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2010年 03月 29日

南国の建物と食べ物

海外出張中のイ課長は(おそらく他の海外出張者もだと思うが)、「何かに遅れたら
取り返しがつかない、一巻の終わり」っていう重いプレッシャーに四六時中抑圧されてる。

だから寝坊なんてしたタメシがない。ほとんどの場合は目覚ましより先に目が覚めちゃう。
プレッシャーで寝坊どころじゃないんだろうな。しかも自分一人しかいないし。
目覚ましにイヤイヤ起こされて、なおかつ再度眠りにつく日本での朝とは別人のような、
緊張したシゴト生活を送ってるわけだ。なかなか信じてもらえんだろうが(笑)。

ホテルの窓から見る朝のシンガポール…うーん、朝日がまぶしいぜ。
朝日を浴びる早朝のシンガポールの写真を一枚撮っておこう。
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さてだ。シンガポールにはちょっと変チクリンな外観の近代建築物がある。
上の写真の真ん中やや右上あたりに、ハの字型に開いたドーム状の建物があるでしょ?
これ、コンサートホールやイベントホールが入ってる建物らしいんだけど、
その珍妙な形状が目をひく。もうちょっとズームで撮るとこんな感じ。
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近くで見るとこんな感じ。
建物の形自体もそうだけど、チクチクした表面がまた変わってるよね。
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さて、ここで問題です。
このホール、実はあるモノの形状を模して作られていますが、そのモノとは何でしょう?

すぐにわかった人はスゴいと思うなぁ…。
イ課長なんてガイドブックを読むまでまーーーーーったく気がつかなかったんだから。
ちなみに、夜はこんな感じね。キレイではあるけど、何の形を模したかと言われると…?
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もうわかった?
まだわからない人も多いんじゃないかな?
ヒントはね…食い物です。それも南国特有の。

あ、わかった?


じゃーん。それでは正解です。

ドリアンの形を模して作られた建物なのでした。

ドリアンって鼻の曲がりそうなすごい匂いが有名だけど、イ課長は果肉を食ったことも、
世界的に有名?な匂いをカイだこともない。
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上の写真はたまたまベドックの商店街を歩いてるとき、果物屋の店頭に
ドリアンが山と積まれてたから「ほほう」と思って撮った。
皮に包まれてるせいか、特に匂いも感じない。たぶん、切ると大変なことになるんだろう。
持ち込み禁止のホテルもあるっていうくらいだからねぇ。

ドリアンの写真を撮ったあと、通訳さんと話をした。
イ「ドリアンってスゴい匂いが有名だけど、店頭に並んでる分には大丈夫だね」
通「え?そうでしたか?店先に並んでてもけっこう匂いますよ〜?」
イ「ええ?そう?気がつかなかったけどなー」

まさかもう一度匂いをカギに戻るわけにもいかんしねぇ(笑)。

ちょっと離れたところから写真を撮るくらいじゃ気づかなかったってことは
(店頭の、他の南国果物の香りに混じってわかんなくなってた可能性も高いが)
あれだけ世界的に有名な「ドリアンの匂い」っていうのも、実はそれほど
キョーレツってわけでもないのかな?

せっかく、ドリアンがそこらでゴロゴロ売られてる国に行ったんだから、
食わないまでも、せめて匂いをカイでくればよかったと、ちょいと後悔してるイ課長でした。

しかし、ドリアンって一体どうやって食うんだろ?
キウイみたいに半分に切って…つまり、あのコンサートホールみたいな状態にして(笑)、
スプーンで果肉をすくって食うのかなぁ?



