<   2009年 09月 ( 11 )   > この月の画像一覧


2009年 09月 28日

パリの赤い風車の下で…

アミアン大聖堂からパリ北駅に帰ってきて、サクレ・クールに行った日。

サクレ・クールのふもとに降りて、そのままアテもなくふらふらと歩いた。
割と庶民的な店が並ぶ道をずっと歩いてたら、そのうち店の様相がガラリと変わり、
大通りの両側にはSEX SHOPなんぞという看板が目立つようになった。

およよ、何だここは?パリの歌舞伎町なのか?

とはいったって、別にハンブルクの飾り窓じゃないんだし、どうってことはない。
まだ明るいし、ぜんぜん妖しげなムードもないから、そのまま歩いてたら…うお!
f0189467_025938.jpg

赤い風車があるやん!ここが有名なムーラン・ルージュか!
ははぁ〜…つまり、ムーラン・ルージュっていうのは歌舞伎町みたいなパリの歓楽街の
一角にドンと位置してたというわけだ。なーるほど。

歩き疲れたし、ちょっとこの辺で一休みするかってんで、ムーラン・ルージュのまん前にある
カフェに入った。例によって外のテーブルに座ってビールを頼む。
f0189467_0254293.jpg

のんびりとビールを飲んでると、面白い光景に出会った。
ちょうどムーラン・ルージュ前の大通りで何かの交通取り締まりをしてたんだよ。

スクーターに乗った青年が婦人警官に停められて免許証の提示を求められる。
「えー?オレ、なんもしてないスよ?」って言ってるのが聞こえてくるようだ。
f0189467_0261521.jpg

ところが婦人警官は彼の免許証を持ったまま車の中に入ってしまった。
おそらく、免許証番号を何かのデータベースと照合してるんだろうな。
「ちえーーー、ついてねぇなぁ…ったくよう」
f0189467_0263458.jpg

照合にはけっこう時間がかかる。なかなか免許証を返してもらえない。
「けっ、しょうがねぇから音楽でも聞いてよ」
f0189467_0271290.jpg

やっと免許証を返してもらい、無罪放免。彼はヘルメットをかぶって走り出す。
「ったく、冗談じゃねぇぜホントによ〜」
f0189467_0275856.jpg

そんな4コマ漫画みたいな光景がビールを飲むイ課長の前で展開していく(笑)。
何の取り締まりなんだかよくわかんないんだけど、とにかく二輪車をターゲットに
してるのは間違いないようで、この後も引っかかったライダーがいる。
彼は免許証を照合する婦警さんのそばまで言って何か交渉してるよ。
「ねぇ、急いでんスから、早く免許証返してくださいよ〜」てな感じかな。
f0189467_0284599.jpg

まったくバカバカしい光景の写真を撮ったもんだと我ながら思う。
しかし、こういうバカバカしい写真をわざわざ紹介したのは、ある目的があるからだ。

免許証を取り上げ、パトカーの中で番号を照合する。
フランスの警察官はこういうコトを日常的にやるようだ、というのは上の写真でもわかるけど、
実はムーラン・ルージュ前でこの写真を撮った翌日、イ課長自身が同じような目に遭ったのである。

警官に取り調べられた場所はシェルブールだった。
何だってまたイ課長が警官に…? そう思うでしょ? イ課長自身もそう思った(笑)。

その時の事情は次回の更新で明かされるのである。

  


[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-28 00:30 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 09月 24日

映画ヲタクの旅 -シェルブールの雨傘6-

街を歩きながら考えてみた。
シェルブールの雨傘という映画を全く知らない旅行者の目に、この街はどう映るかなぁ?
f0189467_0403379.jpg

イ課長としては想像するしかないんだけど、とにかく「小さくて、こじんまりして感じのイイ港町」
という印象を持つ人が多いんじゃないかと思う。
パリに比べりゃ圧倒的に田舎だけど、観光客がいないから静かで落ち着いてて、
地元の人たちだけのためにユルい時間が流れて行くような、のんびりした街だった。
f0189467_0411668.jpg

メシを食えそうなカフェもいっぱいあるけど、結局、海に面した店にした。
ここは傘屋のある建物からも歩いてすぐで、さっきこの辺を歩いた時に気づいてたんだよ。
f0189467_0421697.jpg

f0189467_0424670.jpg

店の名前は文字通りの「シェルブール港のカフェ」。
店内でもいいんだけど、せっかくだから外の席にした。
ちなみに、イ課長は今回のフランス旅行中に入ったカフェではほとんど外の席を選んだ。
やっぱ景色とか、道行く人とか眺めていたいじゃん。

もっとも、シェルブールくらいの小さな港町じゃ通行人だってそうあるわけじゃない。
たまに通る車の音と、あとはウミネコの鳴き声くらいしか聞こえてこない。



あーーーーーーーーー…


あーーーーーーーーー…



イ課長は、しみじみと幸福だった。


この映画を初めて観た中学生の頃は、自分がフランスに行って、この映画の舞台になった街を
訪ねるなんて夢のまた夢だった。

その中学生が、こんな中年男になって、とうとう来ることができたんだよ。

駅も、教会も、傘屋も、オペラ劇場も見ることができたんだよ。

ホントに良かった。来られて良かった。
万感の思いと共にコーヒーを飲み、メシを食ったよ。
f0189467_0461330.jpg

イ課長を無事にフランスまで運んでくれた全日空の飛行機にも
ストも事故もなく、ちゃんとシェルブールまで列車を運行してくれたフランス国鉄にも
そして、この街をこんな風に昔のまま残してくれたシェルブールの街の人たちにも
すべてに御礼を言いたい気分だった。

