 11月 19日

夜のルーブル3時間一本勝負 その4

エジプト美術展示コーナーを目指し、再び早足で歩き始めるイ課長。

恐縮だが、ここでまたまたNHKの「ルーブル美術館」の話をしなければならない。
イ課長とトホ妻はあの番組の影響を受けすぎるくらい受けてるからしょうがないのだ。

あの番組の第1回目がエジプト美術の回で、デボラ・カーと、ナントカって俳優
(…と書く予定だったが、みゅげさんが教えてくれた。レイモン・ジェローム)が案内役を
務めたんだけど、あの回だけは、もう一人の重要な案内役がいた。

それが「書記座像」と呼ばれるエジプト彫刻の傑作で、書記座像の声を務めていたのは
今は亡き名優・宇野重吉。寺尾聡のお父っつぁんだ。デボラ・カーとレイモン・ジェロームが
書記座像と会話しながら話を進めるという、あの回の構成は非常に印象的なもので、
あれを見れば「宇野重吉が語りを務めた、あの書記座像」は忘れられない。

それがあるんだよ!この建物のエジプト美術展示ゾーンのどこかにある!
み、見る!這ってでも見る!見せろ!どこにあるんだ書記座像!(←ややヤバい状態)

ちゃんと館内案内図に「ここ」って書いてあって、それを見ながら歩いてるんだけど、
それでもなかなかたどり着かない。ルーブル広すぎます。

あった!ありました書記座像!うわーーーー。
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さっきも言ったようにルーブルの案内図にも「ここ」って書いてあるくらいだから、
これはルーブルのエジプト美術コレクションの中でも逸品中の逸品。
でも、イ課長はエジプト美術の神髄に触れたという純粋な感動よりも、どちらかというと
「宇野重吉が声を出してたあの像の実物を…」という、かなりNHKに毒された感動に
浸ったのは事実だ(笑)。いいだろッ!こういう思い入れはね、人それぞれなのッ!

それにしてもこのエジプト美術展示コーナーの陳列品の質・量はものすごい。
フランスはナポレオン時代にエジプト遠征してるから、エジプトの古代文物もゴッソリ
持ち帰ったんだろう。そのくせ、最も重要なロゼッタ・ストーンだけはイギリスにとられちゃって
ルーブルじゃなく、大英博物館にあるってところが笑えるが。
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ルーブル美術館に入ってから、この書記座像を見るまでが…どのくらいだったかなぁ?
1時間か1時間半くらい経過してたんだと思う。残り時間はそうたくさんはない。でも、
個人的にどうしても見たかった「サモトラケのニケ」と「書記座像」とご対面すれば、
あとは少し気持ちを落ち着かせて絵を鑑賞いたしましょうか。ふう… 

というわけで、また長い廊下を通ってさっきのフランス絵画があったあたりに戻る。
さっきは新古典主義・ロマン派を見たから、今度はこっちに行ってみようか…

ほほ〜、この辺はフランス絵画でもロマン派より少し前の時代、ロココとかバロックとかが
展示されてるみたいだ。当時を代表する人気肖像画家・ナティエの絵があるよ。
ちなみに、トホ妻はいつもこの画家のことを「おしろいのナティエ」と呼んでバカにしてる。
ま、イ課長も特に尊敬はしてないが(笑)。
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おおお、プッサンの「我アルカディアにもありき」だ。こっちの方はやや尊敬に値する。
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へーー、意外に小さい絵だったんだねぇ。画集でどんなに絵のディテールを研究しても
「絵の大きさ」だけは実物を見ないとわからない。でも、「絵の大きさ」って要素は
見た時の印象に相当影響するよね。

きゃーーー。シャンパーニュの「1662年の奉納画」だ。
実はこれ、個人的に好きな絵なんだよ。そうかー、これもルーブルにあったんだ。
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この、椅子に座ってる方の修道女は実はシャンパーニュ自身の娘なのだ。難病だったのが
左の方の修道女さまの祈りによって奇跡的に治ったっていうんで、パパであるシャンパーニュが
感激して絵を描き、奉納したというわけだ。
先日文化勲章をもらった高階秀爾さんがこの絵を解説したのを読んだことがあるけど、
あれがまた名文だったんだよなぁ。

うへ。フォンテーヌブロー派の一番有名な、女が女のビーチクつまんでる絵を見て
フランスのガキどもが美術の勉強してるよ。エッチな絵を教材にするんだなー(笑)。
ま、個人的にフォンテーヌブロー派はどうでもいいから、足早に通り過ぎる。
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うわーーー、ジョルジュ・ラ・トゥールの「マグダラのマリア」があるじゃないか。
これはどうでもよくない。ラ・トゥール得意のロウソクを使った明暗効果が際立つ名作だ。
同じラ・トゥールの「いかさま師たち」もあるよ。うう…も、もうダメぽ。
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この辺から、イ課長は3時間一本勝負の戦い方を変えることにした…せざるを得なかった。
一種の悟りを開いたと言ってもいい。

はじめから十分予想されたこととはいえ、いざルーブル美術館の中に入ると、ひたすら
「あの絵が!」「うわ!あっちにはあの絵が!」って具合に、異常なまでの名作出現頻度に
ただただ驚いては目移り、驚いては目移りっていうのを繰り返すばかり。とてもじゃないが
絵をじっくり鑑賞する精神状態になれない。何て恐ろしい美術館なんだルーブルって!

だからさ、ね?もう鑑賞しようとあせるのはやめようよ。
どっちみち3時間で全部鑑賞なんてできっこないんだし、ムリなことは素直にあきらめる。
今回は「慣れる」ことに主眼を置こう。ルーブルってのはこういう恐ろしいトコだってことを
3時間かけてカラダに覚えこませるのだ。この経験がきっと次回に生きるはず。

…と、悟りを開いてはみたものの…だ。

次回があるかどうか、わかんねぇじゃんよ(笑)。
うう…やっぱり見たいものは、今日この機会に見ておきたい。館内案内図を開き、
再びルーブルの深部に向けてセッカチに歩き始めるイ課長なのであった。

「その4」まできて、まだ終わらないこのシリーズ(笑)、一体いつまで続くんだ…?

 
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by tohoiwanya | 2012-11-19 00:01 | 2011.11 欧州出張 | Comments(6)