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by tohoiwanya | 2010-03-29 00:36 | 2009.10 シンガポール出張 | Comments(0)
2010年 02月 12日

ブリュッセルのパサージュもすてき

去年の8月、パリのパサージュについて書いた。

パリのパサージュはホント気に入ったんだよ、イ課長は。
観光スポットってほどのところじゃないから、観光客相手の商売っ気みたいなのがなくて、
ある人が本に書いてたけど、まさに「19世紀のパリが真空パックされてる」ような
実にイ課長好みのスポットだった。

中には古本屋とか名刺印刷屋なんていう地味な店ばかり並んだウラブレたパサージュが
今でもあって(イ課長滞在ホテルの脇のパサージュがそうだった)、そこがまた
“19世紀の真空パック”っぽくて、イイ感じだったなー。

11月出張で行ったブリュッセルにも立派なパサージュがある。

もっともパサージュとは言わず、ギャルリーっていうんだけどね。
その名もギャルリー・サンチュベール(って読むらしい)。
英語風に発音するとギャラリー・セント・ヒューバート…になる(んだと思う)。

グラン・プラスのすぐ近くにあるから一昨年の出張でブリュッセルに泊まった時も
行くことは出来たんだけど、あの時は1泊だけだったからロクに地図も用意してなくて、
ブリュッセルにもパサージュがあることすら知らなかったぜ(笑)。
今回は宿泊ホテルもグラン・プラスに近いから歩いていける。さっそく行ってみた。
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これが入り口。パリのパサージュと同じように「細い道の商店街に後付けで屋根をつけた」んじゃなく
最初から建物の中にパサージュが設計されている。だから、こうして入り口だけ見ただけじゃ
単なる建物の入り口にしか見えなくて、そこに巨大アーケード街があるなんてわからない。
それが中に入ってみると…
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うっひゃーーーー。こりゃまたえらく格調高い、立派なパサージュだなーーー。
パリのパサージュは両側の店が2階建てっていうのが多かったけど、ここは3階建てだ。
その分屋根が高いから、すごく開放感がある。ほえーーー。
通路に面した彫刻なんかの意匠も凝ってて、パリのパサージュより断然ハイグレードだよ。
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両側の店も古本屋なんてジミな店はなくて、ゴディバをはじめとするチョコ屋をはじめ
土産物屋、アクセサリー屋なんかがショーウィンドウの飾りつけを競いあってる。
いくつかあるレストランやカフェも、いかにも値段が高そうな高級感たっぷり。

パリのパサージュをわざわざ見にいこうという観光客はかなりモノズキだろうけど
ブリュッセルのギャルリー・サンチュベールは世界中からの観光客がそぞろ歩く。
観光の中心、グラン・プラスに近いっていう立地上の優位性も大きくモノをいってるな。
ちなみに、夜はこんな感じね。
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うーむ…パリと違ってブリュッセルのパサージュは立派で、高級で、観光客でぎわっておる。
すぐ隣の国の、同じような目的・同じような構造の建築空間でもだいぶ違うんだねぇ。
もっとも、イ課長としてはパリのパサージュの、あのインティメイトな雰囲気が好きだけどなぁ…。




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by tohoiwanya | 2010-02-12 13:28 | 2009.11 欧州出張 | Comments(2)
2009年 12月 30日

ランス大聖堂 -その3-

ランス大聖堂シリーズ最後は、例によって外観を見てみよう。
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ゴシック建築の象徴であり、イ課長がゴシック建築なんぞにハマるキッカケになった
フライング・バットレス(飛び梁)がずらりっと並んでる。実に壮観だけど、
シャルトルの、ゴツくて男性的なデザインのフライング・バットレスに比べると
ちょっと装飾的でエレガントだから、これだけ並んでも軽やかな感じがする。
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さっき、内側から見たときステンドグラスにナナメの影を落としてたのも、
このフライング・バットレスだよな。しかしこうして見るとつくづく、
異様な建築ブツだよなー、ゴシックの大聖堂って。だから面白いんだけどさ。
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おっと、ゴシック建築のもう一つのお気に入り。ガーゴイルもいっぱいいるぞ。
奥がトリだろ?手前が・・・・・なに?・・・・・これ。
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はははは!こっちも動物ガーゴイルだらけやん!ウシまでいるよ。
こうして見ると、ランス大聖堂のガーゴイルは全部動物で統一されてるのかな?
…と思って正面に戻ってきたら…。
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うわぁ!何だこりゃあ!!
修復工事用のアミをつきやぶってゲロポーズをとる、ナゾの物体。
どう見ても地球上に実在の動物とは思えぬ。SF映画の悪玉ロボット風とも言えるが、
何となく中世のヨロイカブトのイメージが感じられる。
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しかしまた、何だって入口のアーチのすぐ脇にこんな巨大ガーゴイルを置いたんだ?
雨の日には、大聖堂の中に入ろうとする敬虔な信者たちに向かって、コイツは
盛大に雨水を吐きまくるわけか?失礼なガーゴイルだなーオマエ(笑)。

