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2012年 09月 14日

ルーアンの休日 完結編

さて…インド業務でシッチャカメッチャカの日々を送るイ課長なのではあるが、
今日こそはあきらめて?ルーアン観光の話をしめくくろう。
ダラダラ書くのもナンだから、4つのポイントにまとめて写真つきでご紹介するぞ。

①セーヌ川

以前にも書いたように、ルーアンの街を東西に流れる大きな川はパリと同じセーヌ川。
もともと、ルーアンってこのセーヌ川の水上輸送で栄えたところだったようだ。
今はこんなだけど、昔はこの辺に大きな船着き場があって、活況を呈してた…らしい。
(…その頃…たぶん19世紀頃のこの辺りを描いた絵を美術館で見たのだ)
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川の反対側(地図でいうと東側)を見ると、こんな感じ。
大きな岩山みたいなのがデンとあって、なかなか変わった眺望だ。
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②ルーアン美術館

ルーアンに行ったら、ここはちょっと寄る価値がある。
上でセーヌ川の船着場の活況を描いた絵を見たっていうのがこの美術館なのだ。
そりゃ所蔵する絵画はルーブル並みってわけにゃいかないけど、ここは行こうと思ってた。

お?円筒鏡に写すだまし絵なんかあるよ。元絵はルーベンスの「十字架昇架」っぽいな。
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おおお?こりゃベラスケスだろ?
絵の題名は忘れたけど、これベラスケスだよな。へぇ~巨匠ベラスケスの油絵が
ルーアンで見られるとは思わなかった。
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しかし、この美術館で最も見たかった絵はこれだ。
何たってルーアンなんだからね、ここは。
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何時間か前に実物を見たばかりの大聖堂。その大聖堂を描いた有名な連作。
やっぱモネのコレを1枚は持ってなきゃ、ルーアン美術館の名がすたるってもんだ。
ちなみにこの連作、たくさん持ってるのはパリのオルセー美術館らしい。


③ルーアンの街並み

ルーアンって、パリなんかより圧倒的に小さいのは当然だけど、それでも
ノルマンディー地方の中心都市だから田舎臭さは全然なく、適度な都会感があってよろしい。
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駅からブラブラ歩いて街の中心に着き、大聖堂、セーヌ川、公園、美術館・・・て具合に
観光なら交通機関に乗る必要は全然ない。そもそもパリに比べりゃ「観光客」なんて存在も
ゼロに等しいわけで、観光客向けのキレイなパリに対して、普通の生活がある街って
感じだったな。
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④ルーアン駅

そんなわけで、最後はちょっと駆け足になってしまったけど(笑)、
海外出張中の土曜日、パリから足を伸ばしてのルーアン観光、楽しませていただきました。
そろそろ帰りの電車の時間だ。
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この電車に乗って、サン・ラザール駅に着くのが16時10分の予定。
パリはまだ夕方だ。もちろん、素直にホテルに帰って休もうなんて気は毛頭ないイ課長。
この後、パリでもたっぷりと「海外出張中の土日」を楽しむのであった。

こうして思い返してみると、あの土曜日はいろいろ楽しんだよなぁ。
実はこんどのインド出張でも「空いた土曜」があるんだけど、その計画はまだ
ラフなもので、詳細は未定なのである。



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by tohoiwanya | 2012-09-14 10:55 | 2011.11 欧州出張 | Comments(2)
2012年 07月 27日

ルーアン大聖堂に入ろう

モネが描いたルーアン大聖堂の連作シリーズ。

建物にあたる光の(色の)変化を捉えることに対するモネの、ほとんど妄執ともいえる
執着を示した連作として名高いけど、全部で何枚あるのかイ課長は知らなかった。
まぁたぶん十数枚とか、そんな感じだろうと思っていたのだが…。

実は33枚もあるんだと!これにはちょっと驚いた。
ひたすら同じ場所・同じ構図でルーアン大聖堂が朝、昼、夕方と変化していくサマを
33枚描くってスゴすぎる。やはり妄執だよ(笑)。ネットで拾ってきた画像を3枚だけ
ご覧に入れよう。ことごとく、この構図だ。
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この絵で見るルーアン大聖堂、一番特徴的だと思うのは、大きなバラ窓(絵ではほとんど
黒い洞窟みたいに見えるが)の前にくっついてる、二等辺三角形のデッパリだよね。
この三角形の中に「フランボワイヤン式=火焔式」を象徴する、炎が燃え上がるような
技巧的な装飾が施されている。バラ窓の前にこんな装飾が高く出っ張ってる教会って
他のゴシック聖堂じゃ見た記憶がなくて、ルーアン大聖堂の大きな特徴と言っていいんだろう。

さっそくモネが見たのと同じような角度で…あれ?…あれ?…あれ?
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おかしいな?例の三角形のデッパリがないぞ。
モネの絵はこの角度からじゃなくて、別の窓を描いたもんだったのか?