さて。メシも食ったし、そろそろ列車の時間も近づいてきた。駅に移動するか。
名残惜しいけど、そろそろシェルブールの街とお別れしないとな。

駅に向かって歩いていくと、こんな食堂の看板にこんなのがあった。「小さな雨傘」
f0189467_0471140.jpg

これもまた映画にちなんだ店名に違いない。
田舎の港町の人たちにとっては、40年以上前とはいえ、今でも愛されてる名画の舞台に
自分たちの街が使われたことがきっと自慢なんだろう。

おそらく、イ課長が死ぬまでに、この街を再び訪れることはないだろう。
でもこの街に来たことで、イ課長は死ぬ時に「思い残すこと」が一つ減ったのは間違いないよ。
 
f0189467_0483284.jpg

列車が動き出した。
ギイになったつもりで最後のシェルブールの駅の写真を撮った。
お別れだよ。シェルブール。ばいばい。


 

[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-24 00:49 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(22)
2009年 09月 22日

映画ヲタクの旅 -シェルブールの雨傘5-

いよいよ「その5」に突入したシェルブール旅行記。
こうなったら「最もシェルブールのことを詳細に紹介したブログ」を目指して
イ課長は今日も書くのである。

シェルブールの雨傘の映画の冒頭はセピア色の画面で港の風景が映し出される。
これを見ると、奥の方は海じゃなく、山があるように見える。
f0189467_0393162.jpg

どういう構造の港なんだろう?と思ってたんだけど、実際に行ってみてわかった。
この辺の「港の情景」って、実際には海を背にして陸に向かって撮影してるんだね。
つまり、これらのショットは港の、最も陸に入り込んだドン詰まりの部分ってことになる。
f0189467_0402154.jpg

f0189467_0404986.jpg

この映画を撮った当時にくらべると、この辺に停泊する船の数もだいぶ減って
ずいぶんサッパリしちゃったけど、この二つの写真で見比べると船の停泊所に面して
道があり、商店街があるっていう構造自体は変わってないことがわかる。
f0189467_0413068.jpg

映画の冒頭、セピア色の画面からカメラをずーっと手前の方にひいてきて
真上から見た石畳をバックにしてタイトルが映るんだけど、位置的に考えると
その撮影をやったのは、上の写真を撮るためにイ課長が立ったあたりのはずだ。
多少模様替えはされてるみたいだけど、この辺も基本構造は変わってないんだと思う。
f0189467_0422051.jpg

反対側、つまり外洋側を見るとこうなってる。
この、ずーーーーーっと向こうにはイギリスがあるわけだ。

駅の方向にはちょっとした山があって、テッペンには何か要塞みたいなものが建てられてる。
ノルマンディー上陸作戦があったことからもわかるように、この辺は第二次大戦の頃は
戦略的に非常に重要な地点だった。要塞の形を見るとあまり昔のモノには見えないから、
比較的最近のものじゃなかろうか。
f0189467_0463973.jpg

この辺の山の風景も映画には出てくるんだよね。
ローラン・カサールが妊娠したジュヌヴィエーヴを「お腹のコドモは私たちの子供として
育てましょう、どうか私と結婚してください」と、港を歩きながらカキ口説く場面で
奥の方にこの山が映ってる。
f0189467_0471135.jpg

こういうことって、実はシェルブールに行ってる時にはわからなかったんだよ。
日本に戻ってきて、いっぱい撮った写真と映画の画面を見比べると「ああ、ここはアソコだ」って
ことがわかってくる。

映画の最後に近い方で、ギイが商店街を走ってきて、カフェでマドレーヌと会う場面がある。
f0189467_0481745.jpg

f0189467_04954.jpg

f0189467_0493298.jpg

  
これはまず間違いなく、港に面したこの辺の店を色鮮やかに塗り替えて使ったはずだ。
監督のジャク・ドゥミーはすでに亡くなってるけど、鮮やかな色使いが好きな人だった。
f0189467_0502016.jpg

…だめだよ…とまりません、映画ヲタクが(笑)。

いやしかし、イ課長はこの後に欲を出して「男と女」の舞台となったドゥーヴィルに
移動しないといけない。そうそうシェルブールで恍惚とし続けているわけにはいかんのだ。

考えてみたら、朝6時すぎに起きて朝メシも食わず7:07発の電車に乗って来たんだ。
イ課長、腹ペコだ。とりあえず見るべきものは大体見たし、せっかくシェルブールに来たんだし、
港に面したカフェでゆっくりメシでも食おうよ。
(↑ようやく、正気を回復してきたようである)



[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-22 00:53 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(2)
2009年 09月 20日

映画ヲタクの旅 -シェルブールの雨傘4-

シェルブールに着いただけで正気を半分失い、
「シェルブール雨傘店」を見たことで残り半分の正気の大半も失ったイ課長。
残ったホンのわずかな正気をふり絞って街の中心部に歩いていった。