すごく天気のいい日だった。あーこれでランス大聖堂も大体見終わったか…。
イ課長パリ一人旅の、最後の主要目的地を見学し終えて、聖堂前のベンチに座って
日向ボッコしながら、しばし回想にふける。

あー…いろいろあったけど、こうして考えると今回の旅行で行きたかったトコには
全部行き、見たかったモノは全部見ることが出来たよなぁ。
やっぱり、出張じゃない海外旅行って素晴らしいんだなぁ…。
フランス・ゴシックの精粋ともいえる大聖堂の数々を実際に自分が訪ねるなんて、
ついこないだまでは想像もできなかったよ。

ランス大聖堂の前にはジャンヌ・ダルクの銅像がある。
彼女はランスという土地と何かつながりがあるんだろうか?
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ジャンヌ・ダルクと大聖堂を1枚写真に撮っておくとするか。
何だか、こうして見ると、ジャンヌ・ダルクがランス大聖堂に
攻め入ってるように見えるけどね(笑)。



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by tohoiwanya | 2009-12-30 03:01 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(4)
2009年 12月 28日

ランス大聖堂 -その2-

さぁランス大聖堂の中に入ろう。もちろん入場無料なのである(笑)。

ゴシック建築の巨大大聖堂に足を踏み入れてイ課長がいつも最初にすること…
パリでもアミアンでもやったお約束、「うわー…」と思いながら天井を見上げることを
もちろん、ここランス大聖堂でもやったのである。いや、これは意識してドウコウじゃなく、
誰でも最初にあの中に入ればみんなやっちゃう、一種の反射的行為なんだって。
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第一印象は「うわ、けっこう暗い」だった。
特に奥の方が異様に暗くなってて、マックラな中にブルーのステンドグラスが輝いてる。
少しズームで撮ってみると、うーむ…一番奥のブルーのステンドグラス周囲の空間だけが
周囲とはちょっと違う、緑色…というか黄色っぽい光で浮かび上がって見える。
おそらく別のステンドグラスのせいでそうなってるんだと思うけど、えらく神秘的だ。
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アミアン大聖堂じゃ奥の祭壇の方ほど明るい光が射し込んで、それがやけに神々しく見えたけど、
ココは逆に暗さで神秘性をアピールしようって戦略か。やるじゃないか、ランス(笑)。
(これは戦略っつうより、見た時間の太陽の位置の影響が大きいんだとは思うが)
南側の窓からナナメに日が射し込んで、それが聖堂内北側の円柱に光を投げかける。
しかし奥の方は明るくなるどころか、ますます暗く見える。写真だと一層それが極端に写るね。
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うーむ…この「くらやみ効果」が偶然なのか、意図的なのか。もし計算されたものなら
すごい効果をあげてると言わざるを得ない。

