カテゴリ:2009.05 パリ旅行( 73 )


2009年 07月 26日

ドゥーヴィルという街

「男と女」のことだけ書いて終わってしまうのは申し訳ないから、ドゥーヴィルについて。
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前にも書いたけど、ここは超高級リゾート地として知られたところなのだ。
海水浴場、高級ホテルや別荘はもちろん、街には有名ブランドの店が軒をつらね、
ヨットハーバーからカジノや競馬場まであるっていうんだから恐れ入る。
お金のあり余ってるヒトたちがリッチに過ごす場所っつうわけだ。もちろん、彼らは
もっと季節のイイ時に来るわけだが。
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街は木組みの家が多い。こういうのはドコ風っていうんだろう?
この木組みの家がドゥーヴィル独特の雰囲気を出してる。イ課長が行った5月はまだ
人通りも車も少ないけど、夏はにぎわうんだろうなぁ。ブランドショップもほとんど
木組みの家になってて、上はエルメスのショップ。


海岸の、長い板敷き通路に面したところにはセレブ用の小さな海の家がズラリ。
仕切りの柵のところに借り主の名前が書いてある。
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あらま、マイケル・ダグラスとモーガン・フリーマンがお隣同士とは。
ハリウッド・スター同士がここでデッキチェアを並べて「やぁマイク、相変わらず
お元気そうで」「いやいや、暑いですなしかし」なんて言ってるんだろうか。
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こっちはハリソン・フォードとグロリア・スワンソンが隣同士…はイイんだけどさ、
グロリア・スワンソンって往年の大女優だけど、トウの昔に死んでるじゃん(笑)。
名義がまだそのままになってるってことなのかな?

「男と女」のロケ地の海岸を見て、あとはただもうブラブラと木組みの家並みを歩き、
床屋に行き(これについてはいずれ詳しく書く)、ムール貝を食っただけ。
「ドゥーヴィルに一体、何しに行ったんだ?」って言われるね、これじゃ(笑)。

あら、あの日本人旅行者ったら、ヒマにあかせてアタシたちなんかの写真撮ってるわ。
単なる壁の装飾なのに、ちょっと照れるじゃないの、ねーえ?
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うふふ。壁の彫刻だってたまには横目お互いに話くらいしたいわよねーえ?
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ニヤニヤと視線を絡ませあうお二人が壁にいたから写真を撮った。
このお二人はこれからもずーっと、バカンス客でにぎわう夏も、人気のない冬も、
こうしてドゥーヴィルの建物の壁で旅行者を見下ろしながらヒソヒソ話をし続けるんだろう。



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by tohoiwanya | 2009-07-26 23:10 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 07月 23日

サクレ・クール前広場

広場というか、公園というか、階段…いや、坂道…斜面…よくわからん。

サクレ・クールは建物も立派だし、内部もすごく立派(ただし、たぶん撮影禁止)。
完成は1914年なんだって。けっこう新しい建物なんだね。人でいっぱいだぁー。
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イスタンブールのアヤ・ソフィアみたいなビザンチン様式風の建物で、中世ゴシック
建築ばっかり見てたイ課長には非常に新鮮。写真はないけど、巨大ドームに光が射し込む
建物内部は神秘的で素晴らしかったよ。
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建物正面からのパリの眺望もまた素晴らしい。
ユトリロの絵そのままだった登りルートとはガラリと変えて、“下山”は
この眺望をながめながら観光客・行楽客でにぎわう正面階段を使うことにしよう。
しかしとりあえずちょっと休みたい。パリっ子にならってイ課長も芝生で一休み。
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このサクレ・クール正面広場は人を見てるだけでけっこう楽しい。
たとえば山頂の狭い石の門柱の上でリフティングの芸を見せてるおニイチャン。
そりゃさ、お上手でけっこうだけど、落ちるなよな、オマヘ。
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下の方には子供たちの遊び場ゾーンがある。回転木馬まであるよ。
あはは、この子は回転木馬に乗せてもらってホントに嬉しそう。かわいーー。
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こっちじゃもう少し大きい子供たちが遊んでるよ。
生意気なことに、パリのガキってけっこうおしゃれだ(大人はもっと、だが)。
ピンクのトレパンの女子、ジーンズの男子、どっちもイッパシの着こなしじゃん。
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かと思うと、一緒になってこんな小さい子もキャアキャアいって遊んでる。
パリの女の子たちはみんなかわいいのーー。
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てな感じでパリのヒトビトの写真を撮ってるうちに地上?に戻ってきた。
観光客目当てのお土産屋が軒を連ねてる。シャンゼリゼ通りとは正反対の、
高級感の全くない街のたたずまいがイ課長の貧乏性にすんなりフィットする。
いいところだったなーー、モンマルトルの丘は。
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by tohoiwanya | 2009-07-23 00:54 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(2)
2009年 07月 20日