というか、未だボーーーッとした状態のまま彷徨したという方が近いかも(笑)。

傘屋の建物が残っていた場所っていうのは実はシェルブールの街のはずれの方に近くて
そこからフラフラと歩いてると、もっと人通りの多い商店街みたいなところに出た。
ふーむ…どうやらこの辺が街の中心部なんだろうな。
…てなことを考えながら歩いてたら、お?傘屋があるではないか!!
f0189467_1264227.jpg

これがネットでも紹介されてた、現在のシェルブールの雨傘屋であり、
「シェルブールの雨傘」聖地めぐりに世界中から来る観光客目当ての土産物屋だ。
f0189467_1271888.jpg

ほら、何と看板には日本語まで書いてある。ここだけちょっと観光地っぽいね。
そう考えると、この映画の舞台を訪ねてくる世界中のモノズキたちの中でも
日本人の割合がかなり多いことがうかがえる。ここにも一人いるくらいだし(笑)。

ブラブラ歩いてると、立派な劇場があった。
f0189467_1274831.jpg

小さな街だから、特に探さなくても街の中心を歩いてるとすぐ見つかっちゃうんだね。
この劇場こそ、ギイとジュヌヴィエーヴがオペラ「カルメン」を見てデートした、あの劇場なのだ。
f0189467_1285183.jpg

f0189467_1283036.jpg

正面ファサードなんて、小さな街の劇場にしてはものすごく立派だ。
映画の場面と比べてみると、もう全く、全然、これっぱかしも変わってないじゃん。
いやーーー、ここでギイとジュヌヴィエーヴがなぁ…あああ。

フランスの田舎の小さな港町・シェルブールなんてもう死ぬまで来られないはずだ。
ここまで来たら最後の正気を振り絞って、後悔しないように見られる可能性のあるものは
全て見ておこうではないか。
「撮影が行われたのはこの辺」という情報を持っていた最後の場所はオーブリー横丁。
出征の決まったギイとジュヌヴィエーヴが歩く路地だ。
f0189467_1293360.jpg

これもちょっと見つけるまでには時間がかかった。何せ細い道だから。
この辺かな?もう一つ先の道かな?って感じでウロウロしてたら、ほどなく見つけた。
f0189467_1295164.jpg

ここがまた異様に風情のある路地だった。
路地を抜けるとこんなトンネル?みたいなものの向こうに狭い広場がある。
まるで街から隠れたようなところに、隠れ家のようにシャレた家や店がまた並んでいる。
うひゃーーこういうトコ、住みたくなっちゃうなぁ。
f0189467_1302251.jpg

ああもう何だかドコもカシコもいいワ、シェルブールの街は。
映画に使われたところとか、そういうの抜きにしても、すごくいい感じの街だった。
大都会パリもいいけど、誰も知らないような小さな港町の風情もまたいいなぁ…。

みゃあみゃあみゃあ というウミネコの声を聞きながら、
ノルマンディー半島先端の港町ここに来られた喜びをシミジミと味わうイ課長なのであった。

  

[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-20 01:30 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 09月 16日

映画ヲタクの旅 -シェルブールの雨傘3-

シェルブール雨傘店。

この店名自体には大した意味はない。シェルブールって街にある傘屋サンってだけのこと。
「府中書店」とか「栄町精肉店」っていうのと同じことだ。

だが、この店の名前は世界中の映画ファンにとっては特別な意味を持つ。
…ま、正確には世界中の映画ファンのごく一部のモノズキにとっては、と言うべきだろうが(笑)。

あの映画の舞台になったあの店。
マダム・エムリーとジュヌヴィエーヴの親子でやってる小さな傘屋。
カトリーヌ・ドヌーヴがショーウィンドウごしにギイに手を振ったあの店。
f0189467_0384567.jpg

40年以上前に作られた映画に出てきたあの店。あの店が、今でも残ってる??
にわかには信じられない話だ。ホントに今でもあるの?

しかし、少なくとも2004年3月号の「Title」には写真入りでそう紹介されていた。
当時残っていたことは間違いない。だが、2009年にどうなのかは全く手がかりなし。
とにかく「そのあたり」に行ってみて、ひたすら探すしかない。
何せお古い建物なんだから、その後取り壊されてる可能性だって当然ある。
今でもあるか、ないか。こうなるともう賭けに近い。

トリニテ教会を出たイ課長は大まかな地図を頼りに「おそらくこの辺」と思われる路地に
入ってみた。古い、小さな建物が軒を連ねている。ああ…ダメだ、すでにドキドキしてきた。

この辺かな?こっちかな?…もっと奥かな?その辺の路地をウロウロ探すんだけど、
それらしき店が見つからない。おかしいな…あるとすればこの辺のはずなんだが…。
ドキドキしつつ、一方ではだんだん不安になってきた。ホントにあるのか?
「この辺のはず」っていう路地を行ったりきたり…。