一番マックラな、祭壇裏の周歩廊を歩いてみる。
おお、さっき入り口から見えた神秘的なブルーのステンドグラスはこれだ。
実は、このステンドグラスはフランスの大画家、シャガールが作ってるのである。
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反対側から入り口を見る。
ランス大聖堂はバラ窓の下、入り口のすぐ上にもう一つ円形のステンドグラスがある。
言うなれば「デュアル・バラ窓体制」。豪華絢爛だ。しかし明るいトコと暗いトコの差が極端だから
あの雰囲気をうまく写真に捉えるのは難しい。
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感心しながら、聖堂の中をアッチ行ったりコッチ行ったりして写真を撮る。
そうしている間にも太陽の位置は少しずつ変わり、聖堂内への太陽の射し込み方も
少しずつ変わっていく。ステンドグラスにもナナメに光と影がかかってステキな効果がでてるよ。
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うーーむ…こういうゴシック大聖堂の中で、丸一日過ごして、どんな風に光の効果が変わっていくか、
見てみたいよなぁ…。今回の旅行であちこちの大聖堂を見て、とにかくゴシックの大聖堂ってヤツは
光の射し込む効果をすごく考えて作られてることにつくづく感心したイ課長なのである。
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おっと感心ばかりしておれん。ここにも例によってロウソク寄付箱があるよ。
今回の旅行で行った教会ではパリ・ノートルダム大聖堂からシェルブールの小さな教会まで
ぜーんぶ、ロウソク寄付をしてきたな、そういえば。
1ユーロ寄付して、今回のパリ旅行で最後になる教会ロウソクを立てるとしよう。
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by tohoiwanya | 2009-12-28 00:01 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 08月 14日

パリのパサージュはすてき

以前コタン小路のことを書いたとき、あそこがフランス語だと「パサージュ・コタン」って
名称であることも書いた。横丁とか細道ってな感じの意味なんだろうけど、パリで
パサージュというと、もう一つ重要な意味があって、それは日本でいうところの
「アーケード街」みたいなモノなんだよね。

ただ、パリのパサージュと日本のアーケード街は相当違う。
日本のアーケード街っておおむね最初は「細い道に面した商店街」だったのが、後に
屋根をつけて雨でも買い物しやすくしたっていう感じのところが多い(と思う)。
しかし、パリのパサージュは細い道に面してるんじゃなく、基本的には建物の中に作られてる。
建物の中なんだけど、そこだけ天井から日の光が差し込む構造になってて、上から見ると
どういう構造なんだろうと思うんだけど、もちろん上から見る機会はなかった(笑)。

大体は19世紀頃に作られたものみたいで、パサージュ・ナントヤラっていう場所が
パリには20カ所弱、残ってるらしい。このパサージュを都市建築論的なものの
研究対象にする人も多いらしくて、こんな本もある。パリのパサージュっていうのは
どうやら非常に“通好み”のスポットみたいだ。

パリ初訪問のイ課長はもちろん“通”のわけはないんだけど、偶然&幸運なことに
泊まったホテルがちょうど通りをはさんで3つのパサージュが連なる場所にあったんだよ。
メトロの駅から、パサージュを通るのがホテルに戻るための近道でもあった。だから
期せずしてパサージュを何度も歩くことになり、何度もあるいているうちに、パサージュの
あのたたずまいがすっかり好きになっちまった。
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上はパサージュ・パノラマ。
ここはカフェやレストランが多くて、夜なんか、もう実にいいムード。
奥の方までブラブラ歩いてると、あるレストランが1卓だけテーブルを通路に出してて、
そこでカップルが優雅に食事してる。うーーーむ…絵になる。くそ、パリめ。
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パサージュ・パノラマから通りを一つ渡ると、そのままパサージュ・ジュフロワがある。
パリのパサージュを代表する存在らしいんだけど、ここがまた素敵でさぁ…。
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ここはパノラマに比べると中の店舗も少しバラエティに富んでる。
上の写真の方向にまっすぐ進むとドン詰まりにホテル・ショパンなんてのがある。
あああ!ここに泊まってみたかったぜ。
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しかし、実はこれはドン詰まりじゃなくて、パサージュはここでカクっと曲がったり
階段を上ったりしてなおも続いていく。そして、また通りに出て右前方を見ると、そこにイ課長の
宿泊ホテルがある、という寸法なのだ。そう考えるとあのホテルの立地は最高だった。