いやしかしもう一度見比べてほしい。どう見たってこの位置から描いてるよな。
あのバラ窓の前に三角形のデッパリが絶対あるはずなのに、ない。えええ~?
この辺から、フランスで何度か味わった経験のある悪い予感が急速に広がり始めた。
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かーーーッ!やっぱりそうだよ。修復かナニかであの三角形部分だけはずしてやがる!
三角形の装飾をとっぱずした言い訳らしき看板があるよ。言い訳すんな、ばかたれ。
何でイ課長が来るのに修復なんてするかなーー!フランス人のばか!
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さっきも言ったように、バラ窓の前の、このタテ長三角の華麗な装飾こそが、この大聖堂の
最も特徴的な部分。モネの連作の画像を見るとわかるように、彼は明らかのこの
「暗いバラ窓の前にある三角形の装飾に光が当たる」という部分を中心的なポイントに据えて
大聖堂を描いてる。そこを…あろうことか…現在ハズしてますだぁ?…くっ…てめぇ…。

いや、そりゃね?いいよ?修復は必要だよ。
しかし、正面ファサードの一番重要な装飾だけモギ取っちゃうっていうのは
いかがなもんだ?木造建築なら「一度はずして、また組み立て直す」ってことも
できるんだろうけど、石造建築の飾りの部分だけ取っちゃうなんてこと出来るのかい?
まさか根元をノコギリでギコギコやってハズしたんじゃねぇだろうな?
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2009年にランス大聖堂に行った時もよゥ、一番有名な「微笑みの天使」像ンとこだけ
修復で隠してやがったしよゥ、今回はルーアン大聖堂でこれかい。まったくもう~…。
フランスでこういう失望を味わった時の常として、イ課長の対仏感情は急速に悪化する(笑)。

まぁしゃあない。
イ課長だってそれほど狭量なオトコではない。大人なのだ。
三角形装飾取り外し事件?のことは胸の内に収めて、とにかく中を鑑賞するとしよう。
…といいたかったところなのだが…。

うーむ…いわば「大聖堂の顔」が修復でハズされちゃってたのにショックをうけて、
聖堂に入るまでのことをこんなに長く書いちまったじゃねぇか(笑)。
このまま続けて書くと長くなるから、大聖堂の内部鑑賞は次回更新にまわすことにする。

え?ハナシ引っ張るなって?これはね、イ課長がワルいんじゃないの。
何もかもフランス人が悪いのだ(笑)。



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by tohoiwanya | 2012-07-27 23:45 | 2011.11 欧州出張 | Comments(2)
2012年 04月 29日

ウィーン美術史美術館③「クリムトの壁画」

黄金週間前半の3連休、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
イ課長はジムで走ってきて、シリの筋肉が痛いです。

さて、ウィーン美術史美術館ネタの最後はクリムトの壁画だ。
実は新婚旅行でここに来たときはそんなモノがあるなんて全く知らなかったんだけど、
今回は知っていた。ま、単に本で読んだからなんだけどさ。

本で見るとその壁画、なかなか素晴らしいんだよ。ぜひ実物を見てみたかった。
とはいえ、その壁画がどの辺にあるのかよくわからないままだったんだよね。

とりあえずマルガリータ・リベンジを済ませ、その他の名画の森もザーッと見て、
問題のクリムトの壁画を探してみた。いったい、どの辺にあるものやら…?
おそらく中央吹き抜け部分にあるんだとは思うんだけど…

やっと見つけた。アーチと柱の間のごく小さな…なんというか…変形三角形部分。
構造上、この三角形部分は吹き抜けホールを囲むようにズラッとたくさんあるんだけど
そのうちの幾つかにクリムトが壁画を描いてるのだ。こりゃ注意してないと絶対わからん。
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しかもクリムトが描いた壁画を正面から鑑賞したいと思えば、反対側の廊下から
見るしかないわけで、かなり遠い。ものすごく視力のイイ人が見たとしても、
相当小さくしか見えないわけで、近眼メガネじじいのイ課長じゃ到底鑑賞は不可能。

しょうがない。こうなったらカメラの高倍率ズームを活用し、写真撮影を兼ねて
デジカメのモニターごしに鑑賞するしかない。

ここからイ課長の苦闘が始まった(笑)。
位置的に遠いからズームは相当効かせないといけない。一方、昼間とはいえ、
室内だから美術館の中の明るさは不十分ときた。
シャッタースピードがやけに長くなり、何枚撮っても手ブレでロクな写真が撮れんではないか。

仕方ない。カメラを手すりの上に載せて固定させてみよう。
しかしこれでも角度的に仰ぎ見る形になって、キチッとカメラが固定されないから
相変わらず手ブレ。古いテジカメとはいえ一応手ぶれ補正機能がついてるのに
撮影条件はその機能を無力化するほど難しい。

結局、カメラの底の平らな部分を柱にタテに押し付けるというアクロバティックな
撮影技術?を編み出し、どうにかチャンとした写真を撮ることができた。やれやれ…。
それではクリムトの壁画をアップでご紹介しましょう。

これが「ローマ」って名称がついてる(らしい)壁画。
ローマ時代をイメージしてるんだろうけど、金を基調にした装飾的なコスチュームが
いかにもクリムトらしい。
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これが「古代ギリシャ」。
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これは「フィレンツェ」って名称がついてる(らしい)。
こうやって美術史上の重要時期をイメージした連作壁画シリーズなんだな。
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クリムト壁画の中ではこれが一番有名かな。「古代エジプト」。
美術史美術館公式サイトのトップページにも今やこの絵がドカンと出てくるくらいだもんね。
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うーむ…確かにこれは見事だ。女性も美しいけど、後ろの羽の装飾やヒエログリフがまた美しい。
手ブレを抑止できた嬉しさで、アップでもう一枚撮ってみた。
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これは「ルネサンス」。この女性の着てる服もクリムトっぽいよねぇ・・・。
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これらはさっき言った「柱とアーチの間の変形三角形」に描かれた絵なんだけど、他に
柱と柱のごく狭いとこにも何枚かクリムトの絵があって、全部で11枚あるらしい。
しかし、残りの絵の撮影は大変なんで、あきらめた(笑)。