コタン小路

モンマルトルの丘の上にサクレ・クール寺院がある。

高い丘の頂上にあるから、サクレ・クールはパリのいろんな場所から見える。
パリっ子にとっちゃエッフェル塔なんかと並ぶ街のシンボル。
別の言い方をすれば、遠くにサクレ・クールが見えるコトが「パリであること」の
一種の記号になってる。映画「死刑台のエレベーター」なんかでもオフィスの窓から
遠くに、しかしちゃんとソレとわかるようにサクレ・クールが写ってた。

サクレ・クールに行くには当然のことながら丘を登らなければならない。
登るルートとしては寺院正面の階段がわかりやすいし、公園として整備されててキレイだし
階段からのパリの眺めもサイコー。大多数の人はここから頂上を目指すはずだ。
実際、この階段はいつも観光客でにぎわってる。
しかしイ課長には「ぜひここから行きたい」と思ってた別の“登攀ルート”があった。
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それがコタン小路なのである。パサージュ・コタン  直訳すればコタン横丁とでも
いうところだろうけど、やはりここは「コタン小路」という言い方を使いたいところだ。

コタン小路はサクレ・クールの裏の方にある。
細い路地の突き当たりに急な階段が続くこの光景は、ユトリロの絵「コタン小路」で
有名で、イ課長がここに行きたいと思った理由もユトリロの絵を知ってたからだ。
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ほら、絵と比べてみ?驚くほどユトリロが描いた当時の面影が残ってるのがわかる。
階段右側の家が1フロア増床した以外は窓の位置とかも全く絵のままだ。素晴らしい
…と言いたいところだが、また工事の柵だ。さらに緑色の…これ、ゴミ箱だろ?
ど〜してこういう情緒ブチこわしグッズ置くかなぁー!フランス人のバカ!

まぁいい。とにかくこの「コタン小路ルート」を登ってサクレ・クールに行こう。
ここは典型的な「距離が短いわりに高低差キツい」型ルートだからけっこう大変。
細い階段の両側は庶民的なアパートで、誰かの話し声とかテレビの音とか、さらに
赤ん坊の泣き声とかまでよく聞こえる。日本で言うと長屋に近い風情だ。
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階段を登る途中で振り返ってみる。うわーアッという間に高くなったなぁ〜。
しかし路地の巾が狭すぎてほとんど眺望ってものがない(笑)。これで2/3くらい登ったかな?

昼間、アミアン大聖堂を見て散々歩いた後だからこの登りはキツかったぜ。
はぁはぁ…とりあえず、サクレ・クールの正面に出て、大きく開けたパリの眺望を見たい。
あの奥の階段を登れば正面側に出られるはずだ。
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しかし、サクレ・クールも裏側だと観光客がまったくいないね。
地元の保母さん(かな?)が大量のガキンチョたちを連れて散歩してた。
コタン小路もそうだけど、誰もが知る有名なモンマルトルの丘も、一部の観光エリアを除けば
意外なほど庶民的な、フツーのパリの人々の生活感が感じられるんだよね。
こう言っちゃナンだけど、「お金持ちの住むところ」という感じは薄いエリアだ。

おそらく昔からそうだったはずで、そういう街の風景をユトリロは愛した。
もっとも、後年になってからの風景画には絵葉書を見ながら描いものが多いらしい。
元々、若くしてアル中で入院したり、生活的には破綻した人みたいなんだよね。

でも、彼が愛したモンマルトルの風景は今もほぼそのまま、残っている。
ちょいとばかり感慨にひたるイ課長であった。

サクレ・クールについては次回、書くっす。


 

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by tohoiwanya | 2009-07-20 23:33 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(6)
2009年 07月 17日

ムール貝を食らう

5月19日に行ったシェルブールやドゥーヴィルはいわゆる「ノルマンディー地方」に属する。
海の向こうはイギリスで、パリからだと西方向っていうことになるね。
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この地方の名物料理がムール貝のワイン蒸しなんだとか。
「貝の酒蒸し」系の食い物って別にノルマンディー地方に限らず、あちこちにある。日本にもある。
ノルマンディー地方のソレが、他のソレとどう違うのかといわれるとイ課長もよくわからんが、
とにかくウリは「巨大容器一杯ムール貝」という、そのボリューム。ちょっと食ってみたかった。