突然、発見した。
f0189467_035715.jpg

なぜ見つけるのに時間がかかったか、わかったよ。
イ課長はこの場面、傘屋は海を背にして左側にあるんだと思い込んでたのだ。
街の奥から海の方に向かってギイが自転車に乗ってくる…何となくそう思ってた。
だから探す時もソッチ側を中心に探してたんだけど、実際には逆だったんだね。
この画面の奥が海なんだ。ギイは海ガワから自転車に乗ってきたんだよ。
当然、店があるのは海に向かって左になるわけだ。
f0189467_0355697.jpg

右側の歩道を歩きながら道の左側を探してたら、トツゼン、今自分がいる右側の歩道の
目の前にこの店があるのに気づいた。
ちょっと大げさに言えば「突然、周囲の物音が何も聞こえなくなった」という感じ。
衝撃的な感激。ああ残ってたんだ。あったんだ。それを見つけられたんだ。
f0189467_0363611.jpg

今はパッチワーク・ブティックになってるというのはその通り。
しかし店の上の看板は映画の記念に「シェルブール雨傘店」のままだ。
店の入口脇にもこんな記念のプレートが貼ってある。
f0189467_037072.jpg

映画でギイがいた場所と店の位置関係はこうなる。映画の通りだ。当たり前だ(笑)。
f0189467_0373143.jpg

実際に傘屋をこの目で見るとイ課長はその場で失神するか失禁するか、
はたまた感極まって泣き出すかと恐れていたけど、意外に冷静だった。
とにかく人通りがほとんどなくて静かでさぁ、あたりがしーん…と静まり返ってて
非現実的な幻想を見ているような気分になっちゃったんだよね。

ぼーーーーー… 感激というよりは、そういう状態だった(笑)。

ぼーーー… でも これで 今回のフランス旅行における最重要「いきたかった場所」の
そのまた最重要「みたかったたてもの」をみられた ことに なるんだよ。

うわーーーー…  しんじられない すごーーーい よかったなーーーー。
さて いかちょう つぎわ…どこに…いこうかなぁ…

(↑いや、あの時はホントにこういう感じだったんだよ(笑))
 
 

[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-16 00:39 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(4)
2009年 09月 14日

映画ヲタクの旅 -シェルブールの雨傘2-

シェルブールに着いただけで、すでに半分くらい正気を失ったイ課長。
残り半分の正気を保っている間に、今後の行動計画をザッと考えてみた。

とりあえず、まず教会から行ってみようではないか。
地図を見ると、教会は海沿いの道の近くに建っているっぽい。
海沿いの道をずっと歩くだけなら道に迷う心配もないし、発見しやすいはずだ。
うむ。実に冷静沈着かつ合理的な計画ではないか。

ところが、道に迷った(笑)。
正直に海っぺりの道をずーっと行けば良かったんだけど、街があまりに魅力的なもんで、
ついフラフラと「街を突っ切って行こう」などと考えたら、たちまち迷っちまった。
さっきまでの冷静沈着さをアッという間に失うイ課長。
f0189467_0301179.jpg

だってさー、こじんまりとした街のたたずまいがとにかくイイんだもん。
車が1台通れるくらいの細い道が入り組んで、小さな家や商店が並んでるところに
ポンときれいな街路樹とか植え込みとかベンチなんかがあったりするんだよね。
こんなところを歩いているうちにハッと傘屋の建物を発見できちゃうんじゃないか?
なんて考えて、街の中を通って教会に出ようとしたんだけど、しょせん無理だった。
いったん海沿いの道路まで戻って、再度教会を目指す。

うおーーー!あった!あったありました!
イ課長は映画で使われたトリニテ教会を見つけました。残ってました。感激です。
ありがとうございます、皆さんのご支援、ご声援のおかげです。
f0189467_0305297.jpg

建物側面にフライング・バットレスがあるから、どうやらゴシック様式の教会。
ひょっとするとすごく由緒ある、古い教会なのかもしれない。

映画の中では、ジュヌヴィエーヴはギイのコドモを懐妊しつつ、この教会で
裕福な宝石商ローラン・カサールと結婚するんだよ。あの場所だよ、あの教会だよ。
そして今自分がその同じ場所にいるんだよ。あああああこんなことがあっていいのか。
f0189467_03221100.jpg

結婚式を終えたカトリーヌ・ドヌーヴがウェディング・ドレスのまま外に出てくる場面。
教会の正面入口は当時も今も全然変わってないのがわかる。
f0189467_08047.jpg

f0189467_033546.jpg

せっかくだ。中に入ってみよう。
うわー…明るい外から中に入ると真っ暗に見える。正面の祭壇が神秘的だ。
中にはだーれもいない。教会内に響くのはイ課長が歩く靴音だけ。
f0189467_03355100.jpg

こうしてみると、ホントに小さな教会なんだね。
ノルマンディー地方の小さな港町に昔からある、こんな小さな、古〜い教会で
ジュヌヴィエーヴの結婚式が、エリーゼの葬式が行われたわけか。うーむ…

いやーーー感激だ。自分がいまココにいることが信じられない。
おなじみロウソク寄付コーナーがあるから記念に寄付していこう。
f0189467_035190.jpg

長いロウソクに火をつけて立てる(写真左の長くて新しいヤツがイ課長ロウソク)。
投入口のついた、貯金箱みたいな金属の箱の中に2ユーロ硬貨を落とす。 


からんッ


例によって、コインが落ちる金属音が小さな鐘のように教会内に響きわたった。

…さてと。地図によると教会から傘屋の建物はかなり近いことになってる。
次はいよいよシェルブール傘店の建物を探しにいこうではないか。

  