「建物のために描いたクリムトの絵」っていうと、ウィーンでは美術史美術館のコレと、
近所にあるブルク劇場の天井画が有名だ。今回、ブルク劇場の方は見られなかったけど
美術史美術館の壁画を見られてのはちょいと嬉しかった。
もちろん、マルガリータ・リベンジが成功したことが最も嬉しかったわけだが。

ちなみに、このウィーン美術史美術館、月曜休館みたいです。
月曜日は避けましょう。もしウィーン滞在が月曜だけという方はあきらめましょう(笑)。

ただね、もしアナタがこの美術館で「コレだけはゼッテェ見てぇ!」という絵があるなら
月曜を避けるのに加えて、冬季を避けるってのも万一のリスクが少ないんじゃないかと思う。
「万一のリスク」って、要するにイ課長がマルガリータを見られなかったようなケースだ。

これだけの美術館だから、有名な所蔵品を外部に貸し出すことも多いと思うんだけど、
そういう貸し出しは「すいた時期」、すなわち冬に多いんじゃないかと思うんだよ。
イ課長がマルガリータを見られなかったのも1991年3月の話で、観光シーズンには早かった。

今回、6月に行ってみた感じだと主要な絵は大体展示されてたみたいだし、どこかの展示室だけ
閉鎖なんていうこともなかった。やっぱり混む時期は美術館ガワもそれなりに気を使って
展示品の改変や貸し出し、館内部分閉鎖なんてことは避けるんじゃないかと思う。
もっとも、美術館のために旅行日程を組むなんて不可能に近いから、結局は
「運しだい」ということになるんだろうけど。

新婚旅行の時のイ課長は明らかに運が悪かった。
今回は運が良かった…というか、まぁ「平常レベルの運」だったといえる。
まぁその点、クリムトの壁画は行けば必ずあるから安心といえば安心だけど、
細かいトコまでご覧になりたい方は双眼鏡か高倍率ズームのカメラをお忘れなく。



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by tohoiwanya | 2012-04-29 22:55 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(4)
2012年 04月 27日

ウィーン美術史美術館②「名画の森」

まったく個人的なマルガリータ・リベンジも達成したから、少し冷静になって(笑)、
「美術史美術館ガイド」っぽく、他の絵や館内のご案内をいたしましょうかね。

ここの美術館は館内でのカメラ使用が禁止されてない。
ストロボ・フラッシュを焚かなきゃ写真撮っていいのだ。欧州の美術館には多いね。

そういや、スペイン絵画展示室でマルガリータを見てた時、どこかの外国人女性観光客が
「この絵と一緒にワタシを撮って」って記念写真を頼んできた。
もちろん撮ってあげたけど、彼女が一緒に撮ってもらいたがった絵ってこれなんだよ。
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うーん・・・いや確かにこれは巨匠ベラスケスが描いたフェリペ4世の肖像画だから、
大変な名画であることは間違いない。間違いないが…どうせ記念写真撮るなら
もうちょっとイケメンの肖像画にした方が…(笑)。

この頃のスペイン王家はこの長いアゴとしゃくれた受け口っていうのが顕著な遺伝的特徴で、
フェリペ4世は特にそれが目立つ(マルガリータにも若干その遺伝がみられる)。

そのうえ何代も近親結婚したせいか、障害者や病弱な王子も多くて、こんな風に見るからに
ビョーキって感じの王子もいたようだ。名前は知らないけど、この様子だとおそらく
若いうちに死んじゃったんじゃないかな?もちろん、極端なほど細長いアゴと受け口っていう
特徴だけは見事に受け継がれている。
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さて、スペイン絵画のところを離れて他の展示室を周ろう。
アナタはいよいよ「名画の森」の奥深くに足を踏み入れるわけだ。

おっと出ましたブリューゲル。
ウィーン美術史美術館の所蔵品の中でブリューゲルのコレクションは群を抜いてる。
美術の教科書や画集で見たブリューゲルの作品のほとんどがあると言っていいくらい。
世界中のブリューゲル研究者はこの美術館に住みたいと思ってるはずだ(笑)。
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おっ、こちらにはフェルメールがあるぞ。
今や大人気のフェルメール作品の中でも最高傑作の呼び声高い「絵画芸術」だ。
1991年の新婚旅行で来た時、この美術館でこの絵を見つけてびっくりしたっけ。
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こちらはクラナッハの作品の中でも特に有名な1枚。
「ホロフェルネスの首を持つユディト」はすごく残酷な絵ではあるんだけど、
クラナッハ作品の例にもれず、このユディトも切れ長目のウッフン系美女として
描かれてるもんだから男心をグッと誘うらしい。でもイ課長はあまり誘われない(笑)。
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同じ生首シリーズということで、これは…えー…ゴリアテの首を持つダビデだっけか?
カラバッジオの有名な絵だ。同じ「首チョン斬りの絵」でも、カラバッジオの方は
ぐっと映画的構図って感じがするよねぇ。
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…てな具合に、歩いてると「ああ、あの絵はココにあったんだ!」って発見の連続。
写真はあまり撮らなかったけど、実際にはもっともぉ~っと「名画の森」は深いのだ。
しかし絵はこのくらいにして、こんどは美術館の建物の方をご紹介しよう。