ドゥーヴィルの海岸から駅前に戻ったのは夜の7時頃。まだ昼間みたいに明るいけどね。
列車まで時間はたっぷりあるからここで晩飯食おうと思ってウロウロしてると、ある店の前で
こういう看板を見かけた。
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このMOULESって書いてあるのはムール貝のワイン蒸しことじゃないかなぁ〜?
値段的にいくつかグレードがあるようだけど、これは味付けの違いか…添え物の違いか?
とにかくノルマンディー地方でMOULESとくりゃ、ムール貝のワイン蒸しとみて間違いあるまい。
フランスにいると、このグニョグニョ文字で書かれたレストラン看板を推定で読み解く能力が
異常に発達するのである(笑)。よし、ここでムール貝を食おうじゃないか。

10.8€の、一番安いのにしてみよう。外のテラスに座って注文する。しかし、発音が…
まぁいいや。えーっとね  「あー…ムール…マリニエ〜レ… えー…ビア   シルヴプレ」
これでちゃんと通じた。ふふん。フランス語なんてこわかねぇぞ(笑)。
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ビールをちびちび飲んでると、巨大な空の器がイ課長の前にドンと置かれる。
おそらく殻入れだろうけど、でっけぇなーー。いやが上にも期待が高まる。
そして、いよいよ登場ムール貝のワイン蒸しでぇーーす。どーん。
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うーむ…鍋からあふれそうじゃん。これで一人前か。ま、ほとんどは殻だが(笑)。
フライドポテトがけっこうな量ついてる。パンもついてる。こりゃいいや。

いやもう、腹減ってたところにコレだもん。イ課長必死ンなって一生懸命食ったよ(笑)。
ムール貝だけだと「酒のつまみ」っぽくなるけど、パンとポテトがつけば食事としても十分な量だ。
しかも、こういう料理は最後に重要なお楽しみが待ってるのをオレは知っているのだ…。
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ふう…半分くらいまで食ったぞ。1個あたりの身の量なんてタカが知れてるけど、
これだけ数があると食いでがある。あ、ビールのお代わりくださーい(←byジェスチャー)

あー食った食った。やっと底が見えた。さぁて、いよいよ最後のお楽しみだぞ。
底に残った煮汁をパンに吸い取らせて…ぎゅうっ…ぱくりッ …ウンマーーーーーーー!!
「料理の最後の汁をパンに吸わせて食うヨロコビ」には昔スペインで目覚めたんだけど、
ムール貝のワイン蒸しなんかには最高のフィナーレだ。あーーうめー。
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あんなに暗くて雨まで降ってた空が、ムール貝食ってる間は日が射してきた。
それでも食い終わって、駅に向かうために橋をわたる頃には少〜し夕方っぽくなってきたね。
といっても、時刻はすでに8時近くなのだが。しかしやっぱ夕暮れの海辺の街は情緒あるのう…。
「男と女」ン中でもドゥーヴィルの街の、夜景の美しいショットがあったっけなぁ…
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腹の中でムール貝をちゃぷちゃぷいわせながら(いわせてないけどさ)
ムードたっぷりの海辺の街をあとにして駅に向かうイ課長なのでありました。
これからパリまで2時間、電車の旅だ。

 

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by tohoiwanya | 2009-07-17 00:19 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 07月 15日

映画ヲタクの旅  -男と女2-

どんなに呆れられても飽きられても続ける映画ヲタクの旅。

映画「男の女」のロケ地として、それ以上に世界のセレブたちの高級避暑地として
知られるドゥーヴィルにはシェルブールからの帰りに足を伸ばした。
映画ロケ地めぐりの帰りに別の映画のロケ地めぐり。散々列車を乗り継いで
ドーヴィルに着いたのは夕方5時過ぎ。どんより曇って寒い。雨まで降ってきた。