[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-14 00:35 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 09月 11日

映画ヲタクの旅 -シェルブールの雨傘1-

いよいよ始まりました、映画ヲタクの旅・シェルブールの雨傘編。
「シベールの日曜日」と「男と女」はどっちも-その3-くらいで済ませたけど、
今度ばかりは何回続くのか、イ課長にもわからないのである(笑)。

もう散々書いたから繰り返さないけど、とにかくシェルブールの雨傘という映画はイ課長にとってあまりにも
特別な存在であり、その映画のロケ地をこの目で見、この足で歩くことは、あまりにも重要なコトだった。
初めてフランスに行ったイ課長が、ソレをしないで帰るということがあり得ようか。

だから、ノルマンディー半島突端の港町・シェルブール訪問計画は今回のパリ旅行の中でも
当然、最重要事項。もし列車乗り間違えたとか、フランス国鉄のストとかでシェルブール行きに
失敗したら、イ課長は失望と絶望と悲嘆のあまり発狂したに違いない。

5月19日 07:07サン・ラザール駅発。シェルブールまで約3時間の鉄道の旅。

列車に乗ってるときからすでにイ課長の心はややフワフワ状態。
「本当に自分はこれからシェルブールに行くんだろうか?ほんとうに?」
半信半疑でソワソワして、早起きしたにも関わらず全く眠くならん。
当然、列車の中ではiPodでシェルブールの雨傘のサントラを聞いてたのは言うまでもない(笑)。
f0189467_23542141.jpg

フワフワしたイ課長を、SNCFの列車はチャンと時間通り終点のシェルブールに運んでくれた。
列車が着く。シェルブール駅だ。当然だ。…いやだがしかし、こんなことがあっていいのか?
だって…だってここは…シェルブール駅だよ?ええええ駅なんだよ?あの!
ジュヌヴエーヴとギイが涙で別れたあの駅だよ?!そこに自分が立ってんだよ?!
ああああああこんなことがあっていいのかーー!
(↑無事シェルブールに到着しても結局はうれしさのあまり発狂したようである)
f0189467_23551092.jpg

f0189467_23553028.jpg

映画ではカメラは列車ガワの視点に近い。駅舎やホームが、そしてカトリーヌ・ドヌーブが
どんどん遠ざかって小さくなるのがずーっと捉えられている。
この映画を観た人には忘れられないシーンだ。
f0189467_2356794.jpg

驚くのは、ホームや駅舎が驚くほど映画の当時の面影のまま残っていることだ。
新駅舎が出来てはいるんだけど、映画に使われたレンガ製の旧駅舎が今でもチャンとある。
いやー…残ってたんだぁぁぁ。この映画を愛する者にとって嬉しすぎるこの事実。
f0189467_11434526.jpg

f0189467_2356439.jpg

駅で何枚か写真を撮り、次にしたことはドゥーヴィルまでの切符を買うこと。
一応、旅行者として最低限の正気と冷静さは保つイ課長なのである。

駅から街に出る。するともうすぐにヨットハーバーが見えてくる。
あああああああああああ!!(←一瞬のうちに正気と冷静さを失う)
f0189467_15105424.jpg

この辺はたぶん復員したギイがヤサグレて歩いたあたりだよ!
で、ジェニーのいる酒場に入るわけだが、それはこのあたりで撮ったんじゃないかなぁ?
何せシェルブールなんて小さな港町だ。ドコもカシコも映画で見たことがあるように思えてしまう。
あああもうダメ正気でいられない、どうしたらいいんだ。
f0189467_23581154.jpg

今回、シェルブール訪問に関しては文芸春秋社のTitleっていう雑誌が極めて重要なガイドになった。
この雑誌の2004年3月号が「映画で旅するフランス」っていう特集で、トホ妻がその本を
持ってたんだよ。このコトに関してだけはトホ妻を良妻のカガミとして崇めなければならない(笑)。
その特集にはシェルブールの雨傘についても書かれてて、映画に使われた主要施設が
ドコにあるかを示す、ごく簡単な小さ〜〜い地図も載っていた。これが唯一の手掛かり。
この本がなければシェルブールの街に行ったはいいものの、傘屋や教会がどの辺にあるのか、
サッパリわからなかった。

この本のおかげで映画に使われた傘屋の建物が(少なくとも2004年には)残ってることは知ってたし、
その大体の位置がどのあたりなのかもわかってた。
同様に、カサールとジュヌヴィエーヴが結婚式をあげた教会の大体の位置、
ジュヌヴィエーヴとギイが「カルメン」を見たオペラ劇場の大体の位置、
出征が決まったギイがジュヌヴィエーヴをつれて歩いた路地の大体の位置…
すべて「大体の位置」はわかってたのだ。だが正確な位置となると…。

雑誌に載ってた小さな地図のコピーだけを頼りに、「大体の位置」まで行って、
あとは自分の目で探すしかない。果たしてうまく行くのであろうか…?

