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2017年 10月 06日

バガンが世界遺産ではない理由

ヤンゴンからいきなりマンダレーに話が飛んだから、この際さらにバガンに飛ばしてしまおう。
いずれバガンの話はたんまりと書くわけだけど、本日は、まぁバガン遺跡の背景説明みたいな
感じかな。おなじみの「理由」シリーズ(笑)。

バガンについて詳しくご存知の方は少ないと思う。ここはカンボジアのアンコール遺跡、
インドネシアのボロブドゥールと並び、「世界三大仏教遺跡」とされている場所なのだ。
三つの中ではおそらく知名度という点では一番低いんだろうと思う。

バガン遺跡の最大の特徴は超巨大遺跡がドンとあるっていうんじゃなくて、広大なエリアに
散らばった大小様々な寺院仏塔群なのである。その数約3,000(昔はもっとあったらしい)。
緑の平原に無数の仏塔が林立するサマはまさにバガンだけが見せてくれる絶景・奇観で、
それはもう素晴らしかったですよ。
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見る者に圧倒的感動を与えてくれるバガンの大仏教遺跡。
だが意外なことに、ここは世界遺産に登録されていないのだ。

なんで?世界三大仏教遺跡の他の二つはとっくの昔に世界遺産だろ?
バガンだけ何でダメなのさ?ドコがいけねぇっていうんでいッ!両方見たイ課長が言うがな、
バガンはアンコール・ワットに勝るとも劣らねぇぞ?もしかしてヒネクレ軍事政権がユネスコに
申請してなかったとか?・・・いや、実は申請したけど却下されたらしいのだ。なぜなら・・

①あろうことか遺跡群の中にゴルフコースとか、展望タワーを作っちゃったから。
 これはイ課長も「ああ何てバカなことを」と思ったよ。ゴルフコースは高さがないから
 まだいいが、遠くにぽこっと建ってるのが見えちゃう展望タワーは最悪。これのせいで
 景観が損なわれてると言われたら反論できまい。地元の評判もよくないらしい。当然だ。


②遺跡の修復が「元の通り」じゃなく、近代的材料・工法でなされた部分があるから。
 これはさらに大きな問題らしい。遺跡自体の歴史的価値を損なう修復はマズいよ。
 ・・と言いたいところだが、もうすでに相当あちこちやっちまったらしいんだな。
 素人目にはわかりづらいけど、こんな風に赤いレンガ壁と装飾との継ぎ目がやけに
 不自然な箇所とか、「あれ?」と思うような修復がところどころ目についたのは確か。

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①はミャンマー軍事政権の悪行の一つといわれる。
ナチス並みに「何でも悪いことは軍事政権のせい」とされてるけど、かつて遺跡の周りに
びっしりある掘っ立て小屋を強制移住させてニューバガンの町を造り、遺跡を今あるように
キレイに整備したのも軍事政権らしい。功罪ともにあるといえるだろうけど、展望タワーは
罪の最たるものだとイ課長は思う。

バガン遺跡は他にもいろいろ災難に遭ってるんだよ。たとえば地震。1975年の地震では有名な
仏塔が倒壊したりしたし、2016年、つまり去年も大きな地震があって、かなり多くの仏塔に
被害があったらしい(写真は時事ドットコム)。去年そんな地震があったなんて知らんかったよ。
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ただ、軍事政権時代にズサンに進められた修復箇所(コンクリート使ってたり)が地震で
かなり壊れたおかげで、逆にチャンとした修復をやり直しやすくなったなんていう意見も
あるらしい。いろいろ複雑みたいなんだよ、バガン遺跡の修復に関する事情は。

イ課長の予想では、いずれユネスコとミャンマー政府の間で“落としどころ”の調整がつき
バガン仏教遺跡は世界遺産に登録されると思う。これだけの遺跡だもん。ユネスコにしたって
登録してあげたい気持ちはヤマヤマなのだが・・・じゃないかと思うんだよなぁ。
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ミャンマー政府との調整はずっと続いてて、最近ではタワーや修復の問題より、今後の
保存方針が焦点だという話も読んだ。ミャンマー政府は眺望を楽しめる場所を作るために
人工丘を作りたいとか何とか・・ねぇ、あの展望タワーで一度懲りてるんだからさぁ・・
なんか新しく作るのはやめなよ、もう。

バガンの仏塔の中には上に登れるところがいくつかある。シュエサンドー・パゴダなんかが
その代表なんだけど、最盛期には朝日や夕日を見るために千人(!)が登楼して危険だから
登らせないようにすべしという意見もあるらしい。せ、千人ってスゴすぎます。