もっとも、ウスラ寒い悪天候は「男と女」ロケ地めぐりにとってはありがたい。
やっぱ映画と同じように海岸は誰もいない、寒々としたものであって欲しい。
(前回の写真でおわかりのように、あの映画の設定は冬なのだ)。
陽光サンサンたる天気で砂浜は海水浴客で大賑わい…なんて状態だったら
イ課長の対仏感情はまたまた悪化したに違いない(笑)。
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人気の少ない道を、フードかぶって雨を防ぎながら背中を丸めて歩く。
ああ、ヨットがたくさん停泊してる。ここもチラッと映画に出てきたなぁ…。
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海に突き出したこの埠頭は映画の中で何度か出てくる。
特に印象的なのは二人の再会シーンでジャン・ルイ・トランティニャンが
この埠頭に停めたムスタングに飛び乗る、あのシーンだよなぁ。
今回も、静止画に加えてYou Tube動画も一応リンクしておこう。
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白いムスタングが海岸の二人に向かって疾走する。
早いテンポのダバダバダ…の主題歌が恋のムードをさらに高める。
なんてロマンチックで、なんてシャレてるんだろう。
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車を停めてアヌーク・エーメたちを呼ぶ、この有名なショットの撮影場所は
おそらくココだと思うんだよなー。
この白い4本の円柱が映画にも写ってたし。
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この板敷きの道はドゥーヴィルのセレブ向け海の家がズラーーッと並ぶ建物の前に
どこまでも…っていう感じで続いている。映画の中でも「犬を連れる老人」の
ショットとか、この板敷きの道を使った印象的なショットがいっぱいあった。
イ課長がいた時もちょうど雨がやんで、何組かの老夫婦がこの道を散歩してたよ。
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ドゥーヴィルではこの海岸を散歩する以外に、コレといった目的もなかった。
「ああ…ドゥーヴィルに来られた…」と思いながら、いつまでもボーッと
人気のない砂浜を眺め、波の音を聞き、潮風に吹かれ続けるイ課長。
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天気の悪い、誰もいない避暑地の海岸。観光価値は限りなくゼロに近いけど
映画オタクにとってはしみじみと嬉しいドゥーヴィルの海辺の夕暮れなのでした。

 

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by tohoiwanya | 2009-07-15 00:19 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 07月 13日

映画ヲタクの旅  -男と女1-

「男と女」という映画は、「シベールの日曜日」よりは有名なはずだ。
映画も名作だけど、音楽がまた超名作&超有名。♪ダバダバダ ダバダバダ…
でも、映画館で「男と女」を見たっていうのは、今や40代以上が中心だろうなぁ。
イ課長ですら、初公開からはずーっと後に名画座で観たんだから。

ミクシと一部重複するけど、映画ヲタクの旅シリーズ「男と女」編、さぁいくぞ。
まずはパリのサン・ラザール駅から。

到着翌日の日曜日、ヴィル・ダヴレーへの電車に乗るためにサン・ラザール駅に行った。
つまり「シベールの日曜日」ロケ地めぐりに行くために「男と女」のロケ地を通る、
というわけだ。何て効率的なんだろう(笑)。

サン・ラザール駅は「男の女」の、あの忘れ難いラストシーンが撮影された場所なのである。
海辺の街・ドゥーヴィルで別れたアヌーク・エーメとジャン・ルイ・トランティニャンは
それぞれ車と鉄道で別々にパリに帰ってくる。鉄道の終着駅がサン・ラザール駅なのだ。
で、まぁ何というか、二人の中にいろいろ心の葛藤があってさ、トランティニャンはもう一度
アヌーク・エーメに会うため、白のムスタングで小雪降るサン・ラザール駅前に乗りつけるんだよ。
この辺からの、映画のロマンチックなムードの高まりときたら、もうたとえようもない。
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男はコートを持って駅正面の長い階段を駆け上がり、彼女の乗る列車をホームで待ち構える。
列車が停まり、乗客たちが降りてくる。その中に、さっきドゥーヴィルで苦い別れをしたばかりの
アヌーク・エーメがいる。彼女の方も彼を発見し…あああ、ああ(←イ課長ややヤバい)
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「男と女」なんて知らないから静止画と言葉で説明されたってわかんねぇよという方、
あるいは、懐かしいからまたラストシーンを観たいという方はYou Tubeのこれ見てちょ。

初めてサン・ラザール駅に行くとき、イ課長はけっこうドキドキしてたよーー。
「男と女」のラストシーンのあの駅を…あの階段を…ホームを…みみみ見られる!(←かなりヤバい)
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ところがどうよ。
サン・ラザール駅正面は何やら工事してて、塀で囲われてるときた。がーーん!
ちっくそう…何で工事なんかしちゃうかなーフランス人!一気に悪化するイ課長の対仏感情(笑)。
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ジャン・ルイ・トランティニャンと同じように正面階段を駆け上がろうと思ってたんだけど、
とても無理だ。近寄ることすら出来ん。あーあ…
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白いムスタングが停まった広場もココのはずなんだが、工事用の塀でふさがってる。あーあ…
駅に入ろうとすると、工事現場ワキの利用者用通路を通らなきゃいけないんだけど、
ここも工事で壁がはがされてたり、ハダカ電球がぶら下がってたりで、とてもじゃないが
映画の面影どころの騒ぎじゃない。情緒ゼロ。ったくもうー!