展示室も豪華絢爛だけど、絵のない部分も実に絢爛豪華だ。正面に大理石像を見ながら
階段を踏みしめて豪華絢爛な空間の中に入っていく(要するに展示室の方に昇る)わけだ。
「豪華」と「絢爛」っていう形容詞が多いけど、他に適当な言葉がないからしょうがないのである。
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さらに、この美術館のドーム真下にあるカフェがまた豪華絢爛で素晴らしい。
美術史美術館に来たらぜ、ひこの豪華なカフェで一休みすることをお勧めしたい。
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それまでそれぞれ単独で鑑賞してたイ課長とトホ妻はこのカフェで合流した。
鑑賞スピードに大きな差があるから、美術館では別行動すべき夫婦なのだ(笑)。
イ課長はここでのんびりとメランジェ(ウィーン風の泡立ちコーヒー)を飲んだっけ。
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・・・と、ウィーン美術史美術館に関する記事はこれで終わりだと思うかい?
ところがギッチョン。あと1回続くのである。新婚旅行の時はマッタク知らなかったけど
今回は美術史美術館に行ったらぜひ観たかったモノがあるのだ。写真も撮ったから
次回はひとつソレをご紹介いたしましょう(さらにつづく)。



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by tohoiwanya | 2012-04-27 00:17 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(4)
2012年 04月 25日

ウィーン美術史美術館① 「マルガリータ・リベンジ」

今年6月の旅行までに、昨年6月のウィーン旅行ネタをどこまで消化できるか。
厳しい戦いだがとにかく書くぞ。二日連続更新だぞ、頑張るのだイ課長。
仕事が一区切りついたのをいいことに、会社で書きまくれ(笑)。

さて、ウィーン美術史美術館。
ここはフランスのルーブル、スペインのプラド、イタリアのウフィッツィ、英国の
ナショナル・ギャラリー等々と並んで、欧州屈指の美術館と断言できる。
1991年に新婚旅行で来たときも当然たっぷり見た。

だがしかし…だ。
このブログで1年近く前に書いた、こんな記事をご記憶の方はいるだろうか?

いやもう、あの時のショックと落胆は本当にヒドかった。トラウマになったといっていい。
ジンセイで一度あるかないかのウィーン訪問。その千載一遇のチャンスに合わせたように
よりによって一番見たいスペイン絵画展示室だけ閉鎖という、不運のピンポイント爆撃。
悪意に満ちた運命の女神に弄ばれたイ課長の切歯扼腕・悲憤慷慨ぶりを想像してくれ。

あれ以来「もしまたウィーンに行くことがあったら…」と想像するたびに、
マルガリータ3部作のことを思い浮かべたもんだ。口惜しさが強かった分、思いも募る。
プッチーニのオペラ「トスカ」の名悪役、スカルピア風に言うならこんな感じか。
「あの時、私は誓ったのだ。マルガリータ、いつか必ずお前を私のものにすると」

あれから20年。イ課長はこうして再びウィーンの地を踏むことが出来た。
ウィーン美術史美術館の再訪、そして「マルガリータ・リベンジ」を完遂することは
今回のウィーン旅行における極めて重要なミッションの一つだった。さぁ今日こそ行くぞ。

美術史美術館はホテル・ベートーヴェンからぶらぶら歩いて…10分ってとこかな?
すごく近いのだ。真ん中の広場をはさんでこっちが美術史美術館。
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こっちが自然史博物館。え?区別がつかない?イ課長にもつかない(笑)。
建物の見た目ではなく「ドッチ側にあるか」で区別するしかないのである。
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両方のミュージアムの間にある広場の真ん中にはマリア・テレジアの巨大な銅像がある。
ハプスブルグ王家絶頂期の女帝であり、「アマデウス」に出てきたヨーゼフ2世や
マリー・アントワネット等々、16人(!)の子を産んだスーパー・マザーでもある。
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考えてみたら、マルガリータはスペインからハプスブルグ家にヨメに来たわけで、
両者の間にはつながりがあるわけだが・・・まぁいい、とにかく今は絵だ、絵。
マルガリータ3部作を求めて美術館内を早足で探し回る。

こういう時のイ課長は例によってまことにセッカチ極まりない。
実際のところはセッカチというより、早く実物を見て「もし見れなかったら…」という
不安から解放されたいわけだが…え?それがまさにセッカチ?さいざんすか。
この時は単独行動で、トホ妻が一緒じゃなかったのは幸いというべきで、もし一緒だったら
イ課長のセッカチぶりに絶対腹を立てたに違いない(ヤツはやけにゆっくり観るのだ)。
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ソコかしこにある名画に「後でまたゆっくり観に来るからさ」と無言でお詫びしつつ、
とにかくまずはスペイン絵画のある部屋を目指す。20年ごしのリベンジなるか…?