ジュフロワには「シネドク」っていう、映画関連資料の専門店として有名なショップがある。
ショーウィンドウはジャック・タチの「ぼくの伯父さん」資料が並んでるよ。
好事家にはたまらんだろうなぁ。
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こんな感じで、ちょっと入ってみたいな…という気にさせる店がいっぱいある。
もっとも、イ課長はソコを何度も通ったっていうだけで、結局パサージュの中の店で
何かを買ったり食ったりすることはなかったんだけどね。

いやぁ…パリのパサージュはホントに雰囲気があってイイよ。
「パサージュめぐり」のためにパリに行く人がいても全く不思議はない…つうより、
イ課長自身、ヒマとカネがあればそうしたいくらいだ。
モンマルトルの方に行くと、今やインド系移民経営のインド料理屋だらけになった
パサージュなんてのもあるらしい。うはーー!行ってみてぇーー。
 


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by tohoiwanya | 2009-08-14 02:55 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 07月 08日

アミアン大聖堂 -その3-

アミアン大聖堂シリーズの最後。
パリ、アミアンとそれぞれ「1大聖堂につき、ブログ3記事消費」というペースだ。
このあとまだシャルトルとランスの大聖堂訪問記が控えてるっつうんだから、
一体どういう展開になるのか、イ課長自身よくわからないのである(笑)。

さてだ。アミアン大聖堂の総括として、イ課長はズバリ言おう。
もしアナタが華麗で美しいステンド・グラスを見にゴシック教会に行くのであれば、
アミアンはお勧めしない。シャルトルの方が断然イイ。

アミアンはやはり天井高43mという数字に象徴される壮大な建物の魅力が大きい。
イ課長としてもとにかくその建物の全容を見たかったわけだけど、それに加えて
この大聖堂には、個人的にぜひお会いしたかった美人がいた。そのことを書こう。

アミアン大聖堂の内部にはあちこちに、一種の「彫刻4コマ漫画」的なモノがある。
もちろん題材は宗教的なもので、「聖ホニャララの生涯」みたいなのが多い。
代表的なヤツを4コマ漫画風に紹介しよう。

【聖フィルマン物語】
①むかし、フィルマンというキリスト教のエラーいお坊さんがアミアンに来ました。
左側から現れるフィルマンさんを、アミアンの街の人たちが迎えてます。
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②フィルマンさんはアミアンでいっぱい布教活動をしました。
奥の祭壇の上でフィルマンさんがありがたーい説教をしてるのが見えますね。
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③カトリックに帰依した人に、奥の方で水かけて洗礼しています。
こうやって地道な活動をしながらアミアンの街にキリスト教を広めたんでしょうねー。
えらいですねー、ありがたいですねー(だんだん、また淀川サン調になってきた)。
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④しかし急転直下、4コマめではフィルマンさんは邪教を広めた罪で逮捕されてしまいます。
そして、4コマめからハミ出した一番右、フィルマンさんが今まさに首をチョン切られる
ところです。斬首刑。殉教者。聖ドニさんとおんなじですねー。こわいですねー。
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…という、この4つの場面が左から右に、下の写真みたく並んでるわけ。彫刻による4コマ漫画。
下の方ではフィルマンさんが死んで(たぶん地中に)横たわっている。
ちなみに、いまでは聖フィルマンはアミアンという街の守護聖人になってるのだ。
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ある本で「美しいアミアン娘」と紹介され、イ課長がぜひ一目お会いしたかったという美人が
この4コマ漫画の中にいる。気がついた?アップでお目にかけよう。
1コマめの、頭巾みたいなのをかぶったこのコだ。
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マリア様とか天使とかの様式的な宗教彫刻と違って、表情がすごく人間的で、
聡明そうで、イキイキとして、写真で見たときから印象に残ってた。
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ほら、美人でしょ?涼しげで、まっすぐで、しかも凛としたマナザシが実によろしい。
誰かに似てるような気がするんだよなー。三日月眉で目鼻立ちクッキリってあたりが
土屋アンナに似てるかな?という気も…。
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うーん…美人だ。
どの角度から見ても美人だ。もっともレリーフ彫刻だから見る角度は限られるが(笑)。