しかし幸いなことに駅構内は昔ながらのたたずまいが色濃く残っていた。
サン・ラザール駅といえばモネの絵でも有名なんだけど、屋根の形とかそのままだ。
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下の写真はイ課長推定による「ジャン・ルイ・トランティニャンが待ってたホーム」。
屋根の形とかからみても、この辺じゃないかと思うんだけどなぁ…。
いやー、なんかもう、ムショーに嬉しかったよ。
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「男と女」に関して、サン・ラザール駅ではもう一つ、忘れ難い経験をした。

5月19日、映画のアヌーク・エーメと同じようにイ課長はドゥーヴィルから電車に乗ってパリに戻った。
夜9時でもまだ昼間みたいに明るい初夏のフランス。ノルマンディーの平原を列車に揺られ続けて、
やっと夜らしく暗くなった10時過ぎ、サン・ラザール駅に着いた。
うわ、これって、アヌーク・エーメ側の視点での「男と女」のラストシーン追体験そのものじゃん!

列車が着く。映画と同じように、乗客たちがぞろぞろと降りて、サン・ラザール駅の暗いホームを歩く。
その中に混じってイ課長も歩く。ラストシーンでアヌーク・エーメが歩いたのと同じように、だ。
信じられないような、夢みてるような気分だった。

だが、ホームで誰もイ課長を待っててはくれなかったのは当然なのである(笑)。

映画ヲタク旅行記「男と女」編。次回はドゥーヴィルの街をご紹介しまっす。



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by tohoiwanya | 2009-07-13 00:06 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(4)
2009年 07月 10日

パリのメトロに乗る -その2-

その1」を書いたのが、もう1ヶ月以上前じゃないか…(笑)

パリのメトロって、駅の通路とか階段とかが複雑だ。スッキリしてない。
次々と路線を作り、次々と乗換え通路だナンだって掘り足してはつないでいった結果、
ああいう複雑な構造がいつの間にか出来ちゃったんだろうな。
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切符売場は一応透明ブースだし、改札だってもちろん自動改札。
この辺までは他の国と特に変わるところはないけど、駅構内に入って、
天井の低いトンネルや階段を歩いてると古い歴史に裏打ちされた複雑さを感じる。
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こういう風に細いトンネルや階段がウネウネとつながってるあたり、実にキブンだ。
これがプラハの地下鉄だと長〜い斜坑1本掘って、長〜いエスカレータ1基敷いたら
終わりって感じだけど、この“ウネウネ感”がいかにも古めかしくてイイ。
東京で言うと、銀座線の虎ノ門駅をちょっと思い出させる。

下の写真はメトロの…シテ島の駅だったかなぁ?
深いホームまで吹き抜けで、その間に床やらラセン階段やら二層のエスカレータやら柵やらが
ごちゃごちゃと複雑にからまってる。日本なら階段とエスカレータはたいてい並んであるもんだが。
こんな複雑な設計にしなきゃいけない理由があったんだろうか?(笑)
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だが、イ課長がメトロの駅で一番ギョッとしたのは出口だ。下の写真が出口。
これ…どう見ても乗客用の出口には見えん。資材の搬入・搬出口か何かに見える。
イ課長も最初そう思った。乗客用の出口はもっとキレイで見通しのイイやつが別にあるのでは?
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だが、地元のフランス人たちはみんな次々とこの金属扉に突進していく(笑)。
やっぱこれが出口なのか。一応は自動ドアなんだけど、適度な距離に近づいたところで
スッとやさしく開くんじゃなく、ギリギリまで近づいて「あ、ぶつかるかな?」と思う寸前に、
すごい勢いでドタバンッ!と開く、かなり粗野な自動ドアなのである。
(もう少し小型の出口ドアが1枚目の写真の右スミに写っておる)