幸いイ課長はガラ空きオフシーズンに行ったから、朝日鑑賞の観光客なんて100人もいなかった。
でもいずれバガンが世界遺産に登録され、観光客が押し寄せれば千人じゃきかなくなるかもしれん。
観光客が転落死なんてことも・・パゴダの上層部回廊って手すりないからねぇ。
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果たしてバガン遺跡は世界遺産に登録されるのか?昨年の地震のせいで、現在バガンの仏塔群は
あちこち修復真っ盛りだったけど、それはチャンとした修復方法でなされているのか?これからも
観光客はパゴダに登って朝日や夕日を鑑賞し続けることができるのか?さらに、今後人工丘なんて
ヘンなものが出来たりすることはないのか?バガン遺跡の今後については不安要素がつきない。

世界に二つとなき光景が広がる仏教遺跡・バガン。何度も言うがここは本当に素晴らしかった。
バガンが登録されていないことは世界遺産という制度の損失ではないか、とすら思う。
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と同時に、バガンにはあんまり新しくアレコレ作らないでほしいとも思うイ課長なのである。
危険だから登楼させるな問題とかもあるし、もしかすると、世界遺産に指定されて混む前に
早めに行って、仏塔の上からあの絶景を味わった方がいいのかもしれないスよ、バガン。
 
 

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by tohoiwanya | 2017-10-06 00:01 | 2017.08 ミャンマー・タイ旅行 | Comments(0)
2017年 10月 04日

マンダレーの暗い夜

ヒンの話をしたら続けてヒンの話をしたくなった。ただし舞台は突然マンダレーに飛ぶ。

ミャンマーに限らず開発途上国は基本的に早寝早起きで、夜は早い。
ヤンゴンじゃ9時前なのにもう多くの商店が店じまい。おかげでイ課長はヤンゴンでは缶ビールや
食い物が買えず、とても悲しかった(笑)。「夜すぐ暗くなる」のはミャンマー第二の都市である
マンダレーでも似たようなものなんだけど、そのマンダレー最初の夜のこと。

マンダレー最初の夜は寝過ごしから始まった。
昼間バガンから長距離バスで移動し、その後ウーベイン橋を見に行き、ホテルに戻って
ちょっと昼寝して、起きたら夜の8時半。バンコクなら「夜はこれから」って時間だ。

だがここはバンコクじゃないの、マンダレーなの。
時計を見たイ課長はガバッと跳ね起きたよ。8時半じゃどこも店開いてないんじゃねぇか?
晩メシ食いはぐれたか?と思ってあわてて外に出たら・・うーん・・やっぱ町は暗い。
どっかに開いてるメシ屋ねぇかー?
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8時半なのにもう照明のついた店はあんまりない。メシ屋めし屋・・・・。
うろうろ徘徊したら、インドカレーの店がポツンと開いてた。カレーか・・ヒンはもうけっこう
何度も食ったから別のもの・・なんて言ってられん。この際メシを食うことが重要なのだ。
テーブルについてチキンカレーを注文。やれやれ、メシ食い損ねなくて済んだ・・。

ほどなくカレー・・というかヒンが運ばれてきた。うわーー品数多いねー。
ヒンを頼むとメシとカレー以外に漬け物やら何やらいろいろ出て来るのはわかってたけど、
この店は屋台じゃないせいか、品数が特に多い。
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まずこのトリがすごい。モモ肉ひとつ使ったくらいの量ある。これまで食ってきた
どのチキン・ヒンより圧倒的にボリュームある。周りが真っ赤なラー油っぽい状態なのは
インドめし屋といっても油たっぷり、地元「ヒン風」の味付けってことだろうな。
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こっちはカレースープ状のものと、野菜の和え物状のもの、カップには酸っぱいスープ。
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これもまた別の野菜和え物・・・っていうか葉っぱの和え物?
この葉っぱも食うのかい?
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メシはこの金属製の器にたっぷり入ってるからいくらでもお代わり可能。
さらに薄焼きナンみたいな煎餅状のものもある。豪華だなー。こうしてたくさんの品数の
食い物写真も撮り終わり、さぁ腹一杯食おうと思った次の瞬間・・
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                ばんッ!!と音がして・・



     ・・・停電になった(笑)。
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・・あの・・すいません・・まっくらで皿も見えないんスけど・・。
まさか写真撮ったところで晩飯はオアズケ?それはあまりに・・・

・・と思ってたら店の照明がついた。あーよかった。
しかし道の向こうはけっこう暗いな。もしかして、これは店の自家発電?
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とりあえず明かりがあるうちにと思って急いでメシを食った。美味しかった。
値段は4,000チャット(約360円)で、屋台の簡素なヒンより豪華な分、値段も少し高め。
ま、それでも360円だが。

ホテルまで暗い道を戻る。停電がまだ回復してないのか、それともマンダレーの夜が
もともと暗いのか・・・一番上の、停電前に撮った写真とあんまり差がない(笑)。
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念のために申し添えておくけど、ミャンマーの治安はいいから闇夜の一人歩きも全然
怖くありません。特に男ならね。しかし停電だとするとホテルも真っ暗なのかな?
冷房も止まってたら困るなぁ・・。