というわけで、「映画ヲタクの旅・シェルブールの雨傘編」は-その2-につづく。
このペースじゃ、とても3回ぐらいじゃ終わらんわな(笑)。



[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-11 00:03 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(10)
2009年 09月 09日

パリ行く人々 -バスティーユ広場編-

パリジェンヌはオシャレでちょっとタカビー…というイメージがある。
パリジャンはキザなシャレ者…というイメージもある。

実際にパリに行って、「パリ行く人々」をワンサと観察したイ課長としてはだね、
こういった既存のイメージに対して、ハッキリとこう言いたい。
パリジェンヌ、パリジャンたちに対する上述のようなイメージはだねぇ、



まったくその通りなんだよ と。

いやもうね、コレにはイ課長、率直に言ってたまげました。
イカした個性派男優・個性派女優がそこらじゅうにゴロゴロしてるような感じなんだから。

日曜にヴィル・ダヴレーから電車に乗ったら、同じ車両に4人の若い男がいた。
全員黒いスーツに白ワイシャツに黒ネクタイという、やけにジミな服装だ。
4人で大声で話してダハダハ笑ってる姿はあまり上品とも知的とも言えない。

ところが、この4人のスーツ&シャツ&ネクタイの着こなしが実にイイんだ。
日曜のミサか、それとも葬式か、とにかく黒スーツを着る本来の目的が済んで、
電車の中ではネクタイなんかも少しゆるめて崩したカッコになってるんだけど、
崩しててもちゃんとオシャレに見える。「人じゃなくスーツが歩いてる」的な貧弱感が全くない。
シックな黒のスーツが見事に似合ってる。4人全員がそうだっつうんだから驚く。

しかもこの4人の顔が、またやけにイイんだこれが。憎たらしいことに。
さすがにアラン・ドロンとまでは言わんが、ジャン・ポール・ベルモンドクラスは
十分クリアしてる。全員ヴァンサン・カッセルよりはレベル高かったと思う(笑)。

もちろん、女性もみんな実にキレイでオシャレでカッコいいんだよ。
さすがにカトリーヌ・ドヌーヴとまでは言わんが、オシャレに決めたエマニュアル・ベアールや
サンドリーヌ・ボネールがそこらじゅう歩いてるような感じ。
シャルロット・ゲンズブール程度の女は相当ゴロゴロいると言っていい。

どうしてパリの連中ってオシャレでカッコ良く見えるんだろう?
パリで「パリ行く人々」を観察しながらイ課長なりに考えてみた。

単に顔の造作がイイっていうことより(そういう側面も皆無じゃないと思うが)要するに
「自分はどういうカッコが好きで、どういうカッコが似合う」かを明確に把握してるから
なんじゃないかなぁ…?なんて思った。だからみんなオシャレに工夫と主張があり、
従ってそれぞれに個性的でカッコ良く見えると。これがイ課長の仮説。


パリのバスティーユ広場の階段の上から道行く人を望遠レンズで“定点観測”してみた。
撮影者の好み上、やはり被写体は女性が多くなるのは避けられないが(笑)。

下の写真の、白いホルターネックの女子は広場で誰かを待ってるっぽかった。
このショットだと顔コスッて眠そうだけど(笑)、歩いてる姿は実にカッコ良かった。
f0189467_002115.jpg

こちらはサングラス姿のマダムが、やはり待ち合わせっぽい。
ことさらオメカシしてるって感じは全くないんだけど、見た感じは非常にオシャレに見えるよね。
f0189467_00468.jpg

おっと、こっちじゃ学生っぽい二人連れが何かをモグモグ食いながら歩いてる。
左の女子の、シャツとスカーフと、そして肩にかけてるバッグを紫でまとめた
カラー・コーディネートに脱帽だぜ。右の女子の服の色使いもいいね。
f0189467_011617.jpg


この彼、フードかぶってるから撮影したときは顔がよく見えなかったんだけど、
後で見たらカッコいいんでビックリした。これまた、紫の帽子とシャツが実に効いてる。
しかもカメラ目線だ。撮られてるのわかったのかな?
f0189467_02645.jpg

しかし、バスティーユ広場での定点観測で最も気に入ったのはこのコだ。たぶん高校生くらい?
f0189467_023017.jpg

イ課長のすぐ近くに座り、たった一人でメシを食い始め、そのうちリンゴを丸ごと
ガシガシかじりだしたんだけど、そのヒン曲がった性格が顔に表れてる具合が実にイイ(笑)。
まるで「性格ヒン曲がり少女の青春」っていう映画の一場面でも見てるようだよ。
あたりをニラミつける、その目つきの悪さがもうサイコウ。絶対、クラスに友達少ないに違いない。
いやー、何て魅力的なコなんだろう(笑)。写真がシャープに撮れなかったのが残念だ。

ことホドさように、パリの人たちはみんな見てて面白い、なぜか絵になる。
「めかしこむ」という意味でのオシャレとはちょっと違うんだけど、それぞれに
実に個性的で、見てると飽きない。

この定点観測は他の場所でもやってみた。その2をお楽しみに。



[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-09 00:08 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(2)
2009年 09月 07日

クリュニー中世美術館

観光客でギュムギュム混んでる有名メジャー美術館には行かなかったイ課長だが、
ギュスターブ・モロー美術館みたいな穴場的ミュージアムにはいくつか足を運んだ。
その一つが5月20日の水曜日に行った「クリュニー中世美術館」なのである。