アミアン大聖堂にはこの「聖フィルマン物語」以外にも彫刻でできた宗教4コマ漫画がいっぱいある。
これは洗礼者ヨハネの生涯のうちのふたコマ。右側でヨハネが首をはねられてる。
(しっかし、みんなよくまぁ次々と首チョン切られるねぇ)
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どれも非常に精密な浮き彫りで、着色もキレイに残ってるから何となく木彫みたいに
思えるけど、本によるとどれも石らしい。石から彫ったの?コレを!すんげー。

というわけで、ステンドグラスを見るならシャルトル。だが、もしアナタがこの見事な
石彫り「宗教4コマ漫画」を見たいなら、アミアンに行くっきゃないと思うのである。
美しいアミアン娘も待ってるよ。



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by tohoiwanya | 2009-07-08 00:31 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 07月 03日

アミアン大聖堂 -その2-

さて、乞食のワキを通って(笑)アミアン大聖堂の中に足を踏み入れたイ課長、
「ゴシック教会に入って最初にいつもすること」をここでもした。つまり

「うーー…わーー…」と口を開けて天井までぐーっと見上げることだ。

何せ天井高43mだからねー、首を反らして見上げるのにも時間がかかる(笑)。
天井が「はるか天上」にあるかのように思える。いやシャレじゃないんだって。
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この日は天気が良かったから、明るい太陽が差し込んだときのゴシック教会が
どういう日照効果を狙って設計されたかがよくわかって非常に興味深い。
小雨模様で、中も暗く神秘的だったパリ・ノートルダム大聖堂とはオモムキが全然違う。

聖堂は基本的に入口は西向きに建てられる。もちろん多少はズレてるけどね。
だから太陽が東側にある午前中は入口とは逆、つまり聖堂の一番奥から日が射すことになる。
ほら、アミアン大聖堂の東の一番奥のあるあたりは陽光で光り輝いてみえるでしょ?
祭壇の周囲のコウゴウしさが、イヤが上にも強調されるってわけだ。
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さらにこうやって入口から聖堂奥を遠望すると、両側の側廊(天井の低いワキ通路)に比べ
身廊(真ん中の、天井の高い通路)の天井は天窓の効果で明るく見える。
しかも、その身廊の天井も奥の方ほど明るく輝くことになるわけだ、少なくとも午前中は。
すごい効果だよなー。
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信心深い中世の人だったら、コレ見ただけで「おお…カミさまがあそこにいらっさる」と
感じて思わずひざまずいちゃうのかもしれない。
バチあたりな現代のイ課長は採光の技術的なブブンに感心するばかりで
あまりカミさまに関して考える様子はなかった(笑)。

太陽の位置はステンドグラスの見え方にも大きな影響を与える。
下の写真のステンドグラス、3面あるうちの左の上方が一番明るくなってるでしょ?
午前中である以上、左側がすなわち東側になる。従って、このステンドグラスが南壁面に
作られてることが自動的にわかる。
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これは聖堂奥から入口の方をふりかえって見たパイプオルガンとバラ窓。
バラ窓は入口上方、すなわち西の方を向いてる。だから、この時間はまだ
バラ窓は「向こうからお日様に照らされた状態」にはなってない。
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ゴシック大聖堂の外側・内側をいろんな角度で日が照らすのを見るには、
昼前に行って太陽が東側→真南→西側と移動する時間がイイわけだな。
もっとイイのは朝から夕方までずーーっと見続けることだが、旅行者にはそんなのムリ。

今回イ課長が行ったゴシック大聖堂はパリ・ノートルダムも、アミアンも、シャルトルも、
ランスも、ぜーーーんぶ午前中の訪問だった。ま、しゃーないわな。
こっちだって都合ってモンがあるんだからさ。