やった!あった・・・ハァハァ ついにお前を見ることが出来たよマルガリータ。
これまた「トスカ」のスカルピア風に言うなら
「マルガリータ!フィナルメンテ ミア!(マルガリータ!とうとうお前は私のものだ)」
と言いたいところだ。嬉しかった…というより、ホッとしたよ…見られて。
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この3つの肖像画は巨匠ベラスケスが描いた、いわば「見合い写真」としてスペインから
ハプスブルグ家に送られたもので、彼女が3歳・5歳・8歳の時の肖像画とされている。

実は一番右の8歳の肖像画だけ、日本に来た時に見たことがあるんだよ。近くで見ると
濃紺のドレスの金のフチどり部分なんかホントに無造作な筆でササッと描いてるんだけど
ちょっと離れて見ると金のフチどり以外のナニモノにも見えない。後の印象派にも影響を
与えたといわれる、ベラスケスの絵画技法の到達点だ。

「8歳」にくらべて「3歳」と「5歳」の方はマルガリータが小さかった分、ベラスケスも
若かったわけだから、作画技法も「まだ成熟途上」って感じが残ってるのかな?と興味があった。
画集で見るとほとんど差が感じられないけど、実物を近くで見ると違いがあるんだろうか?

結論から言えば、少なくともシロウト目に差はないね。
要するに「3歳」を描いた時点でベラスケスの技術はすでに完成の域にあったんだよ。
なるほどねぇ。考えてみたらマルガリータがやはり5歳頃に傑作中の傑作「ラス・メニーナス」が
描かれてたわけで、この頃のベラスケスは完全に円熟の巨匠だったわけだ。
(ご参考。下がラス・メニーナス。真ん中にいる少女がマルガリータ。プラド美術館にある)
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ああやっぱり実物を近くからジックリ見られるって、素晴らしいことだなぁ…。
ウィーン美術史美術館は観光客がいっぱい押し寄せる美術館ではあるけど、
そんなにメチャ混んでるってほどじゃなく、絵をじっくり観察できるのが嬉しい。

さてだ。「マルガリータ・リベンジ」も果たし、20年ごしの溜飲も下がったところで、
さっき「後でまた来るから」と言い捨てて通り過ぎた名画たちをジックリ拝見しましょうかね。
(②につづく)



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by tohoiwanya | 2012-04-25 15:32 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(10)
2012年 03月 19日

パリのポストイット・アートたち

さっきまでコタツで原稿を書いていたイ課長ですおはようございます。
今日はこのまま眠らずに会社行くことになるのかなぁ…。
(もっとも、今日目が覚めたのは午後3時だから、眠くならないのも道理なのだが)

さて、明け方のイ課長ブログ更新(笑)。
何書こうかなぁ…。ウィーン旅行ネタはこういう荒んだ?気分の時は避けたい。
去年の欧州出張、もしくは今年の欧州出張ネタから何か…


ピンッ! (←ひらめいた音)


そうだ、アレにしよう。
あのネタはもうスタレ気味かもしれないから、早めに消化してしまおう。
それは去年の欧州出張、パリで土日を過ごした時に見に行ったものなのである。

パリのポストイット戦争って、聞いたことある人、いるだろうか?
イ課長は何かのネットニュースで見た。パリのある会社が窓ガラスに色とりどりのポストイットで
絵を貼ったら、それを見た他のビルの社員が対抗心を燃やして新たなアートを次々と貼りまくり、
とうとうパリ中のオフィスビルで競いあうようにポストイットを使った窓貼りアートが大流行に
なっちまったと。だからポストイット戦争というわけだ。去年の秋くらいのニュースだった。

これはパリでのみ流行した局所的ブームみたいで、他の街では聞いたことがない。
でも記事中の写真を見るとなかなかバカバカしくも見事なもので、ちょっと興味があった。
パリに行ったら見てみたいな、と思ってたんだよ。

結果的には「健全な観光客ならまず行かないパリ観光」ばかりになった今回のパリの休日(笑)。
モノ好きなイ課長は事前にパリのどの辺にいけば、このポストイット・アートが見られるか
ものすごく苦労して入念に調査までしたのだ(仕事しろって)。

日曜日の朝、ホテルを出たイ課長が目指したのはパリの環状道路を越えた先の
ロベスピエールというメトロの駅だ。ここからほど近いゲームソフト会社が
このポストイット・アートを流行らせた会社らしいんだよね、どうやら。
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メトロの駅から地上に出ると、やけに庶民的な通りの両側にやけに庶民的な店が並んでいる。
この先に、ビルの連なるビジネス街なんてあるんだろうか?
とりあえず、事前に調べた通りの方向に向かって歩き出すと、やがて新しいビルが
いっぱい並んだエリアが見つかった。再開発ビジネス街ってやつか。

お!早くも発見。こりゃパックマンだよな。
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しかし、この程度のものはポストイット・アートとしてはごく初歩的なものなのだ。
歩いていくとあちこちの窓にいろんな作品が並んでる。
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上のヤツなんかはなかなか力作らしいんだけど、真ん中にヒサシ?があるから、
何が貼られてるんだかよくわかんねぇ。鑑賞者の視点で貼ってくれんと困るよキミたち。