この時、イ課長はコトサラこの美術館が見たかったというわけじゃないんだけど、
ちょうどトイレに行きたくなったところだったので、じゃ、ココを見学するついでに
トイレに行きゃいいや、ってんで入ったんだよね。
…いや、正直に言おう。ここではまず真っ先にトイレに行き、それが済んだらついでに
中世美術でも観るかと思ってたんですよ、あーそうですよ主目的はトイレだったんですよ(笑)。

入場料を払って中に入る。
ワンサとある展示物は後でゆっくり観るとしてとりあえずトイレを…トイレトイレ…

…ないんだよ、トイレが。
実はこの美術館、中世から残る修道院だか何だかをそのまま美術館として使ってる。
だから、非常口とかトイレとか、普通の近代建築なら当たり前にある設備が当たり前に存在しないみたいだ。
トイレを探して美術館の中を右往左往するんだけど全然ない。困った…事態は徐々に切迫してきた(笑)。

展示室の一番奥と思われるあたりまで行ってもトイレの表示はどこにもない。
今きたルートをまた戻って探す。え?展示物?いまね、イ課長はそれどころじゃないの。

とうとう入口に戻ってきちまった。仕方ない。こうなったら係員に聞こう。
「あー…ふぇあ いず とあれ?」
最後のところを「トアレ?」と言えば、後が何語でも向こうはわかってくれる。
あっちの方だって指をさす。え?あっちって…建物の外にあるのか?

いったん建物の外に出て探す…が、ない。ヲイ、いくら中世の建物を使った美術館とはいえ
公共建築物なんだからトイレくらい用意したらどうなのだ、フランス人!

事態はかなり切迫してきた。外にいた係員にもう一度聞く。「とあれ?」
すると今度は建物の中を指さすではないか。どうなってんだ?

結論から言うと、クリュニー中世美術館のトイレは入口近くの、非常にわかりづらい階段を
降りたところにあった。これは見つけづらいワ。普通に「化粧室→」みたいな表示が
全然ないんだもん。あーでも助かった。

…というわけで、トイレを済ませたイ課長はようやく落ち着いて華麗な中世美術を
鑑賞するココロモチになることができたのである(笑)。

この美術館の一番の呼び物は「貴婦人と一角獣」っていうタピストリーだ。
フランスに国宝制度があるのかないのか知らないけど、まぁ間違いなく国宝級の逸品。
ギュスターブ・モローがこのタピストリーに触発されて絵を描いてたっけなぁ。
実物を観ると保存状態が良くて、色彩がキレイに残ってるのに感心する。
f0189467_015785.jpg

こんな木彫も展示されてた。これ、おそらくどこかの教会の“読書台”っぽい目的で
作られたものじゃないかな。町の職人シリーズ。アミアン大聖堂にもこれと同じような
木彫が椅子の肘掛けにあったんだけど、観光客が入れない場所だったんだよね。
同じようなものをココで観られるとはラッキー。
f0189467_044148.jpg

といった感じで、展示物も大変立派なものだけど、ココの場合はやはり中世の建物
そのままという展示空間自体が素晴らしい。展示物よりも展示室の方に目がいっちゃう。
f0189467_05897.jpg

ここも素晴らしかったなぁ。自分がインディ・ジョーンズになって中世の遺跡発掘に
立ち会っているような気分になってくる。
f0189467_052652.jpg

とはいえ、イ課長にとってクリュニー中世美術館の印象として最も強く残ってるのは
「トイレを探して右往左往した場所」っていうコトなんだけどさ、結局(笑)。
 



[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-07 00:05 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(4)
2009年 09月 04日

不良チンピラとのタタカイ

今日は、今回のパリ旅行で唯一体験した「不愉快な出来事」の話を書くのである。
それは5月21日木曜日の午後、シャルトルで発生した。

大聖堂を見終わってシャルトルの駅に戻る途中、突然若い男が寄付を要求してきた。
たぶん高校生くらい。ヘタな英語で「身体障害者のために寄付を」とか何とか言いながら
寄付&署名の台帳をイ課長に向かって突きつける。
台帳見ると、いろんな国のいろんな名前で署名がしてあるよ。

しょうがないなぁ…その時点ではまだあまり怪しまず、台帳に「Japan  Ikacho」と書いて
ポケットから2ユーロコインを取り出して渡した。

するとどうよ(その1)。そのクソガキ野郎は「2ユーロじゃだめ!」と騒ぎだし、
署名台帳に勝手に「5ユーロ」と自分で記入してイ課長に5ユーロ要求するではないか。

ここでハッキリわかった。こいつら、観光客相手の単なるタカリじゃねーかよ。
てめぇらみたいなクソどもにやる金は一銭も持ってないんだよ、イ課長は。
「No! No more Money!(これ以上のお金はナシ!)」と英語でキッパリ拒絶したら
そのクソガキも引き下がっていった。まったくもう…

外人観光客相手に、常習的にタカリまくってるヤツなのは間違いない。
最初、「フランス語わかりません」と言って通りすぎようとすると、そのクソガキは
イ課長の行く手を強引にさえぎって何とか寄付させようとするんだからね。
あまり考えず最初に2ユーロ寄付したことを激しく後悔しながら、列車に乗った。