というわけで、本日はアミアン大聖堂の内部、特にお日様の効果に関して。


アミアン大聖堂訪問記はまだ続くんだよーーーん。




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by tohoiwanya | 2009-07-03 00:11 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 07月 01日

アミアン大聖堂 -その1-

まず、ゴシック建築の天井について。

これまでイ課長ブログで紹介した写真でも分かるとおり、ゴシック聖堂はどれも
天井がすごく高い。「高い天井にしたい」という欲求がゴシック建築技術を発展させたと
言っても間違いじゃないはずだ。

前に書いたパリ・ノートルダム大聖堂。アソコの天井の高さは32mもある。ほぉ〜。
だが「もっと高い建物作ったる!抜いたる!」っていう競争心は今も中世も同じみたいで、
フランス・ゴシック教会の天井高記録はどんどん更新されていく。

シャルトル大聖堂は天井高が34mある。おお、パリ・ノートルダム寺院を抜いた!
ところが喜びも束の間、ランスの大聖堂が天井高38mを実現。やったー、ばんざーい。
なんのなんの、アミアン大聖堂がまた抜く。天井高43m。これはもう13世紀当時の
建築技術としては限界・究極の高さだったんだと思う。

しかし人間の競争心に限界はない。ボーヴェって街がアミアンを抜こうとして
天井高48m、軽く10階建てビルくらいはある聖堂を完成させた…と言いたいところだが
あまりに無理をしたせいか、この大聖堂、途中で天井が崩落して未完のまま、現在も
「半分程度しか出来ませんでした」っていうショボい状態で残ってる。
(天井高データは全て河出書房新社の「大聖堂物語」。本によって多少数字が違う)

ってことはだよ?「とりあえず完成したもの」としてはアミアンの大聖堂が最も
天井が高いフランス・ゴシック教会ってことになるわけだ。


というわけで(ああ…長い前置き)、アミアンの大聖堂を見に行った。
5月18日月曜日、9:10パリ北駅発、10:33アミアン駅着の鉄道の旅。
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超高層ゴシック大聖堂だから、アミアンの駅を1歩出りゃすぐ見えるかなと思ってたけど、
そうウマはくいかない。
やっぱ「駅前世界遺産」のケルン大聖堂みたいなわけにはいかないな(笑)。
地図を頼りに「こっちの方角のはず…」と確認しながら進む。
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うぉっとーー!見えてきた見えてきた!
すっげー。鉛筆をズラリと並べたみたいなピナクル(尖塔)の奥に黒い屋根が
ひときわ高く盛り上がってる。こりゃ確かに高そうだワ、天井が。

西の正面に回る。
おおお、これが写真でしか見たことがなかった、あの世界遺産・アミアン大聖堂。
左右の塔の高さ・形状がちょっと違ってる、このファサードをついに自分の目で見るとは。
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正面に赤い扉の入り口が三つあるのがわかる。真ん中にデカいの、左右に少し小さいの。
観光客の出入り口はこの3つのうち、一番左側の小さいヤツで、もちろん拝観料無料。
小さくてわかりづらいかもしれないけど、この左の入り口にヒトが一人立ってる。

この、入り口に立ってるヒトは乞食である(笑)。
観光客の集まる有名な大聖堂入り口には必ず乞食がいるもんなんだということを知った。

さぁいよいよ中に入るぞ。43mの天まで昇るような天井を見るぞーー。
というわけで、アミアン大聖堂、次回に続きます。
書くことも、写真もイッパイあるんだよーーん。



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by tohoiwanya | 2009-07-01 00:27 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(2)
2009年 06月 18日

エッフェル塔という塔 -その2-

エッフェル塔の姿なんて、パリ行ったことない人でもみんな知ってる。
イ課長もエッフェル塔なんてすでにイヤってほど見てきたはずなんだが、
やっぱ実際に行ってみるといろいろ発見するものはある。