・・と思いつつ、ホテルのところまで来たら何やら巨大なハコが目についた。
ピンときた。これ、きっと自家発電機だよ。開発途上国の例に漏れずミャンマーも停電は珍しく
ないはずで、たぶんさっきのカレー屋もこのホテルも自家発電で停電対策してるんだな。
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思った通りホテルの中は普通に照明がついてて、エアコンも使えた。
あるいはこの時はもう停電が回復してたのかもしれんが特に確認はしなかった。
停電してようがしてまいが、マンダレーの夜が暗いことに変わりなさそうだし(笑)。

 

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by tohoiwanya | 2017-10-04 00:03 | 2017.08 ミャンマー・タイ旅行 | Comments(0)
2017年 10月 02日

ミャンマーカレー、その名はヒン

ヤンゴンが面白かったという話は尽きないが、本日はちょっと気分転換に食い物の話。
ミャンマーの食い物についてまだあんまり書いてなかったからね。

ミャンマー旅行中、一番たくさん食ったのがミャンマーカレー「ヒン」だ。
麵食いヤロウのイ課長には珍しくごはんメシの方が多かった。

このヒン、ミャンマーカレーと説明されることが多い。でも日本のカレーとは全然違う。
ココナツミルクをベースにしたお隣のタイカレーとも全然違う。強いて言えばインドの
カレーに・・いややっぱ全然違うな。近隣国でこれに近いカレーってないんじゃないか?
辛い液状のオカズだから便宜上「カレー」とはいうものの。
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とにかくミャンマーじゃものすごくありふれた液状オカズ。
ミャンマー語では「おかず」という意味でも「ヒン」って言葉が使われるくらいだから、
「ヒンとごはん」っていうのはミャンマーにおけるメシの典型と言ってもいいんだろう。

ヒンの最大の特徴はその油の多さにある。っつうか、実質的に「具と油」だけのカレーと
言っていい。タマネギやニンニクを炒め、具を入れ、大量の油を入れ、野菜から出た
水と油だけで煮込み、さらに水分が飛ぶまで煮込むから結果として油しか残らない。
こういうの「油戻し煮」というらしい。

ミャンマー行ったらこのヒンと、宇宙怪獣モヒンガーはぜひ食ってみたかった。
「あの油っこいミャンマーカレーはどうも口に合わなくて・・」っていう人もいるし、
「ミャンマーのカレー食べると男の人は大体お腹こわしますよね」という話も聞いた。
しかしイ課長には「油だけのカレー上等、オレは大丈夫」という秘めたる自信があったのだ。

最初にヒンを食ったのはヤンゴンの二日目。こんな風にいろんな具が入った赤い液体を
並べた屋台を発見したから、念のため「ヒン?」と聞いたらうなづく。よし食おう。
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店のおばさんが具の内容を教えてくれる。「チキン」「ポーク」「スパイシーポーク」・・
うーむ・・どれも同じに見えるが(笑)、ここはひとつ「スパイシーポーク」でいってみるか。

テーブルにつくと、すぐにたっぷりのインディカ米とカレーが供される。
おおうまそうではないか。この時は腹減ってたから写真を撮るとむさぼるように食い始めた。
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ガツガツ食ってるとスープもついてきた。ふむふむ。黙っててもスープ付きなわけね。
ヒンの味は「スパイシー」っていうくらいだから確かに辛いけど、激辛というほどじゃない。
ミャンマーカレーは元々辛さに関しては比較的マイルドとされるけど、確かにそういう感じ。
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確かにカレーは油っこい。というか汁は事実上ぜんぶ油。好みは分かれるかもしれない。
でもイ課長はさっきも言ったように「秘めたる自信」があった。なぜなら、これって要するに
「ラー油」に極めて近いからなんだよね。イ課長は日本でもラーメン類にラー油をドバドバ入れる
ラー油野郎だから「実質ラー油カレー」と言ってもいいヒンならウェルカムっすよ。
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フと横を見るとこのヒン屋台の食材が並んでる。
この巨大なペットボトルの油を注ぎ、じっくり煮込むとこういうラー油カレーになるわけやな。
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いやーごちそうさまでした、美味しゅうございました。豚肉は明らかに高級部位を使ってなくて、
小さな骨も多かったが(笑)、1,200チャット(100円ちょい)なら文句ないよ。

人によっては苦手な人もいるかもしれないけど、イ課長にとっちゃ「これならミャンマー滞在中
何杯食ってもいいな」と思えたヒン。実際、バガンやマンダレーでも何度も食うことになるわけだが
ラー油好きの方なら絶対口に合うと思う。ラー油マニアは今すぐミャンマー行き航空券を予約だ。

 

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by tohoiwanya | 2017-10-02 00:09 | 2017.08 ミャンマー・タイ旅行 | Comments(0)