パリ行きの列車は空いてたから、イ課長の乗った車両には誰もいなかった。

するとどうよ(その2)!
走ってる列車の中でまたヘンな男が現れて「身障者のために寄付しろ」と言いながら
見覚えのある寄付&署名台帳をつきつけてくるではないか!!
シャルトルの駅前で会ったときによく顔を見てなかったけど、さっきと同じヤツだろヲマエ?
同じ相手にタカりに来るとは、どこまでバカなんだ。

こうなるとイ課長も態度を硬化させるよ。
「私はすでに金を払った!」と英語で答えてガンとして金を払うのを拒否し、そこから押し問答。

一度は引き下がったかに見えたんだが、しばらくするとまた現れやがった。
今度はクソアマをひきつれての二人づれだ。二人ともいかにも頭カラッポで品性下劣そうな、
絵に描いたようなクソガキカップルだ。男の方が「フォーハンディキャップピーポー」とか騒ぎながら
イ課長の顔の下に台帳を突きつけてくる。これはイ課長の視界をさえぎるためだったと思われる。

「もう払ったって言ってんだろ!アイヴ、オールレディ ペイド マネー!」と
イ課長が激しく拒否すると、今度は英語もロクにわからぬクソアマが寄ってきやがって
「マネーマネー!そうそう!マネー払ってちょうだい!」とか何とかアイソ笑いを浮かべながら
脇に置いたイ課長のバッグにソッと手を伸ばしてくるではないか。

さぁ、こうなるともうイ課長も完全に戦闘モードだよ。
Hey!」と大声で叫んで自分の荷物をモギリ取り、
席を立って別の席に移動した。
だがマズいことに、イ課長が移動した先の席は誰もいない先頭車両の端っこの席だったのだ。

するとまぁた来やがった。何とシツコい!フランスクソガキ・タカリ軍団の異常な執念。
今日のアガリが少ないから、何としてでもセビリ取ろうってことか?

そうなるとコッチも異常にケチになる(笑)。絶対に金なんて払うもんか。大声で拒否し続ける。
だが向こうも“覚悟”を決めて、何としてでもイ課長から金をまきあげるつもりらしい。
何度も言うように車両には誰もいない。異常にしつこいクソガキがイザとなったら
暴力に訴えてでも…と思ってた可能性はあるし、イ課長もそうなりそうな危険な気配を感じた。

その時だ。そのクソガキがハッとイ課長の向こうを見た。
この時、イ課長の背中のツイタテの奥には実は1等席があって、その1等席に
乗客が一人寝てたんだよ。あまりにワァワァ騒がしいんで、彼が身を起こして
1等席からこっちを覗き込んだんだな(背中側だからよく見えなかったが)。

クソガキどもは「他に乗客がいる」ことに気づいて、急に引き下がっていった。
1等席にあの乗客がいなかったら、イ課長がどうなっていたかはわからない。
もちろん、その後イ課長は再度席をかわって、他に乗客のいる車両に移ったのである。
また来るかもしれないと思ったからね(結果的にはもう来なかったが)。

ショボい田舎町。でも大聖堂があるせいで外人観光客だけは多いシャルトル。
そんな外人観光客たちが今日もまたシャルトルでヤツらにタカラれているんだろうなぁ…。

今後シャルトルに行く人のためにも、このことは声を大にして言っておきたい。
シャルトルに行くと、街でヤツらに遭遇する可能性がある。高校生くらいのチンピラ男女だ。
しかしもっと危険なのは、パリに戻る電車もヤツらの“営業エリア”であるということ。

シャルトルからパリに帰る車中では絶対に他の乗客の近くに座った方がいい。
そして、もし車中でヤツらが攻めてきたら、とにかく大声で拒否し続けることだ。
もし女性だったら、もう構わないからどんどん悲鳴でもなんでもあげちゃえ。
騒ぎを聞きつけて車掌でも来たら、しめたモンだよ(ヤツらが不正乗車なのは間違いない)。
とにかく、大声でひたすら断固拒否し、乗客&車掌がイヤでも注目するような状況に
しちまうのがいい。イ課長の体験から言えるのはそういうこと。
貧乏性イ課長はこういう時、金を払って済ませようという発想が湧かないのだ(笑)。

移動も宿泊も観光も、基本的には何のトラブルもなく幸運に恵まれた今回のパリ旅行。
旅行中に接したフランス人も基本的にはみんなイイ人ばかりだった。とはいえ、やはり
こういう目にも遭ってしまうわけだ。あー、いま思い出してもムカつくぜ。死ね!シャルトルクソガキ!

フランスに行ったら世界遺産のシャルトル大聖堂を見たい人は多いはずだ(イ課長自身そうだった)。
でもシャルトルに行く時は十分注意してね。ヤツらはまだいるはずだ。

というわけで、今日は「唯一の不愉快体験」の話でした。下はシャルトルの駅の写真ネ。
次回からはまた楽しい旅行記に戻ります(笑)。
f0189467_0175598.jpg


 

[PR]

by tohoiwanya | 2009-09-04 00:26 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(4)