イ課長が特に感心したのは細部の装飾なんだよね。
鉄骨タワーとしての強度と機能だけじゃダメ、美しさこそが必要なのだっていう、
設計者エッフェル氏の意志が伝わる。そこがスゴい。

たとえばこういうところ。
バッテンに組まれた鉄骨にコブ?がついて、ちゃんと規則的な模様を生み出してる。
おまけにその下のカーブの部分にまでクルリと唐草文様っぽい模様付き。
こんなの、建物強度&機能上の意味はゼロなのは間違いなくて、純粋に美観上の
問題でこうしたに違いない。この装飾のために一体いくら余分な建築コストが
かかったことか。しかし「絶対コウじゃなきゃダメ!」という設計意志がある。
強い主張がある。こういうのを見ると感心しちゃうなぁ。
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東京タワーみたいにリベット打った鉄骨だけじゃ(それを一概に悪いとは言わんが)、
こういう美しいシルエットは出来っこない。
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塔のマタの下に何も作らない以上、展望台に行こうとすればこういう変チクリンな
エレベーター?に乗っていかなきゃいけない。こんなナナメのエレベーターなんて
間違いなく「ココだけのために作った」特注品のはずで、こんな設計のために
一体いくら余分な建築コストがかかったことか。
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ほら、こういうところも、まるでイオニア式の柱頭みたいにクルリンと巻いて
デザイン処理してある。こんなことする必要がどこにある?こんな設計のために
一体いくら余分な建築コストが…いや、要するに、こういう細部に象徴される
設計美学があるからこそエッフェル塔は美しいんだ…と思ったわけ、イ課長は。
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エッフェル塔を観に行ったのはもう6時頃だったんだけど、まだ全然明るい。
この日はちょうど夕方から天気も回復して青空が見えてきたんだよね。
エッフェル塔の少し南、ビラケム橋からセーヌ川ごしに撮った絵葉書ショット。
ライトアップに輝くエッフェル塔を撮りたくて、後日同じ場所にまた来ることになる
イ課長なのであった。
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by tohoiwanya | 2009-06-18 09:30 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 06月 17日

エッフェル塔という塔 -その1-

むかし、「日本人の建築センスのなさ」の象徴として、エッフェル塔と東京タワーを
比較した話を読んだのを覚えてる。

東京タワーはエッフェル塔より高い。しかし東京タワーはエッフェル塔より醜い。
その醜さの最たるブブンが塔の真下に作られたブザマな建築物で、エッフェル塔の
真下を何もない“素通し”にしてる、その美的センスに比べて東京タワーの
マタの下に作られた建物は日本人の美的センスのなさソノモノ、みたいな話だった。

少年イ課長はこれを読んで、「ふーむ確かに言われてみれば…」と思ったんだけど、
今回、実際に行ってみてそのコトを非常に強く思った。エッフェル塔は大したモンだ。
マタの下に変な建物がないことはもちろん、細部の意匠を見ても本当に美しい。
世界一高い塔っていうだけでなく、美しい建築物にしようという設計者の強い意志が
そこカシコに感じられて、ホントに感心したんだよね、イ課長は。
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セーヌ川の右岸から左岸に渡りながら、徐々にエッフェル塔が大きく見えてくる。
歩きながら「ウワ!エッフェル塔って、実物は思ってた以上に美しい!」と思ってワクワクした。
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昔読んだ本の言う通り、塔の下を何もない空間にしたというのは確かに建築美学上の
大勝利だと思ったよ。市民や観光客がエッフェル塔のマタの下を自由に行き来する。
いやー美しい空間だココは。
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マタの下からの見上げがまたすごい。鉄骨構造物としての力感みたいなものを感じる。
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真下からだとこう。いやもうすごいすごい。こうなるともはや鉄骨構造物というより
一種幻想的な光景になってくる。すっごいなーー。
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凱旋門を見たときとは大違いで(笑)、エッフェル塔にはホントに感心した。
感心したから、エッフェル塔については -その2- を書く予定なのである。

 


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by tohoiwanya | 2009-06-17 13:16 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(2)