地下鉄の切符の自動販売機はコレ。この自販機は別の意味で問題が多い。
実はある駅の窓口で回数券を買おうとしたら、「自販機で買ってくれ」と言われた。
係員が指差した先にある自販機のところに行き、このフランス語を見て買うのをあきらめた。
なんだよコレ。ヒトッコトもわからんではないか。
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なぁ〜、これ、ちょっとアンマリじゃないかい?
欧州だと、鉄道切符自販機の初期画面にはイギリス国旗、フランス国旗、ドイツ国旗なんかの
絵があって、どの言葉を選択するっていうトコから始まるタイプをけっこう見てきた。
ブリュッセルの市電の切符自販機もそうなってたよ。だからイ課長もかろうじて買えた。
ところがパリのメトロの自販機はいきなりコレかい。わかるわけねぇじゃん。
(それともコレは初期画面じゃないのか??そんなハズないんだが…)

自販機は無理だ。ヘタなフランス語で人間相手に買う方がはるかに簡単。
そう思い、あきらめて立ち去ろうとしたら、さっき「自販機で買え」とイ課長に指示した
駅の係員が見かねて窓口から出てきて、目にもとまらぬ早さで自販機を操作し、
代わりに回数券を買ってくれた。おお、これはかたじけのうござる。メルシーでござる。
(買ってくれたっつうても、使ったお金はもちろんイ課長の持ってたお札だけどさ(笑))

彼が買うのを見てたけど、これって手前にある筒状になったニギリ?部分をコロコロと
手前に回したり奥に回したりして画面を操作するんだな。ダイヤル式(つまり左右回転式)
自販機は見たことあるけど、前後回転式自販機なんて初めて見たよ。

もう一度言うぞ。ンなん、わかりっこねぇてば!
もっと外国人フレンドリーな切符自販機にしろ!フランス人!
 
ま、外国人から見りゃ東京の切符自販機だって相当ヒドいと思うに違いないのだが…。



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by tohoiwanya | 2009-07-10 00:04 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(4)
2009年 07月 08日

アミアン大聖堂 -その3-

アミアン大聖堂シリーズの最後。
パリ、アミアンとそれぞれ「1大聖堂につき、ブログ3記事消費」というペースだ。
このあとまだシャルトルとランスの大聖堂訪問記が控えてるっつうんだから、
一体どういう展開になるのか、イ課長自身よくわからないのである(笑)。

さてだ。アミアン大聖堂の総括として、イ課長はズバリ言おう。
もしアナタが華麗で美しいステンド・グラスを見にゴシック教会に行くのであれば、
アミアンはお勧めしない。シャルトルの方が断然イイ。

アミアンはやはり天井高43mという数字に象徴される壮大な建物の魅力が大きい。
イ課長としてもとにかくその建物の全容を見たかったわけだけど、それに加えて
この大聖堂には、個人的にぜひお会いしたかった美人がいた。そのことを書こう。

アミアン大聖堂の内部にはあちこちに、一種の「彫刻4コマ漫画」的なモノがある。
もちろん題材は宗教的なもので、「聖ホニャララの生涯」みたいなのが多い。
代表的なヤツを4コマ漫画風に紹介しよう。

【聖フィルマン物語】
①むかし、フィルマンというキリスト教のエラーいお坊さんがアミアンに来ました。
左側から現れるフィルマンさんを、アミアンの街の人たちが迎えてます。
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②フィルマンさんはアミアンでいっぱい布教活動をしました。
奥の祭壇の上でフィルマンさんがありがたーい説教をしてるのが見えますね。
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③カトリックに帰依した人に、奥の方で水かけて洗礼しています。
こうやって地道な活動をしながらアミアンの街にキリスト教を広めたんでしょうねー。
えらいですねー、ありがたいですねー(だんだん、また淀川サン調になってきた)。
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④しかし急転直下、4コマめではフィルマンさんは邪教を広めた罪で逮捕されてしまいます。
そして、4コマめからハミ出した一番右、フィルマンさんが今まさに首をチョン切られる
ところです。斬首刑。殉教者。聖ドニさんとおんなじですねー。こわいですねー。
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…という、この4つの場面が左から右に、下の写真みたく並んでるわけ。彫刻による4コマ漫画。
下の方ではフィルマンさんが死んで(たぶん地中に)横たわっている。
ちなみに、いまでは聖フィルマンはアミアンという街の守護聖人になってるのだ。
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ある本で「美しいアミアン娘」と紹介され、イ課長がぜひ一目お会いしたかったという美人が
この4コマ漫画の中にいる。気がついた?アップでお目にかけよう。
1コマめの、頭巾みたいなのをかぶったこのコだ。
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マリア様とか天使とかの様式的な宗教彫刻と違って、表情がすごく人間的で、
聡明そうで、イキイキとして、写真で見たときから印象に残ってた。
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ほら、美人でしょ?涼しげで、まっすぐで、しかも凛としたマナザシが実によろしい。
誰かに似てるような気がするんだよなー。三日月眉で目鼻立ちクッキリってあたりが
土屋アンナに似てるかな?という気も…。
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うーん…美人だ。
どの角度から見ても美人だ。もっともレリーフ彫刻だから見る角度は限られるが(笑)。