こっちは昔の映画の…なんだっけ?ギズモだっけ?
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フランスらしく、星の王子様もあるぞ。
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たまたま低い位置の窓にもポストイット・アートがあったから、うーんと近寄って
写真を撮ってみた。こういう風に、鉛筆で下描き?してから貼るんだなぁ…へぇ~。
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イ課長がこの日見た中で、最も「アート」っぽいものといえばコレかな。
最初よくわからなかったけど、これってタバコすってる男の横顔だよね。
ゲームキャラなんかが多い中にあって、この作品はなかなか異彩を放ってたよ。
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このポストイット・アート。もちろん貼ってある窓より貼ってない窓の方が圧倒的に多い(笑)。
ただ、会社によって盛んに張られてるビルと、一枚も貼られてないビルとがあって、
フランスでも「我が社の窓にポストイットアートなんて貼るのはけしからん!」なんていう
会社があるのかな?と想像するとけっこう面白かった。

というわけで、本日はさほど頭を使わずに写真だけで更新できるネタってことで(笑)、
パリのポストイット・アートのご紹介でした。

人気のマッタクない日曜のパリのオフィス街。ここにポストイット・アートを見に来た
モノズキなガイジン旅行者はイ課長一人だけのようだった…当然か(笑)。



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by tohoiwanya | 2012-03-19 05:58 | 2011.11 欧州出張 | Comments(2)
2011年 10月 13日

フンデルトヴァッサー

さて、ドナウ川観光は完結したわけだけど、
それに付随して、今度はウィーン建築ネタを一つご紹介したい。

ゼセッションの記事のところで、今回の旅行では世紀末様式の建築を見るのが
大きな楽しみの一つだったって書いた。
ウィーンのガイドブックなら、今やシェーンブルン宮殿みたいなバロック建築と並べて
オットー・ワーグナーやオルブリヒの世紀末建築を扱わないものはない。
しかし、それ以外にもウィーンには建築物で見るべきものが少なくないのだ。

ドナウ川観光を終え、クレムスから乗った電車の終点はウィーンのフランツ・ヨーゼフ駅。
しかし、我々は終点の一つ手前のスピッテラウっていう駅で降りた。
そこの方が地下鉄の乗り換えには便利だからそうしたわけだが、この駅には
確かアレが近くにあったはずだ…アレが…。電車の窓に顔をくっつけて「アレ」を探す。

見えた!!アレだ!あれがそうだ。間違いない。
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オーストリアの現代画家+建築家にフンデルトヴァッサーっていう人がいる。
ウィーンの建築物の見どころといえば、この人のデザインした建物も有名で、
上の写真の金色の煙突も彼の有名な作品なんだよね。

イ課長は、フンデルトヴァッサーっていうと非常にビビッドな色使いの絵を描く人…
くらいの認識しかなかったんだけど、ウィーンにはこの人がデザインした建築物が
いっぱいあって、建築家としての業績も大変なものなんだよ。
彼がデザインした建物はバロックとも世紀末とも全く違う、ウィーン建築の魅力の
重要な部分を占めている。

さっき電車の窓から見た変チクリンな金の球。これ、何だと思う?
以前にハイリゲンシュタット観光のところで正解を書いちゃってるんだけど、
これ、実は清掃工場の煙突なのだ。

降りた駅のホームからだとますますよく煙突が見える。うーーむ…異様だ。
異様だけど、ウムを言わせぬ強烈な視覚的インパクトに見とれずにはいられない。
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このスピッテラウ駅、Sバーン(要するに国鉄)のホームからから地下鉄に乗り換えるのに
階段を登って地上に出る必要があった(他に近い乗り換え口があったのかもしれないが)。
地上に出るとフンデルトヴァッサー設計の清掃工場の全容が目に飛び込んで来る。
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うっひょーーーー。すごい建物だねぇ。
この清掃工場の異様な形と異様な模様。「これはナントカを表現したものである」みたいな
理由づけみたいなものも当然あるんだろう。あるんだろうけど、イ課長の目には
「まるで子供の工作のように、キレイで珍しい色とパターンと形状を詰め込むのが
 面白くてしょうがなかった」というシンプルな動機で作られたように思えるなぁ。
そういう子供みたいな建築動機の前では難しい解説なんて意味がない。
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これが清掃工場なんだからねぇ…。

ちなみに、このフンデルトヴァッサーという人。日本びいきとしても知られてて、
大阪の清掃工場のデザインも手がけてる。下がWikipediaから引用した写真だけど、
これなんかもスピッテラウの清掃工場と同じで「二つとないような面白い色と形の
清掃工場を作っちゃうもんね!」という思いが感じられる一方で、「確かに同じ人が
デザインしているな」っていう、共通性があるのも面白い。
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日本びいきのフンデルトヴァッサー氏。
彼の名前を英語になおせば「ハンドレット・ウォーター」、つまり
フンデルトヴァッサーさんっていう苗字は「百の水さん」という意味になるわけだ。

彼はそこで「百水」っていう漢字読みの雅号?のハンコを作り、サイン代わりにそれを
自分の絵に押したことでも知られている(笑)。


2000年に亡くなってるんだけど、きっと晩年まで面白いジイさんだったんだろうなぁ。



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by tohoiwanya | 2011-10-13 00:02 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(0)
2011年 06月 22日

