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2018年 01月 22日

バンコクの露店や屋台はどうなるのか

バスの話が続いたから、気分を変えてバンコクの話を。

アソーク通りとの交差点を中心にしたスクンビット通りはバンコクの中でイ課長が最も
よく知るエリアと言っていいだろう。大繁華街だし交通の便がいいから、2013年以来、
バンコクではいつもこのあたりでホテルをとる。
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アソーク交差点から北西側の通りの歩道には土産物や雑貨系の露店が多い。イ課長はいつも
Tシャツやカンボジア・パンツをここで買う。一方、交差点から南西側になると飲食系の
食い物屋台が多くて、このあたりでクイッティアオ(タイラーメン)を食うことも多い。
スクンビット通り沿いの露店や屋台にはお世話になっているのだ。

それだけに「タイ軍事政権、路上の屋台や露店の撤去を進める」というニュースを読んだ時は
ちょっとショックだった。こういう話は以前から聞いたけど、去年読んだニースはかなり
本格的撤去だったようで、バンコク屋台消滅を憂慮するブログ記事も多かった。調べてみると
それが去年の4月頃の話だ。

で、4ヶ月後の8月、ミャンマーのあとイ課長はバンコクに寄った。ホテルはまた慣れ親しんだ
スクンビット。さて、屋台や露店はどうなってるんだろうか・・?

ははぁ〜・・心配したほどガランとはしてない。一応露店もあるにはある。
以前は歩道の両側にズラッと店があったんだけど、「通り側」の方はやはり撤去されたようだ。
単純に考えれば露店の数は半減。確かにその分歩道は広くなって歩きやすくはなったが・・。
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個人的な見解を言わせて頂ければですね、やっぱ歩きづらくても露店がビッシリ並んでる方が
活気があってゴチャゴチャして楽しいですハイ。露店が半減したスクンビットの歩道は何かこう・・
「本来のバンコクじゃねぇ」って気分になっちゃうんだよなぁ。

タイのアパートには「台所なし」っていうのが少なくないらしい。
キッチン付きだと家賃が高いし、そこらじゅうに屋台があるから毎回外食でも問題ないのだ。
今回の露店・屋台撤去じゃ地元のタイ人にもがっかりしてる人が多いんじゃないんだろうか。

しかもその措置が中途半端なんだよ。
「道路の片側だけ撤去」っていうのも十分中途半端だが、大通りから一歩ソイ(路地)に入ると
こんな感じで歩道は完全に屋台の店舗と化してる。もし「歩道を占拠しちゃイカン」って言うなら
この店だって撤去しなきゃ。「大通りはイカン、路地ならいい」ってことなんだろうけど
それっていかにも中途半端。撤去されたガワはその不公平な措置に怒るだろう。
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まぁガイジンがブウブウ言ってもしょうがない。相手はおカミ。
軍事政権って往々にして強引かつ一方的な施策を決めたがるようで、その辺の事情は
ミャンマーも同様だったわけだが。
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店が少なくなったとはいえ、Tシャツは買いたかった。買わんと着替えがない(笑)。
例によって「ビール柄Tシャツ」を買うとするか。「この柄で、この色で、このサイズ」って
いうと露店の店主が裏(車?)から持ってきてくれる。
 
買ったのは濃紺のシンハービア柄と、モスグリーンのチャンビア柄。
翌日は風邪でほぼ一日ブッ倒れてたし、バンコクでの着替えはこの2枚でコト足りたよ。
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歩道から屋台が減ってサッパリしたっていう人もいるんだろう。
しかし露店や屋台でギッシリ埋まった歩道の狭いスキマを観光客がすれ違うっていうのも
あれはアレでバンコク旅情、ないとつまらん。大体だね、屋台が減ると一人旅の一人メシが
不便なんだよ。ソロ旅行者のためにも屋台には頑張っていただきたい。

まぁ今は軍事政権の圧政?があるらしいからしばらくは仕方ない。でも、結局
「しばらくすると、いつの間にかまた元通り」ってことになるんじゃないかと
期待してるけどね、個人的には。

 

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by tohoiwanya | 2018-01-22 00:24 | 2017.08 ミャンマー・タイ旅行 | Comments(0)
2017年 11月 04日

LDCクイズ【正解発表編】

それでは前回記事のクイズの正解発表です。
2025年時点でアジアでたった一か国、LDC指定から卒業できないと予想される国。
イ課長が行ったことあるラオスかミャンマーかカンボジアの中のドレか。正解はですね・・・
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              カンボジアなのです。

いやーーこれまた意外。
カンボジアには外国企業、特に中国企業とかがけっこう進出してるそうで、海外投資ありそうだし
なんつったってアンコール・ワットという東南アジア屈指の観光物件もある。それなのにぃ?

もし前知識なくイ課長が同じ質問をされたら、かなりの自信をもって「ラオス」と答えただろう。
その理由は?と聞かれたらこう言う。

①人口少なすぎ:ラオスの人口はカンボジアの半分、ミャンマーと較べたらなんと1/7以下だ。
 一人当たり所得が他国より高いのもひとえに少ない人口のおかげ。700万人は少なすぎでは?
 
②港湾がない:これ重要だと思う。他の二国に比べて交易活動は未来永劫ずっと不利なまま。
 これだけでもかなり十分な理由のはずで、前回記事のコメントでも同じ指摘があった。
 実際、国連も「内陸発展途上国」なんて別の分類作ってるくらいなんだぜ?