アミアン大聖堂にはこの「聖フィルマン物語」以外にも彫刻でできた宗教4コマ漫画がいっぱいある。
これは洗礼者ヨハネの生涯のうちのふたコマ。右側でヨハネが首をはねられてる。
(しっかし、みんなよくまぁ次々と首チョン切られるねぇ)
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どれも非常に精密な浮き彫りで、着色もキレイに残ってるから何となく木彫みたいに
思えるけど、本によるとどれも石らしい。石から彫ったの?コレを!すんげー。

というわけで、ステンドグラスを見るならシャルトル。だが、もしアナタがこの見事な
石彫り「宗教4コマ漫画」を見たいなら、アミアンに行くっきゃないと思うのである。
美しいアミアン娘も待ってるよ。



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by tohoiwanya | 2009-07-08 00:31 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 07月 06日

川沿いのレストランで

アミアン大聖堂シリーズ中休み。中休みだから昼飯にしよう。

フランスで、マトモなレストランで昼飯を食ったのは、アミアンが最初だった。
アミアン大聖堂から歩いて5分くらいのサン・ルー街で昼飯を食うことにしたのだ。
川沿いに何軒もレストランが並んでて、非常に風情のある一角なのである。

フランスのレストランやカフェやブラッスリーの入口には必ず小さい黒板が立ってて、
「本日の定食」みたいなのが手書きチョークで書いてある。
なぜかグニョグニョの筆記体で書くのがお約束みたいで、非常に読みづらい。
もっともフランス語だから、読めたとしても理解できっこないのだが。

イ課長が観察したところ、フランスのレストランの昼の定食は
①「前菜+メイン+デザート」のコースか、もしくは
②「前菜+メイン」
③「メイン+デザート」のどっちか  っていうのがパターンみたいだ。

①が一番高いのは当然として、②と③はどこでも必ず同じ価格。
フランスにおいては前菜とデザートというのはほぼ等価値とみなされてんだな。
entrée って書いてあるのがたぶん前菜 、plato っていうのがメインだと思われる。
ぐにょぐにょ手書きチョーク文字だけを頼りに、ここまでの認識に到達する間に
すでにイ課長は自分の脳の限界に近い観察力と洞察力をふり絞った(笑)。

まぁとりあえず、ここでは②の組み合わせでイッてみようではないか。
発音はわかんないからテキトウに言うしかないが、向こうも商売だ、わかるだろう。
いざとなったら指さし指さし。
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イ課長が入ったのは結局、写真中央の、ストライプ模様の日よけ屋根の店ね。
川ごしに大聖堂が見えるテラス席に座ると、ほどなくウェイターが寄ってくる。

ウ「ボンジュール ムッシュー」
イ「ボンジュール…あー… エントリ?(語尾上げ)えー… プラト? シルヴプレ」
ウ「ホニャホニャホニャ?」
イ「……???…………(あっ、お飲み物を聞いたのかも)えー…ビア」

これで通じた。フランス語による注文作業、無事終了。すばらしい語学力だ(笑)。
「前菜とメインください」って言うだけで、料理名は言わなかったわけだけど、
実際問題として黒板に書かれた entrée と plato の料理名はもうマッタク、全然、
ヒトカケラだに読めない。読めないんだから、言えっこない。
当然、このあとどんな料理が出てくるのかカイモクわからない。こりゃー楽しい。
(ちなみに、entrée って、本来はアントレって発音するらしい)
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メシを待つ間、アミアン大聖堂を眺めつつテラス席でビールを飲む。
「ああ〜…出張じゃないって、ノンビリしていいなぁ〜」という喜びにまた浸る。
今回の旅行はこの喜びに浸るために来たんだから、何度でも浸るのである(笑)。
おっと、ヒタってるうちに前菜が来た。おお?…これは…ナンだ?
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野菜とキノコの上に炒めベーコン?が乗ってる。うーむ…料理名の推測すらできん。
ややマリネっぽくて、オリーブオイルの風味が効いてて、なかなか美味しかったよ。
料理名が不明でもうまけりゃイイのだ。
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メイン登場。う?…バッテンの左はフライドポテトとトマトだ。それはわかる。
しかし右にある白いモノは何だ?ナイフを入れてみたら白身魚だった。
それにしてもまたやけに黒くなるまでイモを揚げたもんだなー。ポテト焼死体(笑)。
白身魚の方は非常に淡白なオアジ。濃厚なクリームソース(かな?)と調和して
こちらもなかなか美味しかった。