分離派館(ゼセッション) :その2

さて、それでは分離派館の続きということで、近寄って細部を見てみよう。

まず真っ先に目につくのは正面入口上部にある3人の……ナニかと思うよねぇ、コレ。
一応、3人のメデューサということらしい。髪の毛がヘビで、その姿をジカに見た者は
石になっちまうっていう、ギリシャ神話に出てくるあのメデューサね。
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ちょっと調べたら、もともとメデューサってゴルゴン三姉妹の一番下の妹の名前なんだと。
女神アテナの怒りにふれたメデユーサは髪の毛がヘビでできた醜い姿に変えられ、トバッチリで
二人の姉も含めて3人姉妹全員「ヘビ髪女」に変えられちまったということらしい。

三姉妹は上からそれぞれステンノー、エウリュアレ、メデューサっていう名前だったっていうから
入口のこの3人を「3人のメデューサ」と書くのは正確じゃないんだな。あくまでも
「ゴルゴン三姉妹」と書くべきで、メデューサはこの3人のうちの1人にすぎないことになる。
うーむ、勉強になるのう。しかしこの3人のドレがメデューサかときかれると…(笑)

ゴルゴン三姉妹の下には茶色い扉がある。扉自体にも凝った装飾がなされているけど、
扉の両側にくっついてる、さかさまになったトカゲが生々しくてやけに目立つ。
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さらに入口の左右に置かれた巨大な植木鉢(…なのかな?)。
この植木鉢も4匹のカメが支えてる。重くて大変だろうなぁ。
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建物の側面をみると…ほほー、こっちでは三匹のフクロウさんたちがヒソヒソ話。
正面のゴルゴン三姉妹や逆さトカゲ、カメなんかがリアルな造形だったのに対し、
このフクロウはかなり様式化・デザイン化された意匠になってるね。
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フクロウだけじゃなく、建物側面は非常に多様な装飾がなされている。
曲線のなぐり書きみたいのから、幾何学模様風、植物模様風など、いろいろ混じってて、
この辺を見てると、意図的にいろんなタイプの装飾を混在させてるように思える。
植物模様も何の花だかわからないようなデザインで、アップで見ると花っていうより
「5人の宇宙人」みたいに見える(笑)。
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といった具合に、分離派館ってよく見ると非常に多種多様な装飾がそこかしこにある。
ただ、イ課長が一番感心するのは、これだけいろんな装飾がくっついていながら、
分離派館の全体的イメージは例の「金のキャベツ」以外は「白い、シンプルな建物」という
印象を(錯覚を、と言っていいのかもしれんが)与えるところなんだよね。

分離派館って、遠目からみるとほぼ真っ白の、単純な方形の組み合わせで構成された建物だ。
建物自体は色も形もごくシンプルにして、てっぺんの「金のキャベツ」を目立たせている
…と、いう風に見えるわけ。建物は「金のキャベツを置く台」といわんばかり。

ところがこの“キャベツ台”を近くから見ると凝った装飾がなされて、むしろ金のキャベツより
建物の方が面白いくらいだ。しかも近くに立てば位置的に金のキャベツは視界には入りづらいから
見る人は白い壁面に施されたいろんな装飾をじっくりと眺めることになる。
見る距離によって見えるものが違い、印象も違う。設計者オルブリッヒの計算だろうか。
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ウィーン分離派館。周囲のビルに比べるとグッと小さい建物だ。
しかしその存在感は抜群で、今や完全にウィーン名所のひとつ。
地下鉄のカールスプラッツ駅からもこんな風に「ゼセッション方面出口」がある。
毎日何度もこの階段を昇ったり降りたりしたことが、今となっては懐かしいね。



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by tohoiwanya | 2011-06-22 23:43 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(2)
2010年 04月 30日

ブリュッセルのミョーなものたち

ごく少数のイ課長ブログ読者みなさま、黄金週間いかがお過ごしでしょうか?
イ課長はカレンダー通りの出社なので、当然のことながら本日も出社しております。

とはいえ、大型連休中にぽっかりと一つだけある平日。明日からは5連休。
これまた当然のことながら、バリバリ仕事しようなんて気は毛頭ない(笑)。
こういう時はブログの更新をするに限る。

「今日はドコの話を書こうかなぁ?」と思って出張先で撮った写真をさっき眺めて、
本日はブリュッセルについて書くことにした。ブリュッセルのアートについてだ。

アートといっても美術館の中に陳列されてるようなタグイのアートじゃなく。
いわゆる、パブリック・アートというか、街中のアートというか、そんな話だ。

ブリュッセルはご存知のように小便小僧が有名だけど、その知名度のオコボレに
あずかろうっていうんで追随したと思われるアートがある。

小便少女はもう有名だよね。
ただしイ課長的にはあまり好きじゃない。ブリュッセルでも見てこなかった。
なんかさー、ぜんぜん可愛くなくて、みっともないだけって感じがするんだよなー。
牢獄みたいなサクの向こうにいるってのも実によろしくない。
小便小僧の二匹目のドジョウを狙ったんだろうが、こりゃー失敗企画だべさ。
(写真はGoogleの画像検索でもらってきました)
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ブリュッセルには小便イヌもいる。
これもなんだかなー…ま、それでも小便少女よりはまだずっとマシだと思うけどね。
こうやって歩道の真ん中にポンと置いてあって、パブリック・アートとしても
一応の存在感を放っているような気がするし。(写真は同じく拾いもの)
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こんなブリュッセルの街だから、イ課長が見かけたパブリック・アートも
なーんかこう…ちょいとばかりミョーなセンスが光る作品ばっかりだ(笑)。

ある訪問先に行くために、地下鉄のマールビークっていう駅で降りた。
ありゃ? へぇ~~…ここは駅名表示をワザと手書き風にしてるんだ。
どっちかがフランス語でどっちかがオランダ語なんだろう。ちょっと面白い。
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…と思って歩くと、コッチ側の壁に巨大な顔の落書き…いや…アートがある。
昔はやった言葉でいうと「ヘタウマ系落書きアート」とでも言うべきか。
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ヘタウマ落書きの写真を撮り、カメラをバッグにしまって階段を上り、改札階に出る。
さて出口はどっ…うわぁッ!! 
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す、すげぇ~。この駅はこのヘタウマ落書きアートで統一されてるわけだ。
大きすぎて大半が壁からはみ出してる(笑)、この顔面の巨大さときたらタダゴトではない。
あーびっくりした。

ブリュッセルには芝生の上にこんなアートも展示されていた。
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牛を模したものだろう。それはわかる。問題はこのウシ一面に書かれた落書きだ。

①ウシの作者が落書きも自分のアートの一部として自分で書いた
②落書きしてもらうこと自体を目的とした、一種の市民参加型アートである
③作者の意思に反して、バカどもが落書きしたにすぎない

このドレかだとは思うが、ドレなのかは判然としない。
イ課長としては③だろうと思うけど、意外にもそれが結果的には②に近い効果を
生み出しちゃった…という気がするけどね。

どうもこう…ブリュッセルのパブリック・アートのセンスってのはよくわからん。
ブリュッセルがミョーなのか、イ課長が遅れているだけなのか…





うわぁッ!! 


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ななな、何なんだこのネコ…いやこのネェチャンは…いややっぱりこのネコは!
クビから下は完全にムチムチとした女性の造形で、顔がこれ。キモチ悪いなー。
街を歩いてていきなり石畳の歩道にコレがいたら、そりゃ驚くよ。

小便少女からこのムチムチネコに至るブリュッセルのパブリック・アートを見れば
もう結論は明らかだ。

イ課長が遅れているのではない。ブリュッセルのセンスがミョーなのだ。絶対そう。

 

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by tohoiwanya | 2010-04-30 14:38 | 2009.11 欧州出張 | Comments(0)
2009年 08月 12日

ギュスターヴ・モロー美術館

今度はチャンとパリにある美術館だからね(笑)。

今回はルーブルとかオルセーとか、メジャー系美術館には全く足を運ばなかったイ課長も、
マイナーな、このギュスターヴ・モロー美術館には行ったのだ。要するに個人美術館。
まぁモローっつう画家自体がモネだのルノワールだのに比べりゃややマイナーだよなぁ。

モローっていう人は…なんていうかなぁ…非常に耽美的な画風で知られる。
一番有名なのはチョン切られた洗礼者ヨハネの生首が宙に浮かんでるのを見て、
サロメがアヘアヘ言ってる「出現」っていう絵だろう。ただし、この美術館には「出現」はない。
下はネットで拾ってきた「出現」の画像なのである。
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ただ、イ課長がギュスターヴ・モロー美術館に行ったのは絵を見たかったってのもあるけど、
それと同じくらい建物を見たかったからだ。
実はこの美術館はモローの私邸なんだよね。彼の住んでた家やアトリエがそのまま
美術館になってる。メジャー系美術館に比べると観光客も少なくてイイ感じだった。

中に入るとまずモローの書斎がある。
うーむ…まるでついこないだまで使われていたようなたたずまいだ。
今や誰にも使われなくなったデスクをカーテンごしの柔らかな光が照らす。
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展示されてる絵の数たるや、すさまじい密度だ。
油絵だけでも壁じゅうにギッシリ飾られてるし、素描や下絵みたいなヤツは
大型の専用展示バインダー?にとじてあるヤツを1枚ずつめくって鑑賞するんだからスゴい。
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おお、モローが愛してやまなかったサロメの絵があるぞ。
よーっぽど好きだったんだろうなぁ。
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これだけギッシリとたくさん絵があると、「あの1枚が印象に残ったワ」なんて
悠長なことは言ってられなくなるんだけど、この美術館を訪れたモノ好きな観光客&美術ファンに
「これだけは絶対に強烈な印象で忘れられない」と言わせるモノが、ひとつある。
それは何かというと、実は絵じゃなくて、このらせん階段なのだ。
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このらせん階段はすごいインパクトがある。
今までの人生で相当の数のらせん階段を見たり上ったり降りたりしたはずだけど、
これほど妖しい存在感を放つらせん階段なんて見たことがない。
コレだけでも世界遺産にして保存したくなるくらいの、素晴らしい出来だ。
このらせん階段を見るためだけでもこの美術館に行きたまえ、とイ課長は言いたい。

古今東西の名画で埋まり、観光客でゴッタ返すルーブルもいいけど(行ったことないけどさ)
もしパリに行く機会があったら、画家自身の私邸を美術館にしたこのギュスターヴ・
モロー美術館もお勧めざますよ。




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by tohoiwanya | 2009-08-12 01:34 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(4)