③観光資源が少ない
:ルアンパバーンは立派な世界遺産で、イ課長も個人的には大好きな町だ。
 しかし世界の観光地・アンコールワットや、世界三大仏教遺跡の一つとされるバガンの、
 あの大迫力と較べられちゃうとなぁ・・

④貪欲さの欠如:旅した実感として思うけど、3ヶ国の中でラオス人が最も欲がない。
 外人観光客を見て「買ってくれ」ってほとんど言わないし、ボッタクろうともしない。
 静かでのどかでイイんだけど、国の発展にはそういう貪欲さだって多少は必要じゃないの?
 いま急成長しているベトナムなんかそういう貪欲さがメチャ強いぞ。

・・と、こう並べると「ラオス」というイ課長の回答理由には一応説得力あるでしょ?
だが不正解なのだ。国連の予想によればアジアで最後までLDCから脱却できない国は
カンボジアなのだ。かなり意外だったよ、何度も言うけど。
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しかし東南アジアLDC3ヶ国を歩いたお兄ぃさんとしてはやはり「なぜカンボジアなのか?」という
理由を考察したい。たとえ後付けであろうともだ。カンボジアの不利な要素っつうとだよ?

①ポル・ポト暗黒時代の影響
 まずこれじゃない?1980年代にエンジニアとか教師とか医者とか、知識層が片っ端から殺されまくり、
 挙げ句に戸籍やら教育制度やらの国家運営システムが一度カンペキにブッ壊されてるからね。
 93年に国連管理下で総選挙、その後は「独り立ち」したわけだけど、当時は学校を再開しようにも
 教師はいない、病院作ろうにも医者がいないって状態だったはず。国を“操業”させるノウハウ継承や
 人的リソース育成が途絶した影響って今でも尾を引いてるじゃないかなぁ?

②トンレサップ湖周辺の広大な「使えない」土地

 これも前に書いたよね。雨季になるとトンレサップ湖はガバッと拡大して周辺の土地は水没。
 首都プノンペンのすぐ近くからそういう土地なわけ。毎年数か月、必ず水没する土地になんて、
 工場もビルも道路も作れないよ。国の真ん中の、平坦かつ広~大な土地が低利用のまま。
 ああもったいない。でも使えない。

③政治家・役人が腐ってる?

 アンコール・ワット観光収入がベトナムに吸い取られてるという例の問題に象徴されるように、
 この国の政治家や役人には「国を良くする」以外のことを考えてるヤツの比率が高いんじゃないか?
 確たる裏づけは全くない。ただカンボジアのガイド氏の話とか聞くとな~んとなくそんな印象が
 感じられる。ミャンマー軍政に対する批判も確かに強かったけど、あれは腐敗というのとはまた
 ちょっと違う気がするんだよねぇ。
 
・・・と、思いつく理由はこのくらいか。全部過去に書いた記事にからんだことだが。
確かにこう考えていくとカンボジアには、ミャンマーやラオスにはないディスアドバンテージが
あるかもなぁ。まぁ卒業はアジアで最後になるかもしれんが、カンボジア、がんばれ。
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【質問編】の回答を観ると、やはりイ課長同様「ラオス」と思った方が多いようで
正解者は一人もなしという結果に(笑)。確率1/3でも、けっこう当たらないんだなぁ・・。

 

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by tohoiwanya | 2017-11-04 00:33 | 出張・旅行あれこれ | Comments(2)
2017年 11月 02日

LDCクイズ【出題編】

本日は少〜〜しお固い話題だけど、最後にお楽しみクイズがありますからね(笑)。

LDCという言葉をご存知の方はいるだろうか。
Least Developed Countries の略で、直訳すれば「最低(最少?)開発途上国」か。
通常、日本語では「後発開発途上国」と書かれる。もう少しカンカク的に言うときは
「最貧国」なんていうこともあるようだ。

このLDC、現在世界に48カ国。国連加盟国が現在193あるっつうから、“LDC率”は24.9%。
つまり4つにひとつはLDCなわけで、内訳ではアフリカが一番多くて34カ国。アジアが9カ国、
北米に1カ国(ハイチ)、オセアニアに4カ国だ(ツバルとか島国が多い)。
まぁアフリカが一番多いというのは十分予想されたことだが、アジアに9つもあるの?
アジアのLDC9ヶ国、以下の通りなのである。


 イエメン アフガニスタン バングラデシュ ネパール ブータン
 カンボジア ラオス ミャンマー 東ティモール


ふーむ・・・なるほど。
この9カ国の中で、日本人に比較的身近といえるのはやっぱ地理的に近い東南アジアの
カンボジア・ラオス・ミャンマーだよな。どれかに行ったことある人も多いはずだ。
イ課長なんて今やこの東南アジアLDC3カ国をぜんぶ制覇したお兄いさんだからね。
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LDCは誰かがテキトウに決めるんじゃなく、特定の指標に基づいて国連が指定するもので、
その指標とは一人当たり所得とか識字率とか乳幼児死亡率とかいろいろある。そのうち
いくつの指標がコレコレの値を下回ってるとアンタLDCです、と指定される仕組みらしい。
指定には当該国の「へい、あっしをLDCに指定してくれてよござんす」っていう同意があることが
原則らしくて、当人がイヤだというのをムリヤリ指定することは出来ないんだと思われる。

フツーに考えればLDCに指定されるのは不名誉で、ちーとも嬉しくない。
しかしLDCに指定されるメリットっていうのも一応あって、輸出に際して関税面で優遇措置を
受けられる。というかほぼ関税ゼロになるらしい。安く輸出できる。そうなりゃ他国製より
価格競争力が高まる。貿易面では有利だ。もっとも、これぞという輸出品があるLDCなんて
あんまりないと思うんだが・・。
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LDCには「卒業制度」というのもチャンとある。国が発展し、社会・経済がそれなりに
整ってきたと国連が認定すればLDC指定が解除される。中には上述の貿易メリット欲しさに
「ずっとLDCのままでいたいですぅ」ってヤカラもいるらしいけど、これまたフツーに考えれば、
どのLDCも早く卒業したいと思うはずだし、国連も早く卒業させてあげたいと思ってるはずで、
過去にはサモアやモルディブが実際にLDCから“卒業”している。

実は「卒業予想」っていうのもあるんだよ(笑)。国連が発表してる。
イ課長が読んだものによると、現在48あるLDCのうち2025年までに16ヶ国はめでたく卒業し、
32ヶ国にまで減るとされている。その時点でもやっぱりアフリカ諸国が占める割合は高いんだが
アジアは現在9つあるLDCが2025年には一つだけになるとみられている。

 
      え? ・・・ひとつだけ??

現在9人いる「LDC学校アジア組」のうち、2025年までに8人は卒業するのに一人だけ落第?
それってちょっと悲しいものがある。一体それは誰?いやどこの国?
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上に書いたアジア9カ国のリストをもう一度ご覧いただきたい。
あの中のドレかなのだ。どこだと思う?わかんないよねー。
それではここで重要なヒントを差し上げよう。国連が「アジア最後のLDC」になると予想してる
その国というのはだね・・・・

なんと、イ課長が行った3カ国のうちのどれかなんですねーー。
つまりカンボジアかラオスかミャンマーのどれかってことだ。これは非常に意外だった。
オラまたてっきりアフガニスタンかネパールあたりにちげぇねぇと思ったさ。
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本日のお楽しみクイズというのはこれ。
アジアに現在9つあるLDC。2025年までには8ヶ国が卒業すると見込まれ、最後に1ヶ国残る。
“アジア最後のLDC”はラオスか?ミャンマーか?カンボジアか?
正解確率は3分の1。あてずっぽで答えても三つに一つは当たる、か~んたんなクイズ。

調べちゃダメ。あなたの知識と経験と直感でお答え下さい。
回答はコメント欄にどうぞ。正解者には全員豪華賞品・・・は例によってありません(笑)。
 
 

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by tohoiwanya | 2017-11-02 00:08 | 出張・旅行あれこれ | Comments(9)
2017年 09月 13日

ロヒンギャ問題に関する私見

順を追ってこんどはバンコクからヤンゴンへのフライトの話を書こうと思ったけど、予定変更。
楽しかるべき旅行記を書く筆もとまってしまうような、最近のミャンマー情勢のヤバさ。

例のロヒンギャ問題ですよ。
イ課長が帰国した直後、8月25日からロヒンギャ武装勢力とミャンマー治安部隊との間で
戦闘が始まったらしくて、そこからはもう状況は悪化の一方。ついに国連安保理が
ロヒンギャ問題で緊急会合っつうんだからいまや北朝鮮並みじゃん。

実際見たわけじゃないし、ロヒンギャや人権団体側の言い分と、ミャンマー政府側の言い分と
どっちが正しいかは正直わからん。でもねー・・。まぁ素朴な目で見てミャンマー政府の立場は
かなりヤバいと思うわけよ。

「過激派が悪いんだ」「いや政府軍が悪いんだ」的な責任のなすりつけ合いって時々あるけど、
こういうのって大体の場合政府側がテロリストのせいにしてることが多い(ような気がする)。
もし政府側がいうようにぜんぶロヒンギャ側がやってることだとしたら、ロヒンギャ過激派が
ロヒンギャの村を焼いてることになる。それはいささか信じ難いよ。

ただねぇ、ロヒンギャにイスラム教徒が多く、仏教国のミャンマー政府が軍のイスラム迫害を
容認してる的な、宗教対立的な捉え方もどうかと思うワケ。イスラム諸国による対ミャンマー
抗議にはどうもそういうブブンが感じられるんだけど・・。
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ミャンマー国民の圧倒的多数は仏教徒。それは確か。
一方ロヒンギャはどうも「欧州におけるロマ」みたいな位置付けなんじゃないかって気がする。
元々バングラデシュからミャンマーに流れてきた人たち(難民?)という見方もあって、たぶん
正式なミャンマー国籍持ったロヒンギャなんていないんだと想像される。

要するに普通のミャンマー人から見りゃロヒンギャは不法移民だ。
「彼らもミャンマー国民の一員だ」なんて思うミャンマー人も、これまたいないと想像される。
問題は宗教の違いより、ミャンマー国民としての正当性の方だと思うんだよね。

もしミャンマーで圧倒的多数を占める仏教徒がイスラム教徒を排撃してるなら、首都ヤンゴンに
あんなにモスクがあるはずないもん。ヤンゴン中心部にはモスクが意外なほどあったんだよ。
イ課長が泊まったホテルのすぐ近くにも複数あった。
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ヤンゴンにはインド系住民がけっこう多くて、インド人街もある。イ課長の宿泊ホテルも
インド人街の一角だったはずで、歩いてるとモスクでのお祈りも見たし、ヒンズー寺院も見たし
キリスト教の教会も見た。ヤンゴンじゃ異なる宗教がフツーに共存してた。
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夜になってスーレー・パゴダまでタクシーで戻ってきた時のこと。
ライトアップされたパゴダを見ながら歩いてたら、突然アザーン(皆さんイスラム教のお祈りの
時間ですよーー♪っていう、唄うような呼びかけアナウンス)が聞こえてきてギョッとした。

なんと、スーレー・パゴダのすぐ反対側にモスクがあったんだ。へええ!!
金の仏塔とイスラム教モスクとが道路一つ隔てて共存。けっこう珍しいんじゃないか?
イ課長は輝く仏塔を目にし、アザーンを耳にしながらけっこう感動してたよ。ヤンゴンじゃ
異なる宗教がこんなに自然に共存してるんだぁ・・と思った。
(写真左、塔の上に緑の照明の窓があるのがモスク)
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こういうモスクに集まるイスラム教徒のミャンマー人たちはみんなミャンマー国籍を持ち、
ミャンマーで生活してるミャンマー人たちだろう。だから異なる宗教でも対立なんてない。
ロヒンギャ問題も本質は宗教の違いじゃなく、ミャンマーに住む法的正当性にあると思うんだが。

むろん「不法移民なら迫害していい」わけではない。でも、もし不法移民の中に武装集団がいて
彼らが国内で破壊活動始めたら、そりゃ政府だってそれなりに断固たる措置をとるだろフツー。
それがナニ教徒であったとしても。

「それなら過激派を捜索して逮捕すりゃいい話だ。それを何だって女コドモまで迫害するのだ?
 明らかに非人道的だ、やりすぎだ」・・というなら全くその通りだと思う。イ課長も同感だ。
しかし「イスラム迫害だ、異教徒弾圧だ」という捉え方にはどうにも同調できないんだよなぁ。
もしそうならヤンゴンのあんな“異宗教混在”の光景、ミャンマーじゃあり得ねぇはずだろ?

ま、これはあくまでイ課長の個人的な私見。異論をお持ちの方もいるでしょう。しかしそんな
一個人の私見なんかとは別の次元でミャンマー政府を見る世界の目は刻々と厳しさを増している。
ただそれが「仏教徒によるイスラム弾圧への抗議」的な性格を帯びてるようで釈然としない。

一人のミャンマー旅行経験者レベルでそう感じるわけですよ、イ課長は。

  

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by tohoiwanya | 2017-09-13 00:10 | 2017.08 ミャンマー・タイ旅行 | Comments(2)
2017年 09月 02日

ミャンマーにいま行こうと思った理由

2013年にベトナム・タイを旅して以来、すっかり東南アジアが気に入ったイ課長。
あれ以来バンコクをベースキャンプにするような形でカンボジア・ラオスにも行った。
その流れからすれば未踏のミャンマーに行きたいと思うのは自然の成り行きだ。

カンレキ過ぎてからゆっくり行くことも出来た・・というか出来る予定だ(笑)。だが
イ課長の中に「今のうちに行っておいた方がいいかも・・」という気持ちがちょっとあった。
理由の一つは自分の体力、そして二つめがミャンマーの今後に対する一抹の不安だ。
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ミャンマーっつうたらご存知アウンサンスーチーさん。
「あなたが知ってるミャンマー人は?」と聞かれたら大半の日本人が「スーチーさん」と答えるはず。
2015年末の選挙でスーチーさん属するNLD(国民民主連盟)が大勝し、それまでの軍政から
正式にNLDに政権委譲されたのが2016年春。これでミャンマーはぐんぐん民主化が進み、
海外からの投資は増え、国は発展し、国民は幸せになり・・と誰もが期待した。

ただねー・・ミャンマーについていろいろ勉強していくとねー・・・少~し不安になってきた。

スーチーさんってミャンマー独立の父として今も神格化されているアウンサン将軍の娘なのだ。
つまり血統がメチャいいわけ。彼女の人気のかなりの部分は「ミャンマー独立の英雄の娘」という
その血統に負う部分が大きい。

では政治家としてのスーチーさんがどうかとなると、これがねー・・わかんないんだよねー。
彼女はもともと政治のプロではない。ただ上述のような「血統の良さ」を買われ、
反軍政・民主化のシンボルになったってブブンが大きい。彼女の政治手腕は未知数なのだ。
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軍政時代、スーチーさんに政治手腕なんて必要なかった。「軍政と戦うジャンヌ・ダルク」的に
自分を取り上げてくれる海外メディアに対し、ひたすら軍政を批判してれば良かったんだから。
世の中、他人を非難することが得意な人は多い。ただ、そういう人が「自分でやる立場」になると
どうなるかは全然別の話。これもまた世の常だ。

特にロヒンギャ問題じゃ現ミャンマー政府+スーチーさんを見る海外の目は厳しい。
あれは民族浄化だ、人道に対する罪だなんて、ナチスのユダヤ人虐殺や日本軍の南京大虐殺と
同じレベルの言われよう。実態はこれまたよくわからないんだけど・・。

ロヒンギャにはイスラム教徒が多いとされる。
だからASEANの中でもイスラム比率が高いマレーシアやインドネシアはスーチー批判の急先鋒ですよ。
「彼女は何のためにノーベル平和賞をもらったのだ?」などと言われ、平和賞取り消せの署名運動まで
あったらしい。彼女に対する国際的評価は政権委譲後むしろ下がったと言っていい。
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それでもロヒンギャ問題に関する非難はあくまでも国外からのもの。
国内では圧倒的国民が依然としてスーチーさんを支持し続けているように見える。
だがそのスーチーさんだって72歳だ。いずれ彼女がいなくなったら?

「建国の英雄の娘」というカリスマ血統を持つ指導者がいるうちはまだいいよ。
しかし彼女がいなくいなった後のミャンマー大丈夫かなぁ?という一抹の不安は残る。

イ課長帰国後、8月下旬からロヒンギャ問題がまた一段とヤバくなってきたしねぇ。
ロヒンギャ武装勢力と国軍の戦いが激化、死者多数とか、ロヒンギャがバングラデシュに
何万人も逃げ出したなんてニュースが連日ネットに出てる。ううむ・・・。

覚えてる人もいるだろうけど、日本のカメラマン・長井さんがヤンゴンの反政府デモ取材中に
撃たれて亡くなったのが2007年。たかだか10年前のヤンゴンはそういう町だったのだ。
イ課長が嬉々として歩いたあのヤンゴンが10年後にどうなってるか・・・ヤバいことに
なってなきゃいいんだけどなぁ。

ミャンマー・・後にとっておかず、早めに行っておく方がいいかな・・。
そう考えたわけですよイ課長は。ま、将来どうなるかわからないという点においては
どの国だって似たようなもんなんだが。
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その代わり、今のミャンマーはホント面白かったよ。
観光といったら仏教施設・遺跡くらいしかないミャンマー。でも混沌と猥雑のアジアが好き、
現地の人とのちょっとした触れ合いが楽しい、なんて旅行者にとっていまのミャンマーは
旅して最高に楽しい国の一つであることはイ課長が請け合います。

注)ミャンマーには姓・名というのがない。だからアウンサンスーチーさんの名前を表記する時に
  アウンサン・スーチーと点を付けるのは本来間違いで、本記事のように「スーチーさん」と、
  それが姓であるかのように書くのも正しくない(はずだ)。だがイチイチ全部書くと
  長いので、本記事では便宜上「スーチーさん」という書き方をさせていただきました。

 
 

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by tohoiwanya | 2017-09-02 00:16 | 2017.08 ミャンマー・タイ旅行 | Comments(2)
2017年 05月 10日

英国はどうなっていくのであろう?

フランス大統領選挙ではマカロン氏(笑)が当選し、EU崩壊の危機が回避できたっていうんで、
世間はホッとしているようだ。株も上がったみたいだね。

一方、EU離脱を決めた英国ではメイ首相が先日「総選挙することにいたしましたわ」と宣言し、
6月に投票日らしい。

メイさんとしては「EU離脱をめぐってゴタゴタいうヤツらがいるから、イッパツ選挙やって
バシッと体制固めしますわよ」ということらしい。いずれにしても英国のEU離脱は
もはや動かない(下の写真は国民投票直前の現地の新聞)。
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あの国民投票の日にロンドンにいたという偶然もあって、英国のEU離脱に関するニュースを聞くと
つい注目してしまう。英国、これからどうなるのかねぇ?

旅行者にとって身近な問題としてはロンドン・ヒースロー空港のイミグレがある。
激混み空港で有名なヒースローだから、イ課長たちが行った時の入国審査の列はバカみたいに長くて
最後尾に並んでから関門通過まで1時間くらいかかったはずだよ。見て、この列。
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ところがだよ。
この超長蛇の列がつづくイミグレのワキに、やけにがらーんとした別の入国審査窓口があった。
飛行機の乗員用?いや違う。何とそれは「EU Passport」所有者専用イミグレだったんですねー。
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アジア人もアフリカ人もアメリカ人もぜーーーんぶあのバカ長い列に並ばないといけないのに、
EUのフランス人やドイツ人はこのガラすきの入国審査でさっさーっと通過。きったねぇな~~。
英国パスポートとそれ以外を分けるならまだ話はわかるよ?「EU加盟国とそれ以外の国」を
ここまで露骨に差別するのかッ、イギリスじん!

大体さぁ、英国ってEU加盟国だった頃からシェンゲン条約には加盟してなかったわけだろ?
鉄道でドイツからベルギー、ベルギーからフランス、どの国境越えでも入国審査なかったけど、
ユーロスターで大陸から英国に行く時だけは何国人であろうと入国審査が必要だった。
それがヒースロー空港じゃ「EU加盟国以外」は区別するわけかよ、ああそうかよ。

何度も言うけど「EU以外の国」から入ろうとするとこの列だからね。
列に並んだ連中はみんなEUパスポート専用イミグレを恨めしそうに眺めてたよ。
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だがそれもこれも、あの国民投票直前のデキゴト。
昨年の国民投票、そしてこんどの総選挙とEU離脱に向けた政治的プロセスは着々と進む。
聞いた話だと、すでに英国に対する「EU補助金」はストップしてるんだってね、もっとも、
英国にしたってEU拠出金なんてもう払ってないだろうが。

それにしても気になるのはこのヒースロー空港の「EUパスポ優遇イミグレ」だよ。
英国がEU完全離脱したアカツキにはヒースロー空港の入国審査はどうなるのかね?

①英国パスポートか、それ以外かの二区分になる。これまで優遇されていたEU加盟国の人も
 英国に入るためにはアジア人やアフリカ人と一緒に長~~~い列に並ばないといけない。

・・・というのがマットウな成り行きのはずだ。
でもイ課長は何となくそうはならないんじゃないかって気がするんだよなー。

②「英国パスポ」「EUパスポ」「それ以外」の三つに区分され、列のスムーズさも3段階。
 EU加盟国の人には何らかの優遇措置が与えられて、「それ以外」よりはだいぶマシであると。

なんか②になるんじゃないかって気がするんだよなぁ。根拠はないが直観的にそう思う。

とりあえず、いま英国はEU加盟国として中途半端な状態。これはまちがいない。
その英国のヒースロー空港に依然としてEUパスポート限定イミグレーションはあるのか?
それとももうないのか?これはちょっと興味がある。

もし最近行って見てきた方がおられたら、ぜひご教示いただきたいのである。
 

 

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by tohoiwanya | 2017-05-10 00:06 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2016年 12月 21日

Tシャツから東南アジアの産業進化を考える

イ課長は東南アジアに行くとよく自分用にTシャツを買う。
これは土産物というより、旅行中に着るシャツという意味合いが強い。日本から大量の衣料を
持参するわけじゃないしと、わざボロを着てって現地で捨てちゃうなんてことも多いから
マトモなシャツを現地調達する必要があるのだ。

東南アジアでイ課長が好むTシャツが現地のビール銘柄であることもすでにおなじみ。
ベトナムでは333、カンボジアではアンコール・ビア、ラオスではビアラオ、タイに行きゃ
シンハーかチャンビア柄のTシャツを買う。
 
こうしてあちこちの国でTシャツ買ってると、国ごとの品質差がけっこうある。
イ課長の場合、特にサイズが問題だ。巨大ロボットだから買う時は必ず「XLある?」と聞き、
XLサイズを買うんだけど、ホテルにもどって試着してみるとまるっきり小さいことがある。
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以前サイゴンで買った333Tシャツも小さくてトホ妻にあげたけど、ルアンパバーンの
ナイトマーケットで2枚買ったビアラオ柄Tシャツのうちの1枚も小さかったねぇ。黒とブルー
2枚買ったけどブルーの方はXLどころかLより小さかったんじゃないか?
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ほら、Tシャツのスソがズボンのベルトあたり。つまりヘソのちょっと下くらいまでしかない。
全然XLじゃないじゃんよーーー。小さすぎるからこれも帰国後はトホ妻行き。それでも旅行中は
着るものがないからこういうチビTシャツも着ざるを得ないのである。ちょっと恥ずかしい。
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もう1枚の黒い方はタイで着たんだけど、1回着たら早くもソデの縫製がほころびてやんの。
まだ一度も洗濯してねぇのにコレかよヲイ。しょうもねぇTシャツだなー。
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その点、タイで買ったTシャツはいつもそこそこの品質は保ってる。
サイズもちゃんとXLにふさわしい大きさで洗濯もしてないのにホコロビるなんてこともない。
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このTシャツ品質差。一人当たりGDPの高い国、平たく言えば豊かな国ほど、売るTシャツの
品質も高いように思える(タイは相対的には豊か)。でも2014年にシェムリアップで買った
アンコール・ビア柄のTシャツはしっかりしてて2年たった今でも時々着る。カンボジアはタイより
かなり貧しいはずだが・・。
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この国による品質差。その国の産業化の度合いの差が反映されてるのかもしれん。
Tシャツみたいな縫製産業、あるいは靴の製造業みたいな、比較的ローテクで人による加工を
必要とする産業って人件費の安い国に集まる。

日本も明治~戦前までは繊維製品って輸出の花形だった。タイも昔はそうだったはずだ。
しかし今やタイはそこを通過してもっと工業化が進み、そういう産業はベトナムやカンボジア、
あるいはバングラデシュみたいな、さらに人件費の安い国にどんどん移動してる。
ただ、ラオスはまだそこまでの産業化にも至ってないって気がするんだよね。

まぁイ課長が東南アジアで買ったTシャツが全部「その国製」だという保証は全くない。
タイで買ったTシャツがカンボジアで縫製されたものだったなんて可能性は十分ある。
でも結局のところ「発注国側の要求品質レベル」が高いと、他国製でも縫製やサイズといった
品質管理がキチンとしてるということになる。東南アジア製日本ブランドも同じことだが。
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産業化の進展に比例して、いずれベトナムのTシャツ品質要求レベルも高まり、
サイズ管理もキチンとしたものになるかもしれん。カンボジアもそうなる可能性はある。

しかしラオスはどうかなぁ〜〜?
個人的な願望を率直に言えば、ラオスは産業化なんてしなくていいから、今のまま
素朴で静かであってほしいと思う。たとえTシャツが小さくてすぐホコロビても。
ま、こんなのは旅行者の勝手な思いで、ラオスだって今後徐々に産業化していくんだろうが。


 

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by tohoiwanya | 2016-12-21 00:27 | 2015.09 ラオス・タイ旅行 | Comments(4)
2016年 10月 16日

国王がいなくなったタイ

ルアンパバーンのホトケ様の話を続ける予定だったけど、別の話。

プミポン国王がとうとう亡くなってしまったからねぇ・・・。
そのせいで2年前に書いたこんな記事にアクセス激増だよ。あの時「そう遠くない
将来起きる」と書いたことがついに2年後にそうなったわけだ。
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13日の夜(つまり国王が亡くなった晩)にバンコク到着、さぁ週末はバンコクで
遊びまくろうと思ってたツーリストだっていっぱいいるのは間違いない。
自分の旅行の時によりによってこんな事態に・・とみんな思ってるに違いない。
あの記事でも書いたように、街はお通夜状態で学校も会社も店もぜーんぶ休み・・・

・・・でもないみたいなんだよね。意外にも。
ニュースの写真を見るとバンコクの人たちは国王が亡くなった翌日もいつものように
通勤・通学してる様子がうかがえる(みんな黒い服を着てたらしいが)。役所や学校は
普段通りやってるのかもしれない。これは意外。

これはサービス業でも同様で、銀行なんかも普段通り営業してるみたいだし、デパートも
店内音楽のボリュームを下げつつ、営業してるってニュースを見た。これまた意外。
何日も店を閉めることになるんだろうと思っていたが。

バンコクの繁華街の場合、大きなデパートが営業してても、両側の歩道をびっしりと埋める
Tシャツ屋だのニセ腕時計屋だのの露店がないと、かなり閑散とした印象になるだろうけど
考えてみりゃ彼らだってそんなに裕福な暮らしじゃないだろうし、何週間も喪に服して
商売休めないはずだ。そう考えれば露店もけっこう営業してると推測される。
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名君・プミポン国王に対するタイ国民の崇敬の念は、もうホントに絶大なものがあったから、
「もし国王が死んだらタイ国民の悲嘆は想像を絶することに・・」と、思った人は多いはずで、
イ課長もその一人だったと言っていい。

しかしニュースで読む限り、タイ全土がマックラお通夜状態というわけでもなく、
行政やビジネスはもちろん、サービス業もそこそこは機能しているみたいだから、
観光客も何とかなってるんじゃないか?レストランやマッサージ屋さんもこの分なら
(全部ではないにせよ)開いてる店はありそうだ。

まぁさすがにカラオケやゴーゴーバーは閉まってるだろうけど、それだっていつまでも
休んじゃいられないという点じゃ同じだ。「そうはいっても現実の生活もしなきゃ」って
ところはあるだろうし、なんといっても在位70年。「国王逝去」を経験したタイ人なんて
ほとんどいないわけで、「こういう時どうするもんなの?」っていう戸惑いもあるんだろうなぁ。
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とにかく(今のところは、だが)大きな混乱もなく事態が推移してる様子だ。
平穏なまま、新しい王様が即位し、生活が日常に戻り、現在の軍政から民政に移管が進めば
いいんだけど、そうなってくれるかなぁ?タイにはFacebookの友人もけっこういるし、
また行きたいと思う国だけに、いろいろ気になるのである。

大学生の時だったと思うけど、現職総理大臣である大平正芳が急死した。
イ課長にとって、現職総理大臣が死ぬなんて初めての経験で「うわーどんなことになるんだろ」と
思ったもんだったけど、翌日も何てことなく普通に大学に行き、普通にバイトに行った。
あの時は「混乱って意外とないんだなぁ」と思ったけど、そんな昔の記憶がよみがえったよ。

というわけで、国王逝去の報に接したイ課長の雑感という、つまらない記事でした。
最後になりますが、タイ国民の皆様にお悔やみ申し上げます。


 

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by tohoiwanya | 2016-10-16 00:09 | 出張・旅行あれこれ | Comments(4)
2016年 08月 01日

ラオス経済について考える その2

人口は少なく、経済は貧弱、農業以外にコレといった産業はなく(当然働き口もなく)、産業がないから
国産製品もなく、何でも輸入に依存するから物価は高い・・前回記事でその辺まで書いた。

しかしそんなラオスになぜか「貧しい国の豊かさ」なんて言葉がついて回る。
実際、リーマンショックだ世界同時不況だってんで世界中が不景気にあえぎ、失業者が増えた時期でも
貧しいラオスでは国民がますます貧しくなることも、物乞いが増えることもなかったらしい。
この不思議なラオス経済のヒミツは一体どこにあるのか?
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イ課長が最も説得力があると思うのは、国民の多くが農業従事者だから、ということだろう。
企業がつぶれようが大不況になろうが、農業従事者は「食うに困る」恐れはない。コメは自分で作れる。
仮に自分が都会で働いてても、農業従事比率が高い国だから親戚の誰かは必ず農業やってるから頼れる。
端的にいえばラオス人は「食うに困る心配」とは無縁なんだよ。コメだけは何とかなるんだから。

そもそもラオスの農業って「換金作物をたくさん作って出荷する」っていうより、ごく小規模に
家族の食う米を作るって側面が強いみたいなんだよね。かせぐ農業というより自給自足の農業に近いと
推測されるのだ。これなら確かにお天道サマと雨さえあれば食うには困らない。
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そういう意味じゃラオス人たちの生活ってナウシカの「風の谷」みたいな生活といえるのかも。
これはそれほどトッピなたとえではないかもしれない。本やネットで読んだところによると、
ラオス人の生活には「タマサート」という言葉&考え方が深く浸透してるらしい。

タマサートって日本語にすると「自然な」「ありのままの」的なニュアンスになるらしい。
「無農薬のタマサートな野菜」とか「都会と違ってこの辺の田舎はタマサートな生活だ」なんて
使われ方をするらしい。どうもラオス人の「貧しい国の豊かさ」には、このタマサートが
影響してるような気がするんだよ、思想面で。

実際、ラオスの人って近隣国と比べてのんびりしてるもんねーー。これはつくづくそう思った。
アジアの新興国や発展途上国をいくつか旅してラオスに来た人は全員同じことを思うはずだ。
とにかく「ガツガツしたところ」っていうのが全くない。カンボジアやベトナムとは大違い(笑)。
これは単に感覚的印象ではなく、事実で証明できると思う。だって、前にも書いたように
ラオスではボッタクリに一度も遭わなかったんだから。

「缶ビールがどこの店で買っても同じ値段」なんて、ベトナムじゃ考えられないよ?(笑)
ベトナムじゃ常に「この店ではいくらって言うだろうなぁ?」と思いながら缶ビール買ってたけど
それがラオスではどの店でもビアラオのロング缶1本10,000キープ。缶ビールに限らず、とにかくラオスでは
「こりゃ明らかなボッタクリだ」と思った経験が一度もないんだよ。
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こういうラオス人の性格というか、ライフスタイルというか、国民性というか・・。
これを仏教信仰と結びつける考え方もあるかもしれない。確かにラオスはタイと同じくらい仏教が
浸透してる様子だったから、その影響もあるかもしれん。でもイ課長としては、やはり上に掲げた
タマサート説」を主張したいのだ。

ラオス人の商売っ気のなさ、穏やかさ、お金や生活向上に対する欲望の希薄さみたいなのって
「タマサートな生き方」が浸透してるから・・じゃないかと思うんだよなぁ。

前にも書いたけど、ラオスでは治安面のヤバさっていうのもほとんど感じなかった。
タマサートな生き方をしてる人たちにとって、外人旅行者をダマしたり持ち物をカッパらったりして
自分が儲かるという“不自然な”行為って、あんまり現実味がないんじゃないかって気がする。
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国は貧しく、民も貧しい。しかし食うに困ってる人はいない。
タマサートなライフスタイルだから金銭欲や物欲もあまりなく、物価が高くてもそんなに困らない。
ガイジン旅行者が来てお金を使ってくれるのは有難いけど、ムリに使わせようなんて気はない。

・・・と、そんな感じなんじゃないかと思うんだよね、ラオスって国は。

実際、滞在中に接したラオス人で金銭欲が強そうだったのは例のマッサージ屋でイ課長に「させろ」と
セマッてきた、あのお姉さんくらいじゃないかと思うのだ(笑)。とにかく滞在中ボッタクリゼロという
驚くべき事実だけでも、ラオスという国が「周辺国とは違う」と思わせるに十分な理由になるよ。
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ラオスに行ってみて、ラオス経済に関してそんなことを考えたわけですよ、イ課長は。
前回記事の冒頭に書いたように、これまで行った国で「最も経済的に貧しい国は?」と聞かれたら、
イ課長は「たぶんラオス」と答えると思う。でも「国民が貧しさにストレスを感じてるように見えた国は?」
という質問なら、答えは変わるだろう(国名を挙げるのはヤメておくが(笑))。

ラオスは貧しく、不思議で、それでいて居心地はイイ国だったよ。
そんなラオスネタ、もちろんまだワンサとあるからガリガリ書いていこうと思うのである。


  
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by tohoiwanya | 2016-08-01 00:06 | 2015.09 ラオス・タイ旅行 | Comments(4)
2016年 07月 29日

ラオス経済について考える その1

以前に書いたことと重なる部分もあるけど、このテーマについては詳しく考察してみたかったので
ちょっと掘り下げて書こうと思うのだ。

アナタがこれまで行った国の中で、経済的に最も貧しかった国ってドコ?と聞かれたらドコと答える?
イ課長は「たぶんラオスじゃないかなぁ?」と答えると思う。

他にもインド、カンボジア、あたりが“候補”になるけど、その中で最も・・となると
やっぱラオスじゃないかなぁと思うのだ。印象として。
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この3か国、一人当たりGDPで比べると、きわどい差ではあるけど実はラオスが一番高くて
最貧はカンボジア。ラオスの一人当たりGDPはカンボジアの約1.5倍あるのだ(出典はIMF)。

 ラオス  1,778.71$ (142位)
 インド  1,617.31$ (143位)
 カンボジア 1,168.04$ (156位)


数字的には「ラオスの方がマシ」のはずなのに、イ課長には貧しい国という印象が強い。
それはなぜなのか?正解はわかんないけど、仮説ならいくつか思いつくことはできる。


仮説①:とにかく人口が少ないから経済活動の総量が小さすぎる
これはアリだと思うんだよ。前にも書いたようにラオスの人口ってカンボジアの半分以下だからね。

一人当たりGDPがちょびっと高くても人口がスカスカじゃ、国トータルでの経済活動量は
結局大したことない。上記3カ国のGDP総額(名目)を比べるとこうだもん。まぁここに
人口大国インドを並べるのはちょっとムリがあるのだが。

 インド  2,0907.1億$(7位)
 カンボジア 181.6億$ (110位)
 ラオス   125億$ (123位)


やっぱ人口って“国力”の重要な要素であることは間違いなくて、ラオスみたいに人口が少ないと
「一人当たりホニャララ」の数字が多少高くても、結局は貧弱な経済力ってことになる。
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仮説②:これといった産業がない
労働人口に占める農業従事者の比率。これ、ラオスはすごく高いと思うんだよねぇ。
要するに工業やサービス業の発達度が低く、主たる産業は農業しかないってことなわけで、
産業化が遅れた国の農業従事者比率は高い。

ILOの2010年データだとカンボジアが54.2%で91か国中2位、インドが51.1%で同4位と、
やっぱり非常に高い。ただ残念ながらILOデータにはラオスが入ってないんだよね。
イ課長のカンカク的推測ではラオスの農業従事者比率って6割くらいイッてそうだけどなぁ。

産業といえば農業、大きな製造業はなく、輸出できる産品もない・・となれば豊かなわけがない。
しかもアンコール遺跡みたいな「世界に名だたる有名観光地」もあんまりないしねぇ・・・。

実はラオス唯一といえる輸出産業って電力なんだよね。メコン川等を利用した水力発電で作った電力を
隣国タイに大量に売電してる。ラオス国内の水力発電設備量はすでにラオス国内電力需要量を
大きく上回ってるらしい。もっとも、乾季になると逆に電力足りなくなってタイから輸入することも
あるんだとか・・・何だかなぁ・・・。


仮説③:港がない
内陸国ラオスは海に面しておらず、港がない。
これって海外との貿易活動においても、外資系製造業誘致においても大きなマイナスだ。
その点じゃ、国の一部が海に面し、港もあるカンボジアの方がずっと有利。

結局、ラオスの貿易ってタイとか中国みたいな陸続きの国と細々やらざるを得ないし、
その状況は今後も変わらないと思うんだよねぇ。しかも道路網は貧弱だし・・。
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・・てな具合に、経済的には夢も希望もあまりなさそうなラオス。
こんなに貧しいラオスなのに、その物価はけっこう高い。タクシー代なんてタイよりもずっと高い。

それは上の仮説②や③と密接に関連している。
要するに農水産物以外の「国産品」ってほとんどないんだよ。車や電気製品みたいな耐久消費財から
日用雑貨、お菓子やカップ麺に至るまでタイや中国などからの輸入が中心。そりゃ値段高くなるわな。
イ課長は最近の旅行でモノの値段をメモしてるから比較が可能だ。たとえば・・

 カンボジアの国産煙草   50セント=約55円
 ラオスの輸入煙草(韓国製)10,000キープ=約150円

 アンコール・ビア(350ml)60セント=約66円
 ビア・ラオ(500ml)10,000キープ=約150円

 タイのマッサージ1時間  250バーツ=約760円
 ラオスのマッサージ1時間 40,000キープ=約600円

ビア・ラオはラオス唯一の大規模製造業といわれてるけど、アンコール・ビアに比べるとやっぱ高い。
煙草なんて国産と輸入の違いがあるからかなりの価格差だ。でもマッサージみたいな「労力の値段」だと
タイより少し安いんだねぇ(マッサージは店によって料金差があるから厳密な比較じゃないが)。
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そう考えると前に書いたタクシー代の高さも何となくわかってくる。
ラオスで車を保有するってことは高い外国製輸入車を買うってことだから、すごい巨額投資だ。
その巨額初期投資を回収しようとすれば、高くなるんだろうなぁ。これは車に限った話じゃない。
なにせほとんどの物資が(ビアラオ以外、かな?)輸入品なんだから。

国が貧しい上に物資は輸入依存、従って物価が周辺国よりも高い・・と、これじゃラオス国民
たまったもんじゃない・・と考えたくなる。ところがラオスの人たちの様子を見てると、
貧しさと物価高に苦しんでるようにはあまり見えないんだよね。
(ま、もちろん豊かにも見えないわけだけどさ)

貧しく、物価も高いという二重苦。なのに、なぜラオスの人々には経済的苦しさにあえぐ様子がないのか?
その辺をさらに掘り下げたいが、すでに十分長くなったから続きは次回だ。


 
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by tohoiwanya | 2016-07-29 00:02 | 2015.09 ラオス・タイ旅行 | Comments(0)