ビールをお代わりして、18€とか、そのくらいじゃなかったかなぁ?
20€超えたっけかなぁ?まぁいずれにせよ、約2000〜2500円ってトコか。
まぁこんなモンだろうと思うよ。ごちそうさまでした。
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ピカルディ地方の古都・アミアンの、川辺のレストランが並ぶサン・ルー街。
眺めもイイし、注文も通じたし、おいしかったし、大変ケッコウなランチでした。
ちなみに、写真を見てわかる通り、この川の中には常に人が立っているのである(笑)。
   
  

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by tohoiwanya | 2009-07-06 00:06 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 07月 03日

アミアン大聖堂 -その2-

さて、乞食のワキを通って(笑)アミアン大聖堂の中に足を踏み入れたイ課長、
「ゴシック教会に入って最初にいつもすること」をここでもした。つまり

「うーー…わーー…」と口を開けて天井までぐーっと見上げることだ。

何せ天井高43mだからねー、首を反らして見上げるのにも時間がかかる(笑)。
天井が「はるか天上」にあるかのように思える。いやシャレじゃないんだって。
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この日は天気が良かったから、明るい太陽が差し込んだときのゴシック教会が
どういう日照効果を狙って設計されたかがよくわかって非常に興味深い。
小雨模様で、中も暗く神秘的だったパリ・ノートルダム大聖堂とはオモムキが全然違う。

聖堂は基本的に入口は西向きに建てられる。もちろん多少はズレてるけどね。
だから太陽が東側にある午前中は入口とは逆、つまり聖堂の一番奥から日が射すことになる。
ほら、アミアン大聖堂の東の一番奥のあるあたりは陽光で光り輝いてみえるでしょ?
祭壇の周囲のコウゴウしさが、イヤが上にも強調されるってわけだ。
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さらにこうやって入口から聖堂奥を遠望すると、両側の側廊(天井の低いワキ通路)に比べ
身廊(真ん中の、天井の高い通路)の天井は天窓の効果で明るく見える。
しかも、その身廊の天井も奥の方ほど明るく輝くことになるわけだ、少なくとも午前中は。
すごい効果だよなー。
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信心深い中世の人だったら、コレ見ただけで「おお…カミさまがあそこにいらっさる」と
感じて思わずひざまずいちゃうのかもしれない。
バチあたりな現代のイ課長は採光の技術的なブブンに感心するばかりで
あまりカミさまに関して考える様子はなかった(笑)。

太陽の位置はステンドグラスの見え方にも大きな影響を与える。
下の写真のステンドグラス、3面あるうちの左の上方が一番明るくなってるでしょ?
午前中である以上、左側がすなわち東側になる。従って、このステンドグラスが南壁面に
作られてることが自動的にわかる。
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これは聖堂奥から入口の方をふりかえって見たパイプオルガンとバラ窓。
バラ窓は入口上方、すなわち西の方を向いてる。だから、この時間はまだ
バラ窓は「向こうからお日様に照らされた状態」にはなってない。
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ゴシック大聖堂の外側・内側をいろんな角度で日が照らすのを見るには、
昼前に行って太陽が東側→真南→西側と移動する時間がイイわけだな。
もっとイイのは朝から夕方までずーーっと見続けることだが、旅行者にはそんなのムリ。

今回イ課長が行ったゴシック大聖堂はパリ・ノートルダムも、アミアンも、シャルトルも、
ランスも、ぜーーーんぶ午前中の訪問だった。ま、しゃーないわな。
こっちだって都合ってモンがあるんだからさ。

というわけで、本日はアミアン大聖堂の内部、特にお日様の効果に関して。


アミアン大聖堂訪問記はまだ続くんだよーーーん。




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by tohoiwanya | 2009-07-03 